東京都内を歩いて見つけた鴨南蛮のお店をご紹介。鴨とネギ、これほど相性のいい組み合わせはなかなかないわけで、まさに〈鴨南蛮〉は冬蕎麦の王。今回は、鴨肉の種類や焼き方、トッピングなど、それぞれ違うアプローチで攻めているものをご紹介します。

蕎麦 きびやの鴨南そば [三鷹]

澄んだつゆと噛み締める鴨肉の旨さはまさに冬の醍醐味

ひと目で惚れ惚れするパンチのあるルックス。鴨肉を噛み締め、二八の蕎麦をすする。焼き目のついたネギのトロッとした甘さももちろん◎だ

 季節の訪れとともに、待ってました! と言いたくなる鴨南蛮である。本枯れの厚削り、鰹節のみでダシを取るというつゆは深く澄んでけれんみがない。そこに鴨の脂とコクが入り込む。ほんのり柚子の香りを感じながらまずはズズッとひと口。そしてお次に、鴨の旨さ。「味が変わるのが早い」ゆえ気を遣うという鴨は、皮目から塊のまま焼いて、その都度カットする。鴨肉自体を味わってほしいということで、ミディアムレアな火入れ加減がなんとも。柔らかくもほどよい弾力の噛み応え。噛むほどに野趣と旨み、甘さすら感じる。二八の常陸秋蕎麦は味がしっかりして、噛めば口中に香りと穀物感が返ってくる。抜群のコンビネーション。冬の贅沢やねえ。

使うのは国産の合鴨。皮目から塊のまま焼いて余分な脂は落としておき、使うときにカット。火入れには特に気を遣うという

[住所]東京都三鷹市下連雀4-16-48
[TEL]0422-42-3520 
[営業時間]17時半〜21時、土・日・祝11時〜14時半、17時〜21時※ランチタイム有 
[休日]月・火・水(祝は営業)
[席]カウンター5席、テーブル16席 計21席/全席禁煙
[その他]カード不可/予約可/サなし 
[交通アクセス]JR中央線三鷹駅南口から徒歩7分

[その他のメニュー]せりのおひたし380円、牛すじ塩煮込550円、れんこん海老進上揚げ620円、もりそば680円、粗挽きそば780円、山かけそば1050円、天ぷらそば1600円など

蕎麦 もち月の鴨南ばんそば [成瀬]

フランス鴨バルバリー種の旨みときれいな蕎麦が好相性

飲み干せるすっきりしたつゆに鴨肉の旨みのある脂がじわり。さりげなく葉山椒や、鴨油でローストされた紫ネギもいい仕事をしている。

出典: https://matomeshi.jp/articles/2329

 蕎麦には人が現れるとはよく言うが、店主・望月輝久さんのセンスを感じさせる、美しくも味わいのある鴨南蛮。こちらの鴨は、フランスの鴨バルバリー種だ。そのロースは赤身が多く、身の柔らかさも特長。仕上げにフライパンで酒蒸し焼きにし、最後は温かいつゆの余熱で火を入れる。食べ応えとともに品のいい旨みがしっかりある。さらにそれを引き立てるのがすっきり飲み干したくなるつゆだ。大量の鰹節と鯖節、宗田節の粉砕で短時間で取るというダシには雑味がない。群馬赤城山の蕎麦の実を自家製粉し、外1のつなぎ1、蕎麦粉10で打たれた蕎麦は、これまた繊細でしなやか。すべてがバランスよく絡み合い、鴨はもちろん、しみじみ旨し!

フランス鴨バルバリー種のロース。臭みがなく、コクと旨みがあり、肉々しくも品がいい。柔らかくジューシーに焼き上げられる

[住所]東京都町田市小川2-3-23 
[TEL]042-799-7033 
[営業時間]11時半〜15時、17時半〜20時※ランチタイム有 
[休日]火・第1・3月 [席]テーブル24席/全席禁煙/カード不可/予約不可/サなし 
[交通アクセス]JR横浜線成瀬駅南口から徒歩8分

鴨亭の鴨南蛮そば [東銀座]

自由な発想が楽しい、鴨屋さんならではの味!

鴨南蛮はこの秋始めたばかりのランチ限定メニュー。もも肉を使った鴨料理屋ならではの肉の旨さと、鴨の味わいがしっかり出たスープがいい。どこで月見を崩すか、どこから味わおうか、そんな楽しみもならでは

出典: https://matomeshi.jp/articles/2330

 ひと味違う、鴨料理屋さんのランチ限定鴨南蛮がこちらだ。蕎麦専門店じゃないがゆえの遊び心というか自由さで、鴨肉と刻みネギ以外にも、かまぼこ、天かす、月見状態で玉子がのっているのが楽しい。鴨ガラからダシを取るというつゆは、鴨鍋のつゆを伸ばしたかのごとく、ほんのり甘めで親しみやすい。鴨肉は、蕎麦屋に多いロースでなく、もも肉。実はコクがあるけどクセが少ない部位。そのあたりの計算も鴨料理屋ならでは。噛むほどに旨みの出る鴨肉とともにおおらかに味わおう。

[住所]東京都中央区築地4-2-11 新橋演舞場別館1階
[TEL]03-6264-0504 
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO)、18時〜23時(22時LO)、土夜17時〜22時(21時LO)※ランチタイム有 
[休日]日・祝 [席]カウンター6席、テーブル16席 計22席/全席禁煙/カード可(夜のみ)/予約可(夜のみ)/サなし 
[交通アクセス]地下鉄日比谷線東銀座駅6番出口から徒歩4分

[その他のメニュー]
夜)鴨鍋がメインのコース料理3800円〜、鴨すき焼き一人前2500円(すべて税別・昼は税込み)

そば 一仁の鴨南蛮そば [千歳船橋]

二八の粗挽きと鴨もも肉の旨みが成す旨さ

鴨肉は京都産で飼育期間が長めのものを使用。味がのっている。もも肉はスライスすることでよりつゆに味を出し、食感は柔らかく。豆腐も入った鴨肉のミンチはふんわりしつつも鴨の味が濃い。深くて力強さもあるつゆと粗挽きの蕎麦がよく合う

出典: https://matomeshi.jp/articles/2331

 自家製粉手打ちの蕎麦は、二八で星が入って、なかなかの粗挽き。このちょっとざらざらした食感と、鴨もも肉から出る旨み、その組み合わせが独自の世界観を成す鴨南蛮だ。

 鴨は脂身があり味がよく出るもも肉を使用。薄めにスライスすることで、つゆに旨みを放出し、食感は柔らかくなる。ふんわり大きめのミンチには鴨のワイルドな味わいが詰まっている。その旨みを受け止めるつゆのダシは、厚削りの鯖節一本。フレッシュさを大事にし、その日に使い切る。食感が印象的で、噛めば口中に香りが広がる蕎麦。その香りと力強さ、旨みの出たコクのある深いつゆ、鴨の野趣がぴたりと合い、なんとも味わい深い。

[住所]東京都世田谷区桜丘2-26-11
[TEL]03-5799-6517 
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO)、17時半〜21時半(21時LO)※ランチタイム有 
[休日]日 
[席]テーブル11席、座敷8席 計19席/全席禁煙/カード不可/予約可/サなし
[交通アクセス]小田急小田原線千歳船橋駅南口から徒歩3分

[その他のメニュー]そば豆腐500円、おきつねやき600円、季節の野菜天ぷら800円、季節のおつまみ三点盛り650円、せいろそば550円、えび野菜天せいろ1500円、花巻そば800円、豚そば1100円など

カンセイの鴨南蛮そば [東銀座]

絶妙な火入れの鴨はフレンチ発ならでは!

スペイン産のマグレ鴨は、フォアグラのために育てる鴨で、身も柔らかく、クセも少ない。表面を深めに焼いてつけダレにマリネしておき、スライスする。火入れ具合はご覧の通りきれいなロゼ色。丸みのあるつゆともよく合う

出典: https://matomeshi.jp/articles/2332

 こちらフレンチのシェフの坂田幹靖氏が、食材として深山赤城産の蕎麦に出合ったことで始めた蕎麦&ビストロである。蕎麦は石臼挽き100%の十割蕎麦。ダシは真昆布と高知の宗田本枯節、鹿児島の鰹本枯節を使用。なのだが、圧巻はやはり鴨。フレンチならではの絶妙な火入れ具合である。高級なスペイン産のマグレ鴨を使用。みごとなロゼ色の焼き上がりは、柔らかくて味が濃く、これだけでワインが飲める。そんな鴨肉とナチュラルな蕎麦との出合い。これはぜひ味わうべしだ。

[住所]東京都中央区銀座7-12-1 銀座TYビル1階
[TEL]03-6264-3319 
[営業時間]11時半〜14時半LO、17時半〜21時半LO、1月より17時〜22時半LO(夜のみ営業) [休日]日・祝 
[席]テーブル20席/全席禁煙/カード可/予約可/お通し200円
[交通アクセス]地下鉄日比谷線ほか東銀座駅A1出口から徒歩3分

[その他のメニュー]自家製リエット揚げ蕎麦添え550円、フォアグラの天麩羅1200円、群馬県産十割蕎麦せいろ800円、天然きのこの天ぷら蕎麦1300円(すべて税別)