伊藤ハムは20日、ニュージーランド海外投資委員会の承認を受け、同国のANZCO FOODS(ANZCO)を完全子会社にしたと発表した。ANZCOは、豊富な水資源や高品質の牧草などを有する同国の資源を生かし、牛肉・羊肉の生産事業を展開、世界の主要市場にもマーケティング・販売拠点を設けている。同国内の大手食肉会社では唯一、穀物肥育牛や加熱加工品事業を行っており、世界各地のニーズに対応した高付加価値商品の生産・販売を推進している。

 伊藤ハムは、2015年にANZCOへの出資比率を65%にまで高めて子会社とし、それ以降、同社の経営に深く関与しながら、信頼関係の強化と価値観の共有を図ってきた。そうした実績の上に、今回、100%出資の子会社として、食肉生産・加工のグローバル戦略を展開することになった。

 ANZCOは、1995年に設立され、本店は、ニュージーランド・クライストチャーチに置いている。事業所は、食肉生産工場7カ所、食肉加工工場3カ所、海外販売拠点8カ所を持っている。そのほか、イノベーションセンター等を設置している。

 伊藤ハムは、伊藤ハム米久ホールディングス(伊藤米久HD)として、2016年度から5年間を対象期間とする「中期経営計画 2020」を実施している。中期経営計画では、「成長市場対応強化」および「海外生産と海外市場での販売拡大」を掲げており、2020年度には、経常利益に占める海外事業の割合を13.5%に拡大することを目指している。

 今回のANZCOの完全子会社化により、競争力強化をさらに推進するとともに、海外事業展開での連携を加速させ、ANZCOを含む伊藤米久HDグループの企業価値をさらに向上させる考えである。