SPで熱演する山本草太=武蔵野の森総合スポーツプラザ(撮影・高部洋祐)

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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、2015-16年のジュニアGPファイナル銅メダリストで16年ユース五輪金メダリストの山本草太(17)=愛知みずほ大瑞穂高=が72・88点でSP8位でスタートした。演技終了前からスタンディングオベーションが始まり、感極まって涙するファンもいたのにはわけがあった。

 「試合はやっぱり楽しいと改めて感じました。最初から最後まで楽しい気持ちで滑れた」。山本にとっては2年ぶりの大舞台だ。昨年3月の世界ジュニア選手権への出発前に右足首を骨折。同7月に再び患部を骨折して手術したが、同9月にも同じ場所を痛めた。計3度の大けがで、患部にはボルト3本を入れた。

 復帰戦となった9月〜10月の中部選手権ではジャンプは1回転しか跳べなかった。1カ月後の西日本選手権ではサルコーとトーループの2種類は3回転を跳べるようになり、その構成で全日本選手権への出場を決めた。

 そして今大会。SP前に予定されていた演技構成は西日本と同じだった。しかし、演技が始まると山本は、冒頭の3回転トーループ-2回転トーループを3回転-3回転に、3回転サルコーはループへとともに難易度を上げた。

 冒頭の連続ジャンプはこの日の朝の公式練習で初めて着氷したばかり。3回転ループも「入れるかどうか」と迷った。「今でも恐怖心があるけど、それと戦いながら」と本音を明かすが「少しの違いが大きい。こんな簡単なジャンプが跳べなかったら恥ずかしいと自分に言い聞かせた」と勇気を振り絞った。

 フリーは24日に行われる。「もっと自分はできる。無理せず満足せず」と山本。平昌五輪代表争いには加われなかったが、17歳の意地は2022年北京五輪へとつながるはずだ。