時代が変わり、これから先の未来、年賀状を送るという行為はお金持ちとは逆行する習慣になるかもしれません。

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年賀状、何気なく送っていませんか? どう付き合う?

年始に年賀状を送ることは季節の礼儀の1つとして、今年も準備をしている人も多いと思います。しかし、時代が変わり、これから先の未来、年賀状を送るという行為はお金持ちとは逆行する習慣になるかもしれません。大きいのは時間のロスです。年賀状を書くには時間がかかります。何百枚も送る場合、1カ月ほど前から準備する人もいます。

さらに、自分が送らなかった相手から賀状が届いたら、返事を書く。すべてが元日に届くとは限らず、2日や3日にも届くから、それにも返事を書く。年賀状の取り置きがなくなれば、コンビニに買いに行く手間も発生する。そのコンビニも、だんだんと在庫がなくなり、別のコンビニをはしごして探す。

ここに膨大な手間と時間がかかりますし、「返事を書かなければ」という心理的負担もかかる。もちろん、年賀はがき代も馬鹿にはならないでしょう。

確かに、電話と手紙しか伝達手段がなかった時代、年賀状は意味のある行為でした。しかし、メールやSNSが普及した現在、特に若年層を中心に、あえて年賀状で近況や挨拶を送る重要性は低くなっていると言えるのではないでしょうか。

かつて親しかった人や、学生時代の同級生など久しく会っていない人でも、フェイスブックなどでつながっていれば、いつも会っているようなものです。お互いに近況も知っているから、改めて時候の挨拶をするほうがむしろしらじらしいというか、挨拶の重複感を覚える人もいると思います。

私が近年出会ってきた若い起業家は、ほとんどの人が年賀状を出しません。お歳暮もお中元も暑中見舞いも送りません。ではこれを無礼だと感じるかというと、私は特にそうは思いません。ここに礼儀という常識も変化していることに気がつきます。

実際、年賀状を送ってこないからといって、その人と付き合う・付き合わない、あるいは取引する・しないしないということはなく、年賀状は無関係です。

つまり、彼らと私の人間関係にとって、年賀状のやりとりは特段ポジティブな影響をもたらさないし、ビジネスにも何ら関係がありません。逆に年賀状を書くのはいい人、書かないのは無礼な人ということで、付き合い方が変わるという人のほうが、性格に問題ありと言えるのではないでしょうか。

年賀状を出す・出さないを使いこなすことがカギ

それにむしろ年賀状を出さないことで、相手に返事を書くという負担をかけさせずに済むため、現代流の気配りにもなることがあります。世の中には、盆暮れ正月も関係なく、仕事や勉強に励む超多忙な人も少なくありません。そういう相手にとっては、自分は礼儀のつもりでも、気配りの押し付けに感じる可能性もあります。ならば、フェイスブックやLINEで直接メッセージを送ればよく、時間も省けるし、費用もタダ。

もちろん、年賀状が無意味だと言っているわけではありません。年賀状はいまだに「常識」と考えている人もいるからです。たとえば上下関係を重んじる業界の人やSNSなどをやらない年配者、昔ながらの礼儀や風習を大切にする人には今でも大切な行為でしょう。フェイスブックやLINEだと物足りないと感じる人もいれば、失礼だと感じる人もいるかもしれません。

つまり、礼儀も常識も時代とともに変わるし、年代や立場、人の価値観などによっても捉え方は千差万別であり、ならばこちらも臨機応変に使いこなせばよいということです。

年賀状の考え方はビジネスにもつながる

年末ということで年賀状を例に出しましたが、何が言いたいかというと、単に「常識だから」「習慣だから」という理由で盲従するのではなく、「それが礼儀だ」「それは無礼だ」と自分の価値観だけで判断するのでもなく、環境や相手に合わせる柔軟さを持とうということです。

それは当然ながら、お金の稼ぎ方、使い方の柔軟さにもつながるはず。なぜなら、お金持ちの多くは、時代の変化を先取りし、一般人が非常識と思えることをやっているからです。
(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))