中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。12月21日(木)放送の「BREAKFAST NEWS」のコーナーには、日本生産性本部 生産性総合研究センター上席研究員の木内康裕さんが登場。「働き方改革」を推進する今の日本が抱える問題点について伺いました。



公益財団法人 日本生産性本部が1981年から毎年実施している「就業者1人当たりが1時間にどれだけ付加価値を生み出しているのか」という時間的労働生産性調査(OECD(経済協力開発機構)や世界銀行のデータをもとにUSドルで算出)によると、2016年の日本の時間的労働生産性は46USドル。日本円にして4,694円です。

この数値はOECDに加盟する35ヵ国中20位。主要先進国であるG7のなかでは最下位。GDP(国内総生産)がアメリカ、中国に次ぐ3位の日本ですが、時間的労働生産性をみると「生産性が低い国」と言わざるを得ません。

木内さんは「日本の生産性が低い理由」として2つのポイントを指摘します。

1つ目は諸外国と比較するとサービス残業や長時間労働がまだ根付いており、効率的な働き方が浸透していないこと。

2つ目は日本特有の“おもてなし”の文化。「手間暇をかけてサービスや品質を高めていく一方で、価格競争の影響により十分な利幅が確保できる価格を設定できていない」と木内さんは説明します。

木内さん曰く、日本では“無料”や“安くする”という意味合いで “サービス”という言葉が使われていますが、サービスとは本来お金を払うべきもの。このことをサービスを提供する企業側が消費者にうまく提案することが必要だと木内さん。

最後に中西が「日本が生産性を上げるための方法」を問うと、木内さんは2つの要点を挙げました。

1つは、「働き方改革」においても指摘されている「より短い時間で効率的に働く」という試みを多くの分野でおこなっていくこと。

もう1つは価値のあるものを作り、それを価格に結び付ける試みを企業側がおこなうこと。

木内さんの発言を受け、中西は「労働時間の短縮の部分だけが切り取られがちだが、手間暇をかけるという日本の文化は決して悪いことではない。品質の維持や価格設定などを考慮する創意工夫をしないと、国際競争では負ける可能性がある」と意見を述べていました。



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聴取期限 2017年12月29日(金) AM 4:59 まで

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【番組概要】

番組名:クロノス

放送日時:毎週月〜金曜6:00〜8:55

パーソナリティ:中西哲生(月〜木)、速水健朗(金)、高橋万里恵

番組Webサイト:http://www.jfn.co.jp/ch/

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