いよいよクリスマス本番! とはいえ、気がつけば一緒に過ごす相手がいないと嘆いている女子がいるなら、オススメしたい映画は話題作『勝手にふるえてろ』。こじらせ系女子のヨシカが理想の男子と現実の男子との間で揺れ動くさまを描いたラブコメディです。そこで今回は、主人公にとって重要な2人の男性を演じたこちらの方々に本作の見どころを語ってもらいました。それは……。

渡辺大知さん&北村匠海さん!

【映画、ときどき私】 vol. 132

中学校の同級生で、ヨシカが10年間片想いしている妄想彼氏の「イチ」を演じたのは北村さん(写真・右)。そして、渡辺さん(写真・左)は現実世界でヨシカのことを愛する会社の同期である「ニ」を演じています。今回は、そんなおふたりにお互いの印象や好きな女性のタイプなどについて教えてもらいました。

まずは出来上がった作品を観て、お互いの感想は? 

渡辺さん 僕は北村くんのしゃべらずとも語る感じが素晴らしくて、いるだけで絵になる人だと思いました。特に、ヨシカの回想シーンでは体操服ですらかっこよくて、ジェラシーを覚えましたね(笑)。

北村さん いや、体操服はけっこう恥ずかしかったですよ(笑)。僕は純粋に大知くんとお芝居を一緒にやるのも見るのも楽しみでした。というのも、2人ともバンドのボーカルもやっていますし、クリエイターとしてもすごく興味があったんです。

映画を観ると、脚本になかったこともやっていたり、アイデア満載で、役者だけど作り手としての目線も持っている人だなという印象を受けました。

渡辺さん ありがたいですね。北村くんはまだ19歳だけど、芸歴でいうと全然先輩なので(笑)。

渡辺さんは黒猫チェルシー、そして北村さんはDISH//というそれぞれバンドのボーカルとしても大活躍中。

おふたりは役者とミュージシャンをどのように両立していますか?

北村さん 僕は役者って例えると真っ白なシーツで監督とかに色を付けてもらうお仕事なので、自分はつねに真っ白でいたいなと思っているんです。

だから、北村匠海なんだけどそれをいかに何もない真っ白な状態にするかみたいなところが役者なんですけど、音楽は北村匠海というブランド的なもので磨いていかないといけないもの。同じようで同じじゃないみたいな感覚でお仕事してるので、大知くんはどうなんだろうなというのは聞いてみたいですね。

渡辺さん 僕の場合は、顔とか表面に見えてるものではなくて、目に見えない体のなかにある “匂い” みたいなのを出したいと思っていて、それが音楽や映画だったら、できるかもしれないと思ってやってるところはありますね。

そういう点では同じような要素があるんですけど、細かく見ていくと、さっき北村くんが言ったように、相反する部分もあって、そこでバランスを取っているような感じです。

北村さん まったく同じです!

渡辺さん おもしろいのは、役者のときは自分をいかに消せるかを考えるときもあるんですけど、映画を観たらそう思っているときのほうが自分が出ちゃってる。逆に音楽を作っていて、「俺を見ろ!」みたいな気持ちで作れば作るほど、うそっぽくて僕じゃなくなっていくような感覚もあるので、つねに紙ひと重という感じですね。

それをどういうふうにバランスを取るかは人それぞれだと思うんですけど、僕は音楽と映像と2つやることで自分というものを探して、バランスが取れているんだと思います。

北村さん 僕も音楽と俳優の2つをやることでバランスが取れています。周りからすれば、「両方やっていて大変だね」って言われるんですけど、どちらかが欠けたら多分バランスが崩れる。役者と音楽では別人格だともよく言われるんですけど、自分でもそう思うくらいまったく別のものが自分のなかに生まれてしまっているから、やめられないんだろうなと思います。

渡辺さん それわかる! 僕もどちらかに絞ったほうがいいのかなとすごい悩んで、音楽だけにして役者の仕事を断ってた時期が実は2年くらいあったんですけど、やっぱりバランスが崩れて、何も書けなくなったんですよ。

そのときに思ったのは、2つと思うからダメなんだなと。いま僕がやっていることは、ひとつなんですよね。だから、自分のやり方を自分らしくやれている人がかっこいい人なんじゃないかなと思うようになりました。

今回の作品で得た経験が音楽活動に影響することはありますか?

北村さん 役を演じてすぐ音楽に反映するような即効性のあるものではないんですけど、大知くんと同じ映画に出て、音楽と芝居の仕事をしているということは今後に活きてくると思います。それは、いつか詩を書いたときにこの作品で演じたイチという役だったり、この映画の色や匂いだったり、そういうものがきっと出てくる気はしていますね。

渡辺さん 僕は今回初めて出演した映画の主題歌を作ったんですけど、現場の雰囲気を知っている人が作れるというのはすごくぜいたくなことですよね。そんなふうに映画と地続きの曲が作れた感覚は初めてだったので、ワクワクしましたし、それを今後どう自分に活かせるかはここからかなと思っています。

では、それぞれ自分が演じた役についてみどころを教えてください。

北村さん 監督と最初に話したとき、「オファーして申し訳ないけど、イチは嫌な奴だと私は思っています」と言われて、「僕もそう思っています」と答えました(笑)。ヨシカからすればイチは王子様なんですけど、でもそれは妄想の世界でしかないので、基本的に他人に対して嫌悪感を抱いているようにしようという気持ちでずっと演じてました。

でも、意外とイチのそういう気持ちって、リアルな日常生活で出ちゃってる部分ってすごく多いと思うんですよね。

渡辺さん 僕が最初に監督にお会いしたときに言ったのは、「僕はどちらかというとヨシカ側の人間なので、ニは僕じゃないんじゃないですか?」ということでした。そしたら、監督から「実はニもヨシカと同じで純粋なんだけど、不器用で、自分が思っていることと裏腹な態度を取ったり、かぶるところがたくさんあるから渡辺さんのままでやってもらえたらいい」と言ってもらえて、吹っ切れたんです。

それからは、暑苦しいし、面倒くさい奴なんだけど、憎めない愛されるキャラクターにしていこうと思ってやりました。

ヨシカみたいにひねくれてるけど夢見がちで、独特な世界観を持つタイプの女性はどう思いますか? 

北村さん 男子の僕からすれば、理解するのはそこそこ時間かかったんです。でも、松岡さんがヨシカを生き生きと演じられているので、松岡さんにしかできなかったなとすごく思いました。あと、きっと女性のほうがひっかかるというか、ヨシカという人物につかまれる部分が大きいと感じましたね。

だから、男子から見たら、すごい不思議な世界かもしれないんですけど、僕はそこがおもしろくて、この映画が本当に大好きなんです。たくさんの女性に観ていただきつつ、男子にもこの世界観を楽しんでもらえたらなとは思っています。

渡辺さん 僕が理解できているのかどうかはわからないですけど、意外と普通の女の子じゃないかなと。それに、誰しもがちょっとずつあるような気持ちを誇張して代弁してくれてるような感じで、すごくたくましく思えたんですよ。

ちょっとした妄想って誰でもすると思うんですけど、それを自分なりのやり方で膨らませてる人で、ヨシカみたいな気持ちってみんなあるんじゃないかなと思わせてくれる存在ですよね。自分のなかで妄想が膨らんじゃう女の子でも怖いほうにいってないので、妄想女子からしたら目指すべき人かなと思います(笑)。

おふたりが女性に惹かれるときのポイントはありますか?

北村さん 音楽とか趣味についてとか、同じ観点で物事を見られる女の子がいいですね。あと大事なのは、僕は写真を撮るので、一緒に撮影を楽しめる子が現れたらいいなとは思います。

渡辺さん 僕は自分の興味があるものを探求している人が好きですね。だから、なんでもいいやみたいな人には惹かれないと思います。話を聞くのがけっこう好きなので、僕の知らないことを教えてくれる女の子がいいです。

ヨシカの絶滅した動物への異常な愛情が描かれていますが、おふたりも人には理解されない趣味はありますか?

北村さん 僕はサメの動画を見たり、爬虫類や両生類の皮膚の感じがすごい好きなんですけど、誰も理解してくれないですね……。なので、もし好きな女の子がヨシカみたいにアンモナイトの化石について語ってきたら、めちゃくちゃおもしろいので、より好きになっちゃうと思います(笑)。

渡辺さん 僕は小さいときから恐竜とか妖怪が大好きなんですけど、共通しているのは、いま見られなくて正解がないところ。あとは、そういうものを研究して追いかけている人たちが好きというのもありますね(笑)。

最後に、ananweb読者に向けてひと言ずつメッセージをお願いします!

北村さん この映画は本当に多くの人に観て頂きたいですが、特に女性の方に観て欲しい映画だなとすごく思います。誰しもが少しは持っている気持ちが映画のなかに散りばめられているので、少しでもたくさんの人に共感して、すっきりしてもらえたらいいなと思います。

渡辺さん 日々、いろいろな楽しいことも悲しいこともあるかもしれないですけど、がんばっている女の子の姿に勇気をもらえる映画になっているんじゃないかなと思います。あとは、クリスマス直前に公開なので、今回は彼氏ができなくて寂しい女の子には、「うちら今年もひとりだよ」って言いながら同じような女友だちとこの映画を観て欲しいですね(笑)。

インタビューを終えてみて……。

役者や音楽について熱く語るいっぽうで、お茶目な一面も見せて笑わせてくださったりと、とにかくステキで癒し系な渡辺さんと北村さん。ヨシカが2人の間で揺れてしまうのも、思わず納得してしまいました。劇中でもおふたりそれぞれの魅力を堪能することができるので、女子は迷わず必見です!

暴走ヒロインとともに立ち上がれ!

誰もが一度は経験したことのある理想と現実の間で生まれる葛藤。でも、悩んだぶんだけ本当の自分が見えてくるというもの。「夢見がち・妄想しがち・ひねくれがち」のどれかひとつでも当てはまるなら、ヨシカに共感すること間違いなし! 今年のクリスマスは、この作品にふるえてみては?

ストーリー

中学の同級生である「イチ」に10年間片想いしている24歳のOLヨシカ。唯一の趣味は、絶滅した動物をネットで調べ、購入したアンモナイトの化石を愛でることだった。ところがある日、暑苦しい会社の同僚「ニ」に突然告白され、テンションが上がる。

とはいえ、正直タイプではないだけにヨシカはいまいち乗り切れないままだった。そんなとき、ある出来事がきっかけとなり、イチとの再会を思い立つヨシカだったが、はたして脳内彼氏と現実の彼氏、どちらを選ぶことになるのか……。

妄想が止まらない予告編はこちら!

作品情報

『勝手にふるえてろ』12月23日(土・祝)、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー配給:ファントム・フィルム2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

写真・加藤淳(渡辺大知、北村匠海)