デジタル動画技術の進歩に、乾杯を贈るような夜になった。動画プラットフォームサービスを手がけるブライトコーブは12月5日、クライアントおよびパートナーを集めた謝恩会を開催。本会とあわせて、同社は「ブライトコーブ ビデオアワード 2017」も発表した。冒頭、同社CEO兼代表取締役社長の伊崎洋児氏が登壇。「この2年ほど、動画市場へのニーズが高まっているが、ブライトコーブも28名の正社員うち46%が20代、平均年齢は37歳、外国出身の社員比率は11%と、組織としての多様性を増してきた」と振り返る。また、同社CEOのアンディ・ファインバーグ氏がビデオメッセージでコメントを寄せ「2018年は日本進出10周年を迎える。動画マーケティングを通じて皆さまのビジネスの成長をお手伝いしたい」と、抱負を述べた。続いて行われた「ブライトコーブ ビデオアワード 2017」では、デジタル動画を積極的に活用する企業を表彰。動画メディアビジネス部門、動画マーケティング部門、テクノロジー部門(powered by Akamai)の各賞で受賞企業が発表された。また、DIGIDAY[日本版]はメディアパートナーとして、本アワードに協賛。動画コンテンツ活用に積極的な企業に対し、DIGIDAY賞を贈った。

ブライトコーブCEO兼代表取締役社長の伊崎洋児氏

以下は、各賞の受賞企業の詳細だ。◆ ◆ ◆動画メディアビジネス部門:動画メディアビジネスにおいて優れた取り組みをされた企業に贈られる賞。ビデオ・オン・デマンド (VOD)だけでなくライブ動画にも積極的に取り組み、大規模なビジネスを展開したGYAO!が受賞した。同社取締役の寺岡宏彰氏は「ブライトコーブには、我々の技術力でカバーできないところを助けていただいた」と謝意を述べ、今後は、コンテンツ内に動的にターゲティング広告を差し込むことのできる「Brightcove SSAI(サーバーサイド広告挿入)」など、「先進的なソリューションを取り入れ、引き続き動画ビジネスを成長させていきたい」と抱負を述べた。

 

動画マーケティング部門:動画マーケティングにおいて優れた取り組みを行った企業を表彰する賞。商品の紹介ページから購入後のサポートページまで、さまざまな局面で動画を導入した「ジャパネットたかた|公式ショッピングサイト」が受賞した。執行役員インターネット企画制作担当の茨木智設氏は、「2016年からすべての商品紹介ページに動画を掲載したが、この1年でサイト来訪者の10%が動画を視聴、動画視聴者のコンバージョン率は、動画を視聴していないお客様の約2倍となっている」と述べ、今後は、こうしたデータをもとに、さらに動画を活用したECサイトを展開していきたいと語った。

 

テクノロジー部門(powered by Akamai):ブライトコーブの技術を利用し、先進的な取り組みをされた企業を表彰する同賞には、テレビ東京コミュニケーションズの「世界卓球2017ドイツ」が選ばれた。今年5月から6月に開催された世界卓球選手権ドイツ大会において、「Brightcove Live」で、放送と同時にライブ動画を再配信、および「サーバーサイド広告挿入(SSAI)」でCMの時間に動画広告を挿入した取り組みが評価された。日本のメディア企業では初の取り組みで、同社動画ビジネス部兼システム・マーケティング本部の向原悠太氏は、「世界卓球では、ブライトコーブの協力のもと、無事に配信料を完了できた。今後も、高品質な広告付きライブエンターテイメント体験の提供に取り組んでいきたい」と、謝意を述べた。

 

DIGIDAY賞:動画マーケティング関連で話題となった取り組みを表彰するDIGIDAY賞には、「ライブ動画」の取り組みからフジテレビジョンの「ホウドウキョク Facebookライブ動画」が選ばれた。放送局としてライブ動画に積極的に取り組み、9月の北朝鮮の弾道ミサイル発射など有事の際に限らず、さまざまなシーンにおいてFacebook上で、テレビ品質のライブ動画による報道番組を展開した点が評価された。同社ニュースコンテンツプロジェクトリーダー清水俊宏氏は、「我々の使命は、保有するコンテンツを多くの人に届けることにある」と述べ、「テレビ局には、インターネットに拒絶反応を示す人も多いが、人が集まるとこにコンテンツを届けるオーディエンスファーストの考え方で、さまざまなところにコンテンツを配信することで、新しい世界が見えると信じている」と、メディア企業として動画に取り組む抱負を語った。◆ ◆ ◆日本でもさまざまなオンライン動画サービスが立ち上がり、4K/8K放送開始も予定されている。グローバルでは動画マーケティングや動画広告が当たり前になっているいま、日本でも2020年に向け、動画活用がさらに進んでいくだろう。その一方で、デジタル動画のマネタイズについては、まだまだ課題が多い。アメリカでは2017年、マッシャブル(Mashable)をはじめ、性急に過度なデジタル動画投資を進め、苦境に立たされているデジタルメディアが目立った。日本でもデジタル動画専門のパブリッシャーが話題になる1年だったが、ビジネス的にエコシステムを構築しきった企業は、まだまだ少ない。そのような理想と現実の差を埋めていくのが、2018年のトレンドではないかと思われる。ユーザーとパブリッシャー、そしてマーケターを繋ぐテクニカルベンダーが、そこで果たす役割は、さらに大きくなっていくだろう。

当日の会場の様子。ブライトコーブ シニアセールスディレクターの北庄司英雄氏が乾杯を努めた

 

※DIGIDAY[日本版]は、「ブライトコーブ ビデオアワード2017」のメディアパートナーです。Written by 阿部欽一