なぜ不倫相手に「プロ」を選ぶのか(写真:オリバー / PIXTA)

筆者は、「不倫している女性」のインタビューを続けている。ここ最近は、恋愛相手として「プロ」を選ぶ30〜40代の女性が増えている。「不倫を楽しむ高収入の妻たち」について具体例を報じてきた本連載だが、今回の記事では、一定の訓練をした恋愛のプロ(セクシー俳優、ホストなど)を、不倫相手に選ぶ妻にについて、実例を交えながら紹介していく。


この連載の一覧はこちら

警察庁生活安全局保安課が2017年3月に発表した「平成28年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」のデータを見ると、2016年の性風俗関連特殊営業の届出数は3万1892件で、前年より143件(0.5%)増加。しかしソープランドなどの店舗型は前年より2.3%減少し、デリヘルなどの無店舗型は毎年1.3%増加している。このデータは、主に男性を対象とした店の数だが、低料金かつ疑似恋愛的サービスを売りにしている無店舗型のほうが人気なのだと推測する。それは女性も同じのようだった。

結婚14年間で「夫婦関係」を結んだのは数回

「私、プロとの不倫がいちばんいいと思う」と言うのは、小野田真理子さん(仮名・43歳)。品川区在住、有名企業でコンサル業務に従事しており、年収は800万円。夫は大学の同級生で大手保険会社に勤務している。2人は30歳のときに夫からのアプローチで恋愛結婚する。小学校6年生の娘がおり、有名私立大学の付属中学校の入試を控えているが、成績優秀なので大きな心配をしていないという。

真理子さんは全体的にむっちりした体形の女性だ。ファッションにはあまり興味がなく、10年ほど前にはやったノーカラータイプの黒のジャケットに、臙脂(えんじ)色の釣り鐘型のスカートを合わせ、特殊なソールで有名な健康効果が高い靴を履いていた。バッグはドイツの質実剛健ブランドのリュック。「不倫」という単語があまり連想できない。

優しく理知的で仕事熱心な夫は、子育ても熱心だった。聡明な真理子さんと優秀な娘、世帯年収は2000万円を優に超える非の打ち所がない家庭には、長年にわたるレスの問題があった。

「娘を妊娠して以降、いっさいの実際的な夫婦関係はありません。寝室も同じですし、お互いを理解しあっているのですが、夫がまったくその気になりません。夫は大学の同級生に“俺は体じゃなくて頭で結婚したんだ”と酔ったときに言っていたようです。これは、女性としての魅力がある容姿端麗な女性よりも、その真逆だけれど仕事と収入がある私を選んだってことですよね。そんな背景もあって、結婚してから夫婦関係があったのは、5回くらい。夫は生身の女性がダメみたいで、たまにトイレや書斎で自己処理をしている様子です。性産業に行った形跡はありません」

淡白な夫、性欲が強い妻

娘が4歳くらいになり、母親の手を離れるあたりから、同窓会などで出会った男性3〜4人と、関係を持つ。

「とはいえ、数回関係を持ち、すぐに自然消滅してしまう。私の性欲が高まるのは月に1〜2回で、自慰行為でも満足できるんですけれど、やはり、生身の男性がいいですよね。あの重さや肌の感覚を求めてしまう。でも、夫や娘にバレるのは怖いですし、男性は口が軽いから、うっかりしゃべってしまうリスクもあります。1度、相手の男性が、私の家庭の表面的な円満さに嫉妬して“旦那さんに話しちゃおうかな〜”と言ったことがあって、背筋がゾーッとしました。私は離婚する気持ちはまったくありません。人間は同じレベルの人としか、一緒に暮らせない。それは失礼ながら私よりも劣る部分のほうが多い同級生男性との恋愛で感じました」

真理子さんは、高学歴で高収入の人間は、同じような価値観を持っており、似た者同士だからこそ人間関係が続く、と数回の不倫で痛感したようだ。

「既婚者向けの恋愛サイトや、外国発のデートアプリも見たのですが、身元バレが怖いし、Facebookとひも付けるのに抵抗がありました。一般人の男性はリスクになると直感した頃、女性向けAVのセクシー俳優のイベントに行ったんです。そこでセクシー男優の出張サービスの存在を知りました。サイトを見に行くと、茶髪にカラコンという“いかにもホスト”という雰囲気ではなく、パッと見は普通の男性が来るようだったので、すぐに予約をすることにしたのです」

コースはデートのみのコースと、“何でもアリ”のコースがあり、真理子さんは2時間で4万円の“何でもアリ”のコースを選ぶ。これは、お互いの合意があれば恋愛関係にもなれるというものだ。

一般男性の行為は「幼稚なひとりよがり」

「ネットで自分好みのイケメンの予約をし、料金を先に振り込んで当日を待ちました。私も恋愛めいた気分になり、柄にもなくエステに行き、アンダーヘアを脱毛するブラジリアンワックスの施術も受けました。待ち合わせの渋谷のホテルのティーラウンジには30代のちょっとカッコイイ男性、という感じの相手が先に待っており、10分程度おしゃべり。すぐに私がどうしたいか聞きだしてくれます。私の不安を先回りして、会話をリードしてくれるから、やはりプロだと感じました」

お茶代を支払い、彼が先導して手近なホテルに入ると、額や頰に優しくキスをし、一緒にシャワーを浴びる。そして、真理子さんの体のすべてを褒めながら手短に洗い、お姫様抱っこをしてベッドへ。

「体重58キログラムの私を軽々と抱えたんですよね。そして、かわいいよ、キレイだね、と何度も言われて、初めて“体が解放された”という感覚を得ました。私は快楽を感じにくいタイプなのですが、緩急をつけたり、角度を変えたりしつつ、私の体の特性を察知して、動きを変えてくれる。今まで、自称テクニシャンはいましたが、プロを前にすれば幼稚なひとりよがり。乱暴で気持ちがよくない行為に、なんとなく反応していた過去の自分が救われていくのを感じました。おカネを払う価値はあると思いましたね」

一連の行為が終わり、5分くらいしたあたりで、スマホのアラーム音が鳴り、夢の時間は終了。

「ポーッとなっているうちに“真理子さん、終わりだよ〜”と言われました。私がもう少しホテルでまどろんでいると伝えると、頭をポンポンして、額にキスをして帰っていきました。しめてかかったおカネは5万円程度。友人に毛が生えた程度の今までの浮気相手とは大違いです。これからは月に1回、プロにお願いしようと思いました」

今、このような女性向けの恋愛エスコートサービスが増えている。相手はプロとして仕事をしており、性感染症の検査を受け、女性の扱い方を熟知している。

経済力を持った女性が、料金を支払って、自分好みの男性と疑似恋愛をする、という選択肢はこれからも広がっていくのだろう。

本連載では恋愛を楽しんでいる方からの情報をお待ちしております(詳細は個別に取材させていただきます)。こちらのフォームにご記入ください。