移動される車両(赤い丸)が写った防犯カメラの映像=22日、堤川(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国中部の忠清北道堤川市で21日午後発生したスポーツセンターのビル火災で、消防当局のはしご車が現場付近の道路の違法駐車によって遠回りを強いられ、救助が遅れていたことが分かった。今回の火災では29人が死亡、29人がけがをした。

 聯合ニュースが22日入手した消防庁の関連文書によると、消防当局は人命被害が拡大した理由の一つとして、建物への進入路(幅6メートル)の両側に違法駐車された車両を挙げた。

 消防庁はこの文書で出動当時、違法駐車によって指揮車とポンプ車のみが現場に近づき、はしご車などは500メートル迂回(うかい)して進入したと説明。「(これにより)初期鎮火と人命救助が遅れた」と指摘した。

 はしご車は両側に支持台の役割をする「アウトリガー」がついているが、この装置が正常に作動するには、はしご車の両横に一定の空間を確保する必要がある。

 だが火災が発生した建物は周辺の違法駐車車両のせいで十分な空間を確保できず、出動した消防官がはしご車を作動させるのが困難だった。

 ある消防関係者は「進入路上に違法駐車された車両によってはしご車の到着が遅れ、アウトリガーの作動も困難だったようだ」とし、「違法駐車車両をレッカー車がけん引したと承知している」と伝えた。

 消防庁は2〜3階の女性サウナの内部構造が複雑な上、非常口までの通路に浴室用品の保管台などが設置されていたことが避難の障害になって多くの人命被害が出たとみている。

 建物1階の駐車場にあった複数台の車両が同時に燃え、大量の煙が1階の出入り口を通じて上層階に広がったことも、被害が拡大した原因の一つに挙げた。

 また、2016年4月から建物の外壁材に不燃材の使用が義務化されたが、火災が発生した建物にはこの規定が適用されなかったことも被害を大きくしたと分析した。

 このほか、消防庁は建物外壁がガラスになっており、迅速な鎮火と人命救助が難しかったと説明した。