小規模企業も売上・採算が改善傾向に 日本政策金融公庫が11月動向を発表

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 日本政策金融公庫の発表によると、従業者が10人未満や20人未満の小規模な企業でも、売上や採算が回復する傾向にあることが分かった。

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■2017年下期の悪化が下げ止まり

 19日、日本政策金融公庫が「全国小企業月次動向調査」を発表した。これは同公庫と取引のある、従業者が10人未満、もしくは20人未満の小規模な企業を対象として調査したもので、1,500社中の回答が得られた1,270社分を集計している。

 2017年における「売上が増加した企業の割合」から「売上が減少した企業の割合」を引いた売上DIを振り返ると、1月の-11.3から始まり、2月の-12.9を底としてマイナス幅が縮小、つまり売上が増加する企業が増える傾向にあった。しかし6月の-1.3を頂点として、下期はマイナス幅が拡大、つまり売上の減少する企業が増えていた。

 19日に発表された11月の売上DIは-7.9。これは10月の-10.3から2.4ポイント、昨年11月の-14.4から6.5ポイント改善している。

 また同時に発表された「黒字企業の割合」から「赤字企業の割合」を引いた採算DIも、11月は8.8となり、10月の4.4から4.4ポイント、昨年11月の3.8から5.0ポイント改善しており、小規模企業の景気回復を裏付けた結果となった。

■サービス業が大きく回復

 業種別の売上DIでは、小売業(10月:-16.0→11月:-10.1、以下同じ)、飲食店(-4.9→-1.0)、サービス業(-22.8→-9.3)が回復基調を示している。

 反対に、製造業(0.3→-5.9)がマイナスに転じた他、卸売業(-2.3→-3.3)、建設業(5.7→-5.8)、運輸業(-0.1→-3.7)ではマイナス幅が増えており、売上の悪化する企業が増えていることが分かる。

■12月は運輸業が大きく売上増加

 売上DIの12月見通しは-1.7で、11月に続いて売上の回復が進むと見ている。

 業種別では、多くの業種でマイナス幅が縮小すると同時に、小売業(11月:-10.1→12月見通し:3.8、以下同じ)、飲食店(-1.0→4.0)、運輸業(-3.7→15.2)ではDIがプラスに転じる、つまり売上増加企業の割合が減少企業の割合を上回ると予測している。

 ただしネット上の掲示板やSNSでは、日本郵政が取り扱うゆうパック関係者の話として、仕分けや配送現場が十分に回っていないとの書き込みがある。売り上げが伸びる分、人手が充足しているのか気になるところだ。