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今回は、一般的に「串刺し編集」と呼ばれている操作方法を紹介していこう。「同じ形式の表」を複数のワークシートに分けて管理する場合に活用できるので、使い方を覚えておくとよい。Excelの中・上級者を目指すなら、必ず習得しておきたい操作方法である。

○「串刺し編集」とは?

「串刺し編集」とは、複数のワークシートを対象に、同じ編集作業を同時に行うための操作方法のこと。たとえば「Sheet1」〜「Sheet3」にあるC4セルに対して、データを一括入力する、書式を一括指定する、などの操作が可能だ。

つまり、複数のワーク―シートにある「同じセル番地」を操作対象にして、データ入力や書式指定などを行える操作が「串刺し編集」である。

はじめのうちは「どういう場面で使うと便利なのか?」を把握しにくいかもしれないが、活用できる場面は意外と多いので、この機会にぜひ覚えておくとよいだろう。特に「同じ形式の表」を複数のワーク―シートに分けて管理するときに、非常に重宝する操作方法だ。

○複数のワークシートを同時に選択するときの操作手順

「串刺し編集」を利用するには、その前提として「複数のワークシートを同時に選択する方法」を覚えておく必要がある。そこで、まずは「ワークシートの選択方法」について解説していこう。

「Sheet1」「Sheet2」「Sheet3」……のように、複数のワークシートがあるExcelファイル(Excelブック)では、画面左下にある「シート見出し」をクリックして操作するワークシートを切り替える。これについては詳しく説明しなくても理解できるだろう。

2つ以上のワークシートを同時に選択することも可能だ。たとえば「Sheet2」を選択した状態で、「Shift」キーを押しながら「Sheet4」をクリックすると、「Sheet2」〜「Sheet4」のワークシートを同時に選択できる。選択中のワークシートは「シート見出し」が白色で表示される。

同様に「Sheet1」を選択した状態で、「Shift」キーを押しながら「Sheet5」をクリックすると、「Sheet1」〜「Sheet5」のワークシートを同時に選択できる。

このように、「Shift」キーを押しながら「シート見出し」をクリックすると、「現在、選択しているワークシート」と「新たにクリックしたワークシート」の範囲を同時に選択することができる。

また、離れた場所にあるワークシートを同時に選択する方法も用意されている。この場合は「Ctrl」キーを使ってワークシートを追加選択していく。たとえば、「Sheet1」が選択されている状態で、「Ctrl」キーを押しながら「Sheet3」、「Sheet5」と順にクリックしていくと、「Sheet1」「Sheet3」「Sheet5」のワークシートを同時に選択できる。

ワークシートの同時選択を解除したいときは、「選択されていないワークシート」をクリックすればよい。

すべてのワークシートが選択されているときは、前面に表示されていないワークシート(以下の図では「Sheet1」以外)をクリックすると、ワークシートの同時選択を解除できる。

○「串刺し編集」を使った操作例

それでは、本題である「串刺し編集」の使い方を紹介していこう。といっても、難しい操作は何もない。複数のワークシートを選択した状態で、普通に編集作業を進めていくだけで「串刺し編集」を行うことができる。

今回は、3つの会場(新宿/上野/恵比寿)の入場者数を3枚のワークシートに分けて管理している場合を例にして、具体的な操作手順を解説していく。

ここでのポイントは、各ワークシートの同じ位置(セル番地)に、同じ形式で表が作成されていること。このような場合に「串刺し編集」が効果的に活用できる。

まずは、操作対象とするワークシートを選択。今回はすべてのワークシートに対して同じ編集作業を行うので、「新宿」〜「恵比寿」のワークシートを同時に選択する。

あとは、この状態のまま編集作業を進めていくだけ。ここでは、「合計」の見出しと「06/17」の合計を求める関数SUMを入力。さらに、この関数をオートフィルでコピーする操作を行った。

これで3枚のワークシートすべてに同じ編集作業が反映される。試しに「上野」のワークシートを見てみると、「合計」の文字と「関数SUM」が入力されているのを確認できる。

「串刺し編集」の利点は、それぞれのワークシートで同じ操作を繰り返さなくても作業を完了できること。このため、短時間で効率よく編集作業を進められる。もちろん、データや関数の入力だけでなく、書式指定も一括指定することが可能だ。

たとえば「新宿」〜「恵比寿」のワークシートを選択した状態で、以下のように書式指定を行うと、同じ書式を3つのワークシートに一括指定できる。

今度は「恵比寿」のワークシートを見てみよう。同時に選択していた他のワークシートにも、同じ書式指定が反映されているのを確認できるはずだ。

このように「串刺し編集」を使うと、それぞれのワークシートで「同じ操作の繰り返し」を何度も行わなくて済むようになる。ワークシートの枚数が5枚、10枚、…と増えていくほど、その効果を実感できるだろう。

「串刺し編集」を利用する際に注意すべき点は、それぞれのワークシートで「表の位置とサイズ」を統一しておくこと。たとえば、「1月」〜「12月」のデータを12枚のワークシートに分けて管理する場合は、それぞれ表を「31日分」の行数で作成しておくと「串刺し編集」を利用しやすくなる。

ワークシートごとに表の配置を変化させてしまうと、「串刺し編集」を活用できなくなるケースもある。表を作成するときは、後から「串刺し編集」を行うことも考慮しておくと、管理しやすい表に仕上げられるだろう。