(Jinghan Naan/Facebook)

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 自分は人に親切だし寛容で心が広いと思っているあなた。それが真実か否かは、平常時よりも危機の時に暴露されるものです。シンガポールに居住する乳幼児のお母さんが、「自分は優しさが足りなかった」と反省したエピソードをご紹介します。

 12月8日、新米のメイドが生後7カ月のマーシャ・ナーンちゃん(Masha Naan)を魔法瓶であやしていた時のこと。瓶のフタが閉まっておらず、中から飛び出した熱湯がマーシャちゃんの右腕にかかりました。水ぶくれができるほどのヤケドを負ったマーシャちゃんは、火がついたように泣きだしました。

 父親のアイザットさんがすぐに水につけて応急処置をしましたが、母親のジンハンさんは不機嫌になるばかり。メイドはその場にいた家族や親戚に何度も謝りましたが、ジンハンさんだけは全く聞き入れませんでした。

 マーシャちゃんが病院で処置を受けた後、帰りの車の中でジンハンさんの心は煮えくりかえっていました。

「私の子供がどうして苦しまなければならないの?それも全部、あのメイドのせいなんだから…」

 一方、「ちょっとしたハプニングだったね」と緊張をほぐそうとする夫のアイザットさん。「家に帰ったら・・・・」とアイザットさんが言葉をつなぐと、ジンハンさんはすぐに答えました。

「ええ、あのメイドはすぐに帰国させましょう。彼女はクビよ!」

 しかし、アイザットさんの口から出たのは、意外な言葉でした。

「いや、家に帰ったら、彼女が大丈夫だったかどうか聞いてみよう。お湯は彼女にもかかったはずだからね」

 一瞬、耳を疑ったというジンハンさん。納得できず、彼女のことをなじりましたが、アイザットさんは「彼女も人間だよ」と言ってなだめました。

 夫の言葉にハッと我に返ったジンハンさん。

 これは大きなレッスンだったと思った彼女は、フェイスブックに一連の出来事をつづりました。

「状況が平和な時の自分の態度が、私の信仰と人格を表していると信じ込んでいました。でも、それは大きな誤りでした」

「いざという時に、もっと寛容、忍耐、慈悲を実践できることを望みます」

 さて、今月12日にジンハンさんが更新した近況報告によると、メイドのヤケドは軽く、マーシャちゃんも全く痛みがなくなるほど回復しているとのこと。またそのメイドは、引き続きジンハンさんの家で働いているそうです。

(翻訳編集・郭丹丹)