クリスマスが近づくにつれて、色々なブランドやチェーン店がこの時期限定のキャンペーンを展開しています。例えば、スターバックス。日本でも米国でもよく目につくのは同社の限定カップです。

今年は赤いカップに白いハートをあしらったデザインに合わせて、同じデザインのタンブラーやマグカップも販売されています。

スターバックスの日本版リリースでは星や花による「お祝い感」を強調して、「お世話になったあの方」や「自分自身へのプレゼント」としてマグカップやタンブラーが紹介されています。しかし、英語版のリリースを見ると、同じ赤いカップに白いハートの模様でもアプローチがちょっとだけ違っているのが分かります。これは日米のクリスマス観が表われていて面白い部分。

 

というのも日本では「恋人たちの聖夜」というロマンチックなイメージのクリスマスですが、米国ではクリスマスはどちらかと言うと家族や親しい友人と過ごす休日。困っている人や隣人を助けるというチャリティの精神もクリスマスの大事な要素となっています。

英語版のリリースでは次のような調査結果が引用されております。「最近の調査によると、回答者の96%がこのホリデーシーズンには友人と家族とつながりたいと答えています。さらに2/3の人が仕事を休むこと、ギフトを受け取ること、旅行をすることよりも家族や友人と時間を過ごすことを楽しみにしている」と答えました。

 

 

米国では定番の「シークレット・サンタ」とは?

筆者も米国生活が長いのですが、クリスマスは友人たちのパーティーに行って「シークレット・サンタ」になるゲームをすることが多いです。シークレット・サンタとは、予めパーティー参加者の中でランダムにプレゼントを渡す相手をくじなどで決め、当日プレゼントを交換するというもの。予算に上限を決めてお互いにどんなプレゼントを見つけてくるか、当日までワクワクできる楽しいイベントです。

自分がプレゼントを渡す相手は分かっていても、誰が自分にプレゼントをくれるのかは当日まで分からないのが普通です。自分のプレゼント相手にバレないように相手の趣味や欲しいものを友人や家族経由で探ったり、プレゼントを選んだり、当日だけじゃなく当日までも楽しめるゲームです。

実はシーズン限定の白いハート付の赤いカップも、このホリデー・スピリットを反映したSNSキャンペーンとして生まれていたのです。米国では白いハート部分に「善い行いをしている家族や友人」の名前を書いてSNSでシェアしようというプロモーションが行われており、Twitterで「#GiveGood」と検索すると、「猫」といったほっこりする回答や、親友、恋人の名前を書いた写真がたくさん見つかります。

 

(「#GiveGood」キャンペーンは日本のスターバックスでも行われていますが、上記の白いハート部分に名前を書いてSNSでシェアすることは見られません。)

そのなかには「昔教えていた生徒にばったり出会ってコーヒーを買ってくれた。私のインスピレーションは少なくとも4.37ドル以上だって言われた」「火事で全部を失くしてしまった友人にちょっとでもリラックスできる時間を持って欲しいからギフトカードを贈ります」といったささやかなクリスマスのチャリティー精神エピソードも書かれていて心が温まります。(米スターバックスは、エイズ撲滅の「ワールド・エイズ・デイ」への募金や貧困地域への食事の提供、退役・現役軍人への感謝のポストカードの作成など様々なチャリティ活動を行っています)

皆さんなら、白いカップに誰の名前を書きますか?