近年、日本と中国はともに高速鉄道の輸出事業を推進しており、各国のプロジェクトで競合するケースが増えている。インドネシア・ジャワ島の高速鉄道プロジェクトやインド、タイなど、日中が受注を競ったプロジェクトは数多い。(イメージ写真提供:123RF)

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 近年、日本と中国はともに高速鉄道の輸出事業を推進しており、各国のプロジェクトで競合するケースが増えている。インドネシア・ジャワ島の高速鉄道プロジェクトやインド、タイなど、日中が受注を競ったプロジェクトは数多い。

 これまではアジアを中心に競合してきた日中だが、中国メディアの今日頭条は14日、今後は欧州の鉄道建設プロジェクトが日中の熾烈な争いの舞台となると伝え、今後の見通しについて紹介している。

 三井物産とJR東日本は2017年8月、英国ウェストミッドランズ旅客鉄道事業の運営権を、英国運輸省より獲得した。JR東日本にとって同案件は海外での鉄道運行事業に参画する最初の案件となったほか、三井物産としては英イーストアングリア旅客鉄道運行事業に続いて英国内で2路線目の旅客鉄道事業への参画となった。

 現在、英ウェストミッドランズ鉄道はロンドンとリスボンを結ぶ総延長899キロメートルの鉄道だ。記事は、日本はまだ英国の鉄道事業についての知識や経験に乏しいとしながらも、鉄道発祥の国である英国で運営権を獲得したことは、日本の鉄道産業のレベルの高さを示しているとし、英国においては日本のほうが中国より優位にあるのは間違いないと指摘した。

 一方、セルビアやハンガリーなどの東欧では中国の方が鉄道市場の開拓という点で先行していると伝えたほか、中国から中央アジアを通って欧州までを鉄道で結ぶという「一帯一路」構想も、中国の東欧鉄道市場の開拓を支援する要素となっていると指摘。記事は「現時点では日本の鉄道産業の国際的地位は中国より高い」と伝える一方で、日中の競争はまだ始まったばかりだと伝えた。

 中国の鉄道産業の最大の強みは何と言っても「安さ」にある。世界には先進国よりも開発途上国の方が多いわけだが、中国は安さを武器に開発途上国の鉄道市場も積極的に開拓している。日本にとって非常に手ごわい相手となった中国。今後、鉄道輸出をめぐる争いはどのような動きを見せていくのだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)