西新宿に実在する理容店を舞台に、経営コンサルタントと理容師が「行列ができる理容室」を作り上げるまでの実話に基づいたビジネス小説。「小さな組織に必要なのは、お金やなくて考え方なんや!」の掛け声の下、スモールビジネスを成功させ、ビジネスパーソンが逆転する「10の理論戦略」「15のサービス戦略」が動き出す。
理容室「ザンギリ」二代目のオレは、理容業界全体の斜陽化もあって閑古鳥が鳴いている店をなんとか繁盛させたいものの、どうすればいいのかわからない。そこでオレは、客として現れた元経営コンサルタントの役仁立三にアドバイスを頼んだ。ところが、立三の指示は、業界の常識を覆す非常識なものばかりで……。
12/6配本の新刊『小さくても勝てます』の中身を、試読版として公開します。

課題は、1日最大70席の稼働

立三さんは続けた。

「家族経営の場合、4人家族でも5人家族でも一緒に暮らしていたら食費ぐらいで、実質的に生活費が増えるわけではない。さっきは4人で50万円の計算やけど、生活費が少なくなってもギリギリやっていける。ということは、最大の経費は家賃やな」

「そういうことになりますね」

「で、店には7席しかない。1人1時間かけて、1日10時間営業してるとしたら、1席10人、7席で70人、が1日の達成可能な最大のお客さんということになる。でも、残念なことに、昨日仕入れた魚を今日売ることができないのと同じで、昨日使わんかった座席を今日はお客さんが多いから使う、というわけにはいかんやろ?」

「はい」

「で、『ザンギリ』の課題は、毎日、この70人分の座席をどうやって限界まで稼働させるかだ。それが、君のやっているビジネスというゲームのゴールなんや」

「へー」

「常に、どうやったら毎日70人を達成できるか、を考え続けることが大切なんや」

「はい」

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