「ハイサワー美尻カレンダー2018」の表紙

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 2018年のカレンダーが続々と登場する年の瀬――。今年も「わるならハイサワー」で有名な老舗飲料メーカーの博水社から、恒例の“あの”カレンダーが発売された。毎年、多くのファンが発売を心待ちにしているという「美尻カレンダー」だ。

「美尻カレンダー」は、「ハイサワー」と印字された水着姿の女性のお尻がアップで載っている、異色のカレンダーだ。いったい、あの美尻の数々はどのように選ばれているのか。博水社の担当者に美尻選びの“秘ケツ”について直撃した。

●25万以上の候補から社員総出で13点を選出

「美尻カレンダー」は、その名の通り健康的で引き締まった“美尻”を12カ月の月めくりで堪能できるカレンダーだ(隔月仕様のスタンダード版もあり)。毎年末に博水社のオンラインショップで一般向けの予約が開始され、2017年版までに累計5万部を発行する大人気商品となっている。

「『美尻カレンダー』は、今回の18年版で誕生から9シリーズ目を迎えました。すでに、5月の時点で『来年の美尻カレンダーの発売日を教えてほしい。そわそわして眠れない』という気の早いお問い合わせもいただいたのですが、そのときは、まだどのカットにするかも決まっていませんでしたね(笑)」

 そう話すのは、博水社広報部の原口彩也香さん。5月から待ち望んでいるファンのみならず、飾り用と保存用などの目的で複数を購入する美尻コレクターもいるそうだ。おそるべし、美尻人気!

 では、毎年どうやって美尻を選んでいるのか。原口さんによると、美尻選びの基本は、強炭酸のハイサワーのように「ピチピチと弾けるようなお尻」。

「その基本コンセプトを押さえた上で、年ごとにひとつのテーマを決めて掲載する美尻を決めます。先日発売された18年のカレンダーは、当社の創業90周年にちなんで『キュッ(9)と引き締まった丸(0)い美尻』をテーマにしました」(原口さん)

 なるほど、18年版を見ると、確かにキュッと引き締まった丸い美尻ばかりだ。

 しかし、「ピチピチと弾けるようなお尻」「キュッと引き締まった丸い美尻」と言葉にするのは簡単だが、どうやって選別しているのか。実際のセレクションは、想像以上に大変な作業のようだ。何しろ、候補となる水着姿のヒップモデルの写真点数は毎年20万点以上。18年版の候補は、25万1950点に上ったという。

 その膨大な数の候補のなかからカレンダーに掲載されるのは、わずか13点。そのため、博水社の社員が総出で選んで決めているという。

「まず、我が社独自の『美尻感想シート』を回覧するなどして、社員全員でお尻を選定。その上で、私を含めた6名の女性社員による『美尻グッズ部』が中心となって、カレンダーに載せる美尻を決めます。10カ月かけて25万枚のなかから13枚に絞らなければならないので、最終段階の会議はかなり熱が入ります」(同)

 美尻選びはお尻の形や背景だけでなく、「春先には花柄ビキニ」「12月にはクリスマス感のある赤いビキニ」などと、季節感も考慮しなければならない。

 しかも、美尻選びは通常業務の間を縫って行うため、美尻グッズ部は「1年のほとんどはお尻を見ている」そうだ。なんともうらやましく、想像を絶する話である。

●ファンからの支持が高い「美尻ベスト3」を発表

 気になるのは、そうやって社員総出で選んだ美尻のなかでも、特にファンの人気が高いのはどれかということ。そこで、これまでカレンダーに採用された美尻のうちで人気ベスト3を教えてもらった。

 これは、社内で“白プリ”という愛称がつけられた定番の美尻。ビキニの布とむっちりしたお尻のバランスが◎な1枚だ。

「男女ともに根強い人気を誇る美尻です。カレンダー以外の美尻グッズにもプリントして販売しているのですが、とても売れ行きがいいです」(同)

 こちらは、見事なTバックが目を惹く褐色肌の美尻。16年の「美尻コンテスト」でグランプリに選ばれたお尻だという。

「『美尻コンテスト』は、16年のカレンダーのなかからお客様にお気に入りの美尻を選んでいただいたもの。美尻グッズ部の間でも、評価が高いお尻です」(同)

 今度は、「美尻タオル」としても人気のお尻。ハイレモンイエローのビキニがまぶしい1枚だ。

 どれも甲乙つけがたいが、共通するのは“健康的な美尻”であること。それこそが美尻カレンダーの最大の魅力であり、実際、美尻グッズには女性ファンも多く、毎年購入を希望する女性もいるそうだ。

「男性だけでお尻を選ぶと、どうしても個人の好みやセクシーさが優先されてしまう傾向があるのですが、『美尻カレンダー』の基本コンセプトは、炭酸のように『ピチピチと弾けるようなお尻』。女性の目が入ることで、ハイサワーらしい遊び心、さわやかさが感じられるのかもしれません」(同)

●誕生のきっかけは『タモリ倶楽部』?

 そもそも、なぜ飲料メーカーの博水社が美尻カレンダーを発売するようになったのだろうか。

「きっかけは、09年に放送された『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)です。博水社の倉庫を舞台に、さまざまなお酒をハイサワー各商品で割って飲む『倉庫飲み』という企画が放送されました。その際に“泡盛のハイサワーレモン割り”をタモリさんに絶賛していただき、大きな反響があったんです」(同)

 この泡盛のハイサワーレモン割りは放送後に全国に広がり、今まで取引がなかった沖縄県の居酒屋や酒問屋からも問い合わせが殺到。博水社が沖縄進出を果たすきっかけとなった。現在、この飲み方は沖縄では「島ハイサワー」として飲食店のメニューに並ぶほど定着しているという。

「この経緯から、『タモリ倶楽部』への感謝を込めてポスターをつくることになりました。『タモリ倶楽部』といえば、オープニングとエンディングで登場する女性のお尻が印象的。そこで、番組を象徴するお尻をテーマにしたポスターを作成しようということになったのです」(同)

 とはいえ、当初はカレンダーではなくポスターで、それも取引先の飲食店に配付されるノベルティグッズにすぎなかったという。ところが、店内にポスターを貼ったとたん、次々に盗まれるという珍事件が各地で発生する。

 そのため、あまりの人気ぶりに驚きつつ、翌年は美尻カレンダーへと進化させて、年末年始のあいさつとともに再び飲食店に配付した。

「カレンダーも店内に飾っていただき、お客様が好みの“推し尻”をめぐって議論することもあったそうです。また、『どうしてもほしい』という声を数多くいただきました。そのため、昨年版から一般発売を開始したんです」(同)

 すると、今度は「一般販売されていない、過去の『美尻カレンダー』も購入したい」というファンまで出現した。あまりの熱意に、それも販売したそうだ。

「もちろん、在庫なので日付は過去のままです。ファンの方にとっては、日付が古くてもコレクションするのが楽しいというのも、『美尻カレンダー』の特徴かもしれません(笑)」(同)

●18年版は「美胸ポスター」がおまけに

 今後さらなる美尻ニーズに応えるべく、博水社では、さまざまなグッズ展開を予定している。直近では、カード一面にお尻写真をあしらった「美尻トランプ」の発売を控えている。

「恒例の『美尻カレンダー』にも、みなさんが驚くような仕掛けを毎年用意しています。18年版の隔月めくりのカレンダー(7枚綴り)には、最終ページに『美胸ポスター』のおまけを付けました。社内でも好評の美胸です!」(同)

 取材の最後に「『最近の美尻グッズ部、手を抜いてない?』と言われないように、これからもがんばります」と語ってくれた原口さん。再来年の美尻カレンダーには、いったいどんな写真が掲載されるのだろうか。
(文=真島加代/清談社)