浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSが11月28日、東京・恵比寿LIQUIDROOMでワンマンライブ『どこにもない景色TOUR 2017』のツアーファイナルをおこなった。これは彼らの今年3度目となる9カ所を回ったツアー。浅井健一(Vo、Gt)、中尾憲太郎(Ba)、小林瞳(Dr)の3人からなる、バンドの2017年総決算と呼べるものだ。ライブはMC少な目のなか、新曲や、浅井のBLANKEY JET CITY時代の曲も交えたセットリストが用意され、オーディエンスも熱狂していた。硬派なグルーヴでフロアが揺れたこの日のもようを以下にレポートしたい。【取材=小池直也】

OK, Let's party!

(撮影=岩佐篤樹)

 いきなりの暗転から大きな歓声。SEに続いて、太いベース、ドラムの力強いビート。そしてピックを投げ捨てた浅井がワイルドにカッティングを始めた。開幕は「Watching TV」から。歌はないが、爆音の演奏がブレイクして、浅井がタイトルを呟くだけでオーディエンスは熱狂する。

 2曲目は「Beautiful Death」。ひとつのリフがひたすら繰り返されるこの曲で、ようやく浅井のボーカルが聴けた。フロア前方は手を上げて、ステージ上の3人を煽る。「Turkey」ではアップテンポの演奏と静寂のコントラストがオーディエンスをぐっと引き付ける。緑と紫の照明も細かく入れ替わりながら楽曲を彩っていた。

 「リトルリンダ」は浅井の弾き語りから始まって、硬派な8ビートが鳴り響く。ダイナミックなギターソロも鮮烈だった。エンディングで3人のユニゾンが空気を切り裂いてから「OK, Let's party!」の決め台詞を浅井が唱えて、BLANKEY JET CITY時代の「DERRINGER」が投下される。

 そして、浅井が爪弾く様なギターの導入で「Messenger Boy」へ。静と動が交差する展開のなか、ボーカルがひと際引き立つ。その浅井は粗めの音色を使ったソロになると御機嫌にステージ中央に向かいフロアにアピール。そして細かめのドラミングによる「Vinegar」、低音弦を多用したギターに心踊る「FIXER」とセットリストは流れていく。

朝まで騒ぐか?

(撮影=岩佐篤樹)

 ここで浅井のMC。「今日、みんな来てくれてありがとね」と告げ「Mr.Fat」でもまた低音弦でセクシーなリフを提示し、低い声で歌い出す浅井。中尾と小林のコーラスも入り、少ない編成ながら無駄なく見せていく。鋭いシンバルの音が気持ち良い。「LA」はAメロからサビヘ段々とギアが上がっていくような展開。それにソフトな浅井の歌声が乗り、先ほどまでとは異質の雰囲気が創りだされていく。エンディングは優しく「命は儚いぞ」と浅井。

 その後も3人は、息のあったアンサンブルの「Cosmic Wonder Bowler」、疾走感のあるビートが印象的な「細い杖」、新曲「Ginger Shaker」と並べていく。<飲みかけのGinger Shaker>というサビの始まりにも引きこまれた。

 ポップめな演奏の「Dark Cherry」が不意を突く終わり方をしてから、「マス釣り」へ。ユニークなタイトルながら、内容は彼ららしいロックで、小林の男性顔負けの激しいビートも炸裂する。オーディエンスも刺激され声を上げた。「フルサト」では、3人がしっかりロックする上に、呟く様なボーカルが浮かぶ。

 「OK, Let's party!」。また決め文句が決まって「朝の4時」。切り刻む様なカッティングで、フロアが揺れた。シャウトから手数の多いギターでさらに演奏はギアを上げる。そして「懐かしい曲やるわ」と予告し、浅井がBLANKEY JET CITYの「パイナップルサンド」を歌い出すと、一緒に歌い出すファンの声も。さらに「Bang!」まで。カントリー的リズムで熱狂。演奏は転調しながら軽快に走り抜けていく。

 そしてセットリスト最後は「DEVIL」。荒々しいイントロから、初期衝動を思わせる演奏。浅井の声にも熱を感じた。テンションを一度落として、ぐっと引き上げる後半部を経て、シャウトでぶっ飛ばしたエンディングで終了。3人も退場。

 すぐさまアンコールが起き、メンバーが戻ってくる。浅井が「おしゃべりコーナー?」と茶化しながら、2月のニューアルバムと3月のツアーを予告した。そしてもう一度メンバー紹介。暖かい拍手が贈られた。

 そして「朝まで騒ぐか? 仕事だよな(笑)」と漏らし、ここで本編では聴かれなかった跳ねたビートの「Fried Bird」を投下。本当に朝まで騒げそうな空気がフロアに満ちている。「危険すぎる」はこの日何度か見せている、浅井の低音弦と歌のイントロから。一体感のあるサウンドで圧倒していった。最後は「GALAXY HEAD MEETING」。間奏で中央に集まった3人がアイコンタクトをとりながら演奏している姿が楽しそうだった。素晴らしいコンビネーションからゴールインした。

 そして、ダブルアンコールで「Salinger」。「アンコールありがとう」とMCすると、3人はいきなりフルスロットルの演奏でロックに駆け抜ける。そして「Finish Field」朗々とした歌いだしから、最終的に轟音へ達してこの日のステージは幕を閉じた。

(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)
(撮影=岩佐篤樹)

セットリスト

1.Watching TV
2.Beautiful Death
3.Turkey
4.リトルリンダ
5.DERRINGER
6.Messenger Boy
7.Vinegar
8.FIXER
9.Mr.Fat
10.LA
11.Cosmic Wonder Bowler
12.細い杖
13.Ginger Shaker
14.Dark Cherry
15.マス釣り
16.フルサト
17.朝の4時
18.パイナップルサンド
19.Bang!
20.DEVIL

ENCORE

EN1.Fried Bird
EN2.危険すぎる
EN3.GALAXY HEAD MEETING

W.ENCORE

EN4.Salinger
EN5.Finish Field