ミュージカル『刀剣乱舞』 〜真剣乱舞祭2017〜初日公演をレポート!/©ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

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ミュージカル『刀剣乱舞』 〜真剣乱舞祭2017〜が、12月8日東京公演よりスタート。日本武道館での2日間に加え、大阪、埼玉と回り20日(水)日本での公演は終了。残すは12月23日(土)〜24日(日)の中国・広州公演のみとなる。今回はその日本武道館での初日公演についてリポートする。

小狐丸役・北園涼の力強い舞にうっとり/©ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

本公演は、名だたる刀剣が戦士の姿になった刀剣男士を育成するPCブラウザ・スマホアプリゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』(DMM GAMES/Nitroplus)が原案となったミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ・4作品に出演する刀剣男士16振りが集結した大型ライブ。

刀剣男士としての出演者は、三日月宗近役・黒羽麻璃央、小狐丸役・北園涼、石切丸役・崎山つばさ、岩融役・佐伯大地、今剣役・大平峻也、加州清光役・佐藤流司、和泉守兼定役・有澤樟太郎、蜂須賀虎徹役・高橋健介、長曽祢虎徹役・伊万里有、にっかり青江役・荒木宏文、千子村正役・太田基裕、蜻蛉切役・spi、物吉貞宗役・横田龍儀、大倶利伽羅役・財木琢磨、髭切役・三浦宏規、膝丸役・高野洸の16振り。前半はミュージカルふうに、後半はライブという構成で、ファン約8000人を歓喜させた。

本公演の前半戦であるミュージカルのテーマは百物語。竹千代役・阿由葉朱凌、小島幸士がかわいらしく注意事項のアナウンスをしたあと、刀剣男士たちがロウソクを片手にミステリアスな新曲で登壇。日本武道館独特の空気も手伝って静粛な雰囲気が漂うなか、場面は刀剣男士の日常へ。「あまりに寒いから温まることをしよう」という話題となり、にっかり青江の提案から百物語が始まっていった。周知ではあるが、百物語とは怪談を1人ずつ語っていき終わるとロウソクを吹き消していく。100話語り終え、最後の1本のロウソクを吹き消すと本物の怪が現れるとされる伝統的な怪談だ。

最初に口を開いたのは石切丸。「それでは、まずは私から、不思議な話を…」と小狐丸の逸話を聞かせる。その直後、能のような力強さを持った「あどうつ聲」を小狐丸が歌いながら舞う。前半のパートでは、語りだけではなく、所作、歌、ダンスなどで、それぞれが強烈な個性を放ちながら物語を刻んでいった。ストーリーとシンクロした映像も印象的で、照明も含め、演出面に力を入れていることも伝わってくる。

髭切・膝丸の語りが終わったころに「ここから先は趣向を変えてみるか」と穏やかなトーンで三日月宗近。その直後、声色を変えて「真剣乱舞祭2017、共に舞い、歌おうか!」ーーと語尾に力を込め、「Can yon guess what?」でライブパートへといざ出陣。ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズのなかから、選りすぐりのセットリストで激しく攻めていく。序盤から尋常じゃない一体感で、客席のペンライトの光が乱れ飛ぶ。その光景も美しい。

キャストたちのバイタリティ・進化に改めて驚かされたのがこの後半のライブパート。ダンサーが華を添えるなか、それぞれの役に徹しながら歌い、踊り、時には殺陣で魅せる。コート、ジャケット(そして時には内番)でメリハリをつけた衣装、きらびやかな照明がキャスト陣を一際輝かせてみせた。静と動のコントラストもさすがで、例えば蜻蛉切がダイナミックに聴かせるソロナンバー「Real Love」から三日月宗近・小狐丸らによるエモーショナルな「mistake」、そこから幻想的な「サヨナラ」(石切丸・和泉守兼定)「美しい悲劇」(三日月宗近・加州清光)へとうつり変わっていくブロックなどは特にドラマティックに感じた。

全てがハイライトと言える瞬間ばかりだったが、特に盛り上がりを見せたのは、刀剣男士全員で歌ったハートフルな「えおえおあ」からだろう。アリーナ客席のみならず、武道館2階席の後方座席まで出演者が登場するという嬉しいサプライズも会場の熱狂にさらに火をつけた。本編のクライマックス、武蔵坊弁慶(田中しげ美)らも登場して太鼓の演出で沸かせた「歓喜の華」「漢道」は圧巻の光景であった。

最後の「エピローグ」では、にっかり青江が自身にまつわる逸話を話す。迫真の表情で語っていたところ、石切丸が現れ「百物語というのは99話目でやめていいそうだよ。100話目まで語ると本物のあやかしが現れてしまうから」と伝えると「それもそうだね。じゃ。帰ろうか」とあっさりと引くにっかり青江。そして「一緒に帰りましょう」という今剣の温かな言葉をにっこりと受け取り、帰路へ。そして心を震わせるような2曲(新曲と「かざぐるま」)を披露した。

「どうかな? 真冬の百物語。あ、そうそう。話さないほうがいいよ。怖い話は、帰り道にね。完成してしまうからね。うちに帰るまでが百物語だからね。それじゃ、気を付けて──」

にっかり青江が妖艶な雰囲気で言葉を残し舞台を去っていったところ、三日月宗近の「さて、給料分は仕事をするか」という言葉に続いて、刀剣男士たちが続々と登場。加州清光の「じゃ、おっぱじめるぜえ!」を合図にメインテーマである「刀剣乱舞祭2017」を出演者全員で熱演。大きな歓声が沸くなか、1人1人がファンに挨拶をした。

膝丸「はじめての参戦だったが、楽しかった。これからも兄者ともどもよろしく頼む」

髭切「何を言おうか忘れてしまったけど、本当に楽しかったよ。今日は本当にありがとう」

大倶利伽羅「今日はいつもより騒がしい。だが、最後まで慣れあうつもりはないからな」

物吉貞宗「主様! 楽しんでもらえましたか? 主様のたくさんの笑顔が見られて僕らは幸せです! ありがとうございました!」

蜻蛉切「この蜻蛉切、いつもここに。それでは」

千子村正「また、脱ぎあいまショウね」

にっかり青江「帰りにしないほうがいいよ、あの話はね。じゃあね」

長曽祢虎徹「俺は薄着でも寒くはないが、主たちはきちんと羽織を着て帰るんだぞ。今日はありがとう!」

蜂須賀虎徹「蜂須賀虎徹だ。祭って楽しいんだな。本当に、ありがとう」

和泉守兼定「俺は和泉守兼定。今年もこの祭で盛大に暴れられたこと、嬉しく思うぜ! 今日はいい夢見ろよ。ありがとう」

加州清光「安定の加州清光だよ〜。いつもいつも本当にありがとう。また会えるのを楽しみにしてるね。じゃあまたね」

今剣「僕は今剣! 主様、おとなしく待っていたらまた遊んでくれるんですよね? あ、でも、もしかしたら僕はちゃんと待ってないかもしれませんよっ!(えーっ!の声)ありがとうございます。ではちゃんと待ってますので、主様もちゃんと待っていてくださいね!」

岩融「はっはっはっは! 今年の祭も楽しかったなぁ、今剣! それもこれも、主たちのおかげだな。いつもありがとう」

石切丸「主が喜んでくれていたから、この石切丸、またいつでも不思議な話をするよ……また主たちと共に新たな物語が作れますように。今日はありがとう」

小狐丸「小狐丸です。戦いはまだまだ続きますが、癒しが欲しいときはいつでもモフモフしても宜しいですよ。今日はありがとうございました」

三日月宗近「主よ! 楽しんでくれたかな? はははは、かわいいやつめ。今年も1つ約束をするか……必ずまた会おう!では」

感謝の気持ちを伝え終え一度ステージを離れるも、鳴りやまない声に応えて、アンコールとして再度刀剣男士が登場。加州清光の挨拶で、2時間20分にわたる熱演を締めくくった。

「いつも俺たちを必要としてくれて本当にありがとう。やっぱり俺たちって愛されてるよね。まだまだ主たちと一緒にいたいけど、お手入れがあるから。なーんか、主が言ってたよ。16組もお手入れするのってすごく大変なんだって。だから主たちも今日は早く帰って、自分のお手入れしてよね。それじゃ、またいつでも呼んでよね。またね」(ザテレビジョン・逆井マリ)