Image: Jesse Grant/Gettyimages

創設以来ショートも長編も含め良作しか作ってこなかったピクサースタジオ。そのアイディアのユニークさは他社の追従を許さず、創設以来、常にトップを走り続けてきました。

私はすでに最新作の『リメンバー・ミー』を見てきましたが、これがまた超良作! 最近のピクサーは大人を泣かせにかかる傾向が高いのですが、場内を見渡すと大人だけでなく子供もボロボロ涙を流していました。ハンカチではなく、手ぬぐいかタオルハンカチ、鼻水用にティッシュも必須ですよ!

さて、そんな何を見てもハズさないピクサーですが、これまでに公開された19作品(最新作の『リメンバー・ミー』を含む)をランキングするなら、どんな結果になるのでしょう?

io9のGermaine Lussierが考えてみたようですよ。

19.『アーロと少年』(原題:Good Dinosour)

恐竜の子供が人間の子供と友達になるストーリーで、米国では『インサイド・ヘッド』と同じ年に公開されました。『インサイド・ヘッド』がよすぎたからか、まったく印象に残りませんでした。

ただ、いい映画であることは間違いありません。ただ、ピクサーとしては残念、ということです。

18. 『バグズ・ライフ』(原題:A Bug’s Life)

ザ・虫世界の『7人の侍』。こちらも過不足ない作品。ドリームワークスの『アンツ』と同じ1998年に公開され、混同されることがあります。『アーロ』同様いい作品ですが、ピクサーの底力が発揮されていない印象。

17.『カーズ2』(原題:Cars 2)

ピクサーの魔術師ジョン・ラセターの作品であるにも関わらず、単なるスパイ映画パロディーになってしまった『カーズ2』。泣き所もなく、ピクサーらしさが皆無。

16. 『メリダとおそろしの森』(原題:Brave)

クマが出てくるまでの前半が物語の全て。あのテンションで走りきれれば名作と言われたでしょう。

15. 『カーズ クロスロード』(原題:Cars 3)

マックイーンの引退を描いた中年向けの作品。子供が主役であるマックイーンに感情移入できず登場時間が少ないジャクソン・ストームを気に入ってしまう辺り、作品としては成功していると言えないのかもしれません。

14. 『カーズ』(原題:Cars)

『カーズ』シリーズの第一弾。第一線を走り続けるよりも時には幸せを求めてスローダウンすることも大切というメッセージが込められており、どちらかというと大人向け。ピクサーの作品の中では画面がシンプルすぎる印象。

13. 『モンスターズ・ユニバーシティ』(原題:Monsters University)

『モンスターズ・インク』のサリーとマイク大学編。望めば何にでもなれるわけではない、という残酷な現実を突きつける人生の教科書的作品。

12. 『ファインディング・ドリー』(原題:Finding Dory)

健忘症のドリーが生き別れの両親を探す冒険もの。後半はだらけ気味。ベルーガとジンベイザメのシーンは退屈で、水ダコのハンクもキャラクターデザイン的には可愛さが全く見られずマイナス。

ただ、ピクサーの得意とする1)冒険 2)感動 3)驚きがバランスよく組み込まれている上に、両親との再会シーンは涙もの。

11. 『リメンバー・ミー』(原題:Coco)

ピクサーの最新作は、死をテーマにしたストーリー。前作の『カーズ クロスロード』といい、『インサイド・ヘッド』といい最近のピクサーは大人をターゲットにしているようです。

詳しい内容は伏せますが、死をテーマにしているので心にずっしりきます。思い切り泣ける感動作。笑いどころもあるし、なにより息をのむほど綺麗なので必見ですが、とにかく悲しい涙注意報映画。

10. 『インサイド・ヘッド』(原題:Inside Out)

11歳の少女の頭の中に存在する感情たちが主役のストーリー。難しいテーマをよくぞここまで映像化した、と感動させられる作品。

この作品も他と同様、大人ならば子供の頃の自分と重ね合わせたり、自分の子供が今後ぶつかるであろう成長期の葛藤を思って号泣。子供は子供で小さな感情たちの奮闘を見て笑ったり悲しんだりできる、ファミリーみんなが楽しめる作品。

9. 『トイ・ストーリー2』(原題:Toy Story 2)

OVAとして作成されるも、あまりにも出来が良かったので劇場公開になった作品。オモチャと持ち主のハートフル・コメディではなく、オモチャのコレクターとしての価値に焦点を置いたストーリー。

8. 『カールじいさんと空飛ぶ家』(原題:Up)

ほぼ会話なしでひとりの男性の人生を語らせた冒頭12分は、ピクサー史上最も完成度の高いオープニングシーケンスと言えます。

また、ハリウッドでは脇役に収まりがちな老人と小太りのアジア人少年を、ここまで愛すべきキャラクターにできたのはピクサーだからこそ。まさにピクサーマジックを見せつけた1本。

7. 『レミーの美味しいレストラン』(原題:Ratatouille)

料理上手なドブネズミ(単なるネズミじゃない、ドブネズミ!)と料理ができない人間がコンビを組んで素晴らしいディッシュを提供する友情ストーリー。

ピクサー映画の最大の特徴はキャラクターの意外性。飲食店で最も嫌われるネズミをキッチンに招き入れる、なんて悪夢のような話ですが、ピクサーの手にかかれば行列のできるレストランに。

ストーリー、意外性、感動、ビジュアルは申し分なし。ただ、率直な感想を言えば、やっぱりネズミの作ったご飯は食べたくありません。

6. 『モンスターズ・インク』(原題:Monsters Inc.)

モンスターの世界では人間の子供の叫び声が電気エネルギー源、という子供の頃の恐怖心をファンタジーでコーティングした作品。大人も子供も共感できる題材が秀逸です。

5. 『トイ・ストーリー』(原題:Toy Story)

ピクサーのデビュー作にして傑作のひとつ。ピクサーと言えば、コレ。グッズも一番売れているのではないでしょうか。おもちゃを大切に扱いたくなる教育にも良い1本。

4. 『トイ・ストーリー3』(原題:Toy Story 3)

子供の成長とおもちゃの第二の人生を描いたシリーズ第3作。この作品が公開される前は、おもちゃネタで3本も作るなんてピクサーはネタ切れかと言われましたが、公開すると3作目にしてシリーズ最高、ピクサーの引き出しの多さを見せつけてくれました。

さてさて、ウッディの恋を描いた『トイ・ストーリー4』はどうなるのか?

3. 『ファインディング・ニモ』(原題:Finding Nemo)

ピクサーが5番目に公開したのが2003年の『ファインディング・ニモ』。その前の年には『モンスターズ・インク』をリリースしていて、この頃は誰もがピクサーの作品に注目していました。

印象的なキャラクターたち、ショッキングなイベント、そして感動的なシーン。ピクサーが大切にするものが全て集約されています。

2. 『ミスター・インクレディブル』(原題:The Incredibles)

ピクサー初、人間が主役の作品。特殊能力を持つことを隠してひっそりと生きる元スーパーヒーローたちを描いたもので、文句なしの出来栄え。

1. 『ウォーリー』(原題:Wall-E)

ほとんど喋らないロボット2体を主役にして、ここまでの物語を作るとは! 極めてユニークなストーリーにチャーリー・チャップリンを彷彿させるコメディックなウォーリー、環境保全と今現在人々が悩んでいる生活習慣に対するメッセージ。非の打ち所がない作品とは、『ウォーリー』のことを言うのではないでしょうか。

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Germaine Lussier - io9[原文]
(中川真知子)