伊東浩司氏

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 日本陸連は19日、都内で理事会を開き、辞表を提出した伊東浩司強化委員長(47)の辞任を了承した。後任には前委員長の麻場一徳氏(57)が15年に続き再登板する。伊東氏は20年東京五輪を見据えて16年9月に就任したものの、1年3カ月での退任となった。日本陸連の強化トップの交代は2年余りで3度目の異例の事態となった。

 伊東氏は公務のため理事会を欠席。尾県貢専務理事によると、少し距離を置き、余裕を持って強化組織の透明性とその在り方を含めて熟慮する時間をつくりたいと本人から申し出があったという。また、勤務する甲南大が19年に創立100周年を迎えて陸連の仕事との両立が困難なこと、桐生祥秀(22=東洋大)が日本人初の9秒台となる9秒98を出したことを区切りと捉えていることなども理由だという。

 リオデジャネイロ五輪まで1年を切った15年には原田康弘氏が世界選手権(北京)の成績不振の責任を取って辞任。麻場氏が副委員長から昇格して約1年務めた後に伊東氏が引き継いだが、またしても任期途中で退くことになった。伊東氏は就任時に「陸上人として東京五輪にはどんな形でも関わりたいと思っていた」と話していただけに、辞任には不可解な点も多い。今年は桐生やマラソンの大迫らの好記録に沸いた陸上界だったが、何とも後味の悪い一年の締めくくりとなった。