カスペルスキーが米国を提訴。「評判毀損し、営業を妨害された」と疑惑払拭を求める


カスペルスキーが12月18日、米国政府を相手に訴訟を起こしました。

カスペルスキー製品はロシア諜報機関につながっているとか、ロシア当局ががハッキングのために利用しているなどという疑惑やうわさが複数回にわたって報じられ、2017年9月には米政権がアメリカの連邦機関に対し90日以内の排除を命令。つい先日の12月12日には、大統領が政府機関全体での使用を全面的に禁止する法案に署名する展開となっています。米国政府機関におけるカスペルスキー製品使用禁止を受け、ユージン・カスペルスキー氏は18日、米国土安全保障省に宛てた書簡を公開。"主観的かつ非技術的な情報源"と"確証のない報告"のために、相互協力のための取り組みはほとんど一方通行になったとしています。

カスペルスキーのロシア当局などとの疑惑は、この秋Wall Street Journal や CyberScoop、New York Timesなどによってたて続けに報じられました。

かねてより「ロシアを含め、いかなる政府との反道義的なつながりも、いかなる政府関係機関が行うサイバースパイ行為への関与もない」と主張してきたカスペルスキーはこれに対して、そのような事実はないとする内部調査報告を公開し、米国政府に対してソフトウェアのソースコード開示まで提案しました。しかし米国政府はそうした措置は歓迎するものの、まだ充分ではないと判断しています。

ロシア当局とカスペルスキーとの関係に懸念を表明してきたジーン・シャヒーン上院議員は法案に関して「米国の安全保障にもたらす重大なリスクを考慮すれば、カスペルスキー製品を政府機関のコンピューターから排除する命令は、法制化によってより強化する必要がある」「我が国ののサイバーセキュリティを強化し、民主主義を有害な外国の干渉から守るためさらなる措置を推進していく」とコメントを発表しました。

ちなみに、カスペルスキーが政府機関のコンピューターにセキュリティソフトウェアを提供しているのは米国だけではありません。ドイツのサイバーセキュリティ当局や、ブラジル軍、さらに国際警察機関のインターポールなどは、カスペルスキー製品を使っています。