今回のビジネス女子マナーは、医薬品会社勤務の安田ようこさん(仮名・28歳)からの相談です。

「この春、今いる部署に異動してきました。この部署では年配女子社員主導で、“女子同士のクリスマス会と、プレゼント交換が恒例になっている”と聞いて、ちょっと困っています。女子中高生でもあるまいし、今の時代にそんなことをやっていると思いませんでした。こういう儀礼にも付き合わなければいけないのでしょうか。うまく抜ける方法はありませんか?」

相談者さんのクリスマス会は、なんと25日の月曜日。クリスマス当日なんだそうです。現在、断るにも断れず、なんとなく参加する方向になっているそう。ドタキャンするのも失礼な時期になっています。いまさら抜けるなんてこと、できるのでしょうか。さっそく、鈴木真理子さんに伺ってみましょう。

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断っていい案件。しかし……

いよいよ、クリスマス目前ですね。今年はイブが日曜日、クリスマス当日が月曜日ということもあるのでしょうか、あるアンケートでは30代、40代の独身女性の半数以上がクリスマスの過ごし方を「普段と変わらない」「仕事をする」と答えていました。

相談者さんのクリスマスも現状であれば、「普段と変わらず」「仕事」し、会社の行事に参加する、ということになり、約半数の中のひとり、となるということでしょうか。

同じ部署で働く人から参加を集うイベントに誘われると、なんとなく強制性を感じてしまいますよね。相談者さんは異動初とのことで、なおさら「参加しなくてはいけないものなのか……」と感じてしまったことでしょう。相談者さんの部署には、女性は何人いるのでしょうか。わからないですが、人数が多ければ多いほどさらに強制性をもってしまうかもしれません。

逆に少ない人数であれば、ひとりだけ参加しないのも、人間関係が悪くなるのではないかと不安になってしまうのもわかります。

しかし、これは業務命令ではないですよね。ですから、ノーというのは、もちろん可能です。

クリスマス会はもちろん、たとえば忘年会、新年会なども、参加したくないものについては「年末(あるいは年始の)スケジュールがいっぱいなので……」とやんわり断っていいでしょう。趣味でも、勉強でも、プライベートな時間に、何か打ち込んでいることを日ごろから伝えておくと、言い出しやすい雰囲気がつくれると思います。

もともと、会社の人とあまり深く付き合いたくないと感じているのであれば、「マイペースな人だな」と思ってもらえるよう、コントロールしていくということです。

ただし、相談者さんの場合、すでに参加の方向になっているのですよね。この場合はどうしたらいいでしょうか。

今回は参加、その後提言してみては?

「やっぱり無理です。当日、都合が悪そうです」と断るのは、ドタキャンと拒絶の印象を与えてしまいかねません。「マイペースな人」と思われるのと、「気持ちがコロコロ変わって信用できない人」と思われるのでは、大きく違います。

不本意かもしれませんが、今回は参加したほうが、余計な波風がたたないのではないでしょうか。その際は仏頂面でいるのではく、場の雰囲気を壊さないように、「ふつうに穏やかに」しているとよいと思います。あまりに楽しそうにする必要はありません。

もちろん、参加してみたら思いのほか、本当に楽しかった!という場合もありますよね。それであればいいのですが、無理をしてはしゃいで「あんなに楽しそうにしていたくせに」と思われるのも、心外だと思います。

ただし、今後について同じようなイベントが続くようならば、働きかた改革の一環として提言をするのもアリではないかと思います。

クリスマス会に限らずほかのイベントも机上にあげ、プライベートな時間を確保するために、部署内で行なわれる恒例行事を見直さないか、という理論的な提言です。お花見やバーベキューパーティーや花火大会など、部署内で週末イベントを開催しているところも多いですよね。繰り返しになりますが、レクリエーションとして楽しめるのであれば、まったく問題のないものです。

ただし、会社として、部署として全員参加が義務付けられているもの以外について、個人の自由がないというのはよろしくありません。

とくに、今回のプレゼント交換は出費がかさむのはもちろん、買う時間などのコストがかかるものです。また、好みでないものをもらっても困りますよね。あくまでも主観ですが、ほかにも苦痛に感じている人がいるような気がします。それでも言えずに、なんとなくきてしまった……という方々にも、提言は感謝されるでしょうし、会自体がなくなるかもしれません。

企業の中には、社員同士の儀礼を禁止しているところもあります。自分があげたくない人に贈るプレゼントを選ぶほど、苦痛なものはありません……。



■賢人のまとめ
業務命令ではないので、断るのはもちろん可能です。年末のスケジュールがいっぱいなので……と断ることもできた案件です。ただし、すでに参加する方向になっているとのこと。であれば、今回は、受け入れてみるのも手。このまま、こういった行事が頻繁におこるのであれば、働き方改革の一環として、プライベートな時間を確保するために、提言するのもありだと思います。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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