最終回直前!ドラマ「明日の約束」出演の山口まゆに直撃インタビュー!/取材・文=及川静/(C)カンテレ

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12月19日(火)に最終話を迎える、井上真央主演「明日の約束」(夜9.00-9.54、フジ系)にて、謎の死を遂げた男子生徒・吉岡圭吾(遠藤健慎)が所属したバスケ部の2年生マネジャー・増田希美香を演じてきたのが、山口まゆ。母親のネグレクトに悩んでいたが、第1話でスクールカウンセラーの日向(井上)に問題を抱えることを気付かれ、苦しい状況から脱することができた。その後は、圭吾の死に責任を感じるバスケ部のキャプテン・大翔(金子大地)や勝(渡邉剣)、そして圭吾と同じ1年B組の生徒たちの心を救うべく、日向の強い味方として奮闘してきた。

【写真を見る】山口は井上真央との共演に際して「毎回、井上さんの演技にグッと心を持っていかれてました」/(C)カンテレ

■ いろいろと悩んで希美香を演じてきました

――演じる希美香は最初と中盤からの印象がだいぶ異なる役でしたよね。

最初は問題を抱えた女の子としての登場でしたが、その後はバスケ部のマネージャーとして、大翔くんをサポートしてあげたり、圭吾くんの妹の英美里ちゃん(竹内愛紗)のお母さんの問題をサポートしたり、わりと日向先生寄りの立場になってきた気がします。希美香にとって日向先生との出会いは本当に大きくて、そこから信頼関係が最終話までつながってきたという感じでしょうか。

――希美香は日向しか気付けない問題を秘めている子としての登場だったので、当初の見せ方はいろいろ意識したのでは?

はい。いろいろ悩みました。ネグレクトを受けている役だったので、役作りのためにいろいろ調べたのですが、同じように母親との問題を抱えている日向先生だけが唯一気付いてくれるという設定だったので、現場に入る前も入ってからも皆さんといろいろ相談しました。そして、日向先生には相談室を訪ねるシーンまでは心を開かないようにして、相談室で初めて井上さんの目を見るということを意識しました。それから、そこで初めて希美香は笑うので、そこまでは表情をこわばらせるようにしていました。

――井上さんと対峙することで引き出されたものもたくさんあったのでは?

いっぱい心が動きました。最終話の相談室のシーンのそうですし、日向先生の言葉が私自身にも響きました。撮影では自分のお芝居で精一杯なので、井上さんのお芝居を見る余裕はなかったのですが、毎回テレビでオンエアを見て、すごいなと思っていました。

――印象に残っているシーンは?

第6話の頭で日向先生がお母さんのことを本庄さん(工藤阿須加)に話すシーンです。そのときの井上さんの表情が何とも言えなくて…。希美香もお母さんとのことで悩んでいたので、それを思ったら、グッと心を持っていかれてしまいました。

――井上さんのお芝居のどんなところにすごさを感じますか?

切り替えの早さがすごいんです。現場では普通にスタッフさんと話したりしてるんですけど、始まるとパッと日向先生になるんです。日向先生が英美里ちゃんに『何やってんの!』というシーンがあったんですけど、直前まで普通に話してたの一気にお芝居に入って、聞いている私も泣きそうになりました。

――切り替えの早さについては聞けました?

聞いていないので、ぜひ聞きたいです。実は私、切り替えがなかなかできなくて。重いシーンを撮影するときは、朝からブルーになってしまうんです。第1話の暴れるシーンは初日だったのですが、朝から目つきが悪かったので、初めてお会いした方の印象は最悪だったと思います(笑)。気持ちを作るのに時間がかかってしまうので、あんな風にパッと切り替えができるのはすごいなって。それから泣くシーンもあったのですが、うまく泣けずに悩んでいたら、私の肩を抱いて、小さな声で「自分のタイミングでいいよ」って言ってくださったんです。見ただけで上手く泣けずにいることに気付いてくださったんだと思います。その後はすぐに泣くことができました。

■ 撮影現場では“井上相談室”に通ってました!

――子役から活動されているので、いろんな状況にすぐ気付けるんでしょうね。そんな井上さんですから、いろいろ聞きたいことがあったのでは?

あります! まだまだ聞けていないことがたくさんあります。実は私、よく“井上相談室”に通ってたんです(笑)。第7話ぐらいから通うようになって、進路の相談とかしてました。今日、相談室の最後のシーンだったので、いろいろ聞こうと思って、昨晩考えたんですけど、いざ当日になったら忘れてしまって! 2つだけご相談させていただきました。あだ名を付けてもらったり、大好きです。

――どんなあだ名を付けられたんですか?

井上さんはみんなにあだ名を付けていたんですが、私は“やまゆ”というあだ名を付けていただきました。他の方では、北見先生役の白洲迅さんは“しらじん”さん。バスケ部の沢井勝役の渡邉剣さんは“おつる”とか(笑)。

――ストーリーはシリアスだった分、現場は穏やかだったのでは?

はい。すごくあたたかい現場でした。井上さんがすごく明るくてフレンドリーな方だったので、霧島先生役の及川(光博)さんと盛り上げてくださいました。特に井上さんがたくさん話し掛けてくださって、本当に和気あいあいと楽しく過ごしてました。

――霧島は過去の経験から、生徒が孤立するように生徒に仕向けるなど、いじめの種を巻いていたことが第9話で明らかになりましたが、これを知ったときはどう思いました?

わ!って思いました。ただ、そこまで生徒のことを見ているというのはすごいなと思いました。生徒が孤立するように仕向けたりするのはどうかと思いますが、そこまで調べ上げてデータを作るというのは、それだけ生徒を見ているということだと思うんです。そのせいか、第9話でも霧島先生だけが悪いという描き方をしていなかったんですよね。それは先生として間違った行動をしていたけれど、しっかり生徒を見ていたという事実もあるからかな?と思うので、受け止める側としては複雑だなって。きっと根はいい先生だったんだろうなと思います。実際にいたら怖いですけど(笑)。

――もともとしっかり生徒を見ていない先生だったら、こんな行動はできないですもんね。

そうだと思います。一人一人のデータを作ることは教師として間違っているのか、どうなのか? だから、日向先生も強く責めなかったのではないのかな?と思います。明らかに悪意があったら違うと思いますけど…複雑ですね。このドラマは本当の悪者がいないと思います。だから、誰が圭吾くんを自殺に追い込んだのかと言われたら、“すべて”としか言いようがないのかな?と思います。

――だからこそ、このドラマがどう最終話を迎えるのかが、とても興味深いところだと思うんです。

ご覧になる方、一人一人に日向先生の言葉が刺さると思います。私も台本を読んで、心が動きました。きっと皆さんにも刺さるのではないかと。きっとみんなそれぞれに悩みを抱えていると思いますから。

――記者の小嶋(青柳翔)が投げかけてきた問題点にも答えていますよね。

そうですね。記者さんの言っていることも間違ってはいなかったですからね。だから、みんなの暴かれた本性というか、隠していたものを知ってから全話を見直しても面白いドラマではないかと思います。

■ 井上さんのお芝居を見て成長できたと思います!

――そうですね。連続で見たいドラマだと思います。井上さん以外のところでの思い出はありますか?

実は私、「ひよっこ」(’17年、NHK総合ほか)が大好きで毎日見てたので、香澄役の佐久間由衣さんにお会いするのがすごい楽しみだったんです。共演できる日もお母さんに朝から「今日、会えるんだー」ってずっと自慢してたくらい(笑)。現場でビクビクしながら「見てました!」と話し掛けました。でも、一緒のシーンはほぼなくて、次に会えるのは打ち上げなので、告白しようと思ってます(笑)。

――このドラマを通して、新たな引き出しを持つことができたのではないかと思いますが、ご自分ではどうですか?

井上さんの近くでたくさんお芝居させていただいて、自分では気付けないところでたくさん成長したんだろうなと、オンエアを見て感じました。井上さんのセリフを受けて、私、こんな表情をするんだ!って驚いたこともあったので。これまではわりと自分の中だけで考えてしまうタイプだったんですけど、希美香を演じるに当たって、視野を広くして、いろんな人の意見を聞くことができたんです。これまでは現場に入るまでに自分で固め過ぎて、本番で監督に言われてハッとするという感じだったんです。お芝居は何が正解か分からないので、意見を言われることが怖かったんじゃないかと思います。でも、他の方の意見を反映したら変わる、ということを感じられたんだと思います。

――では、’18年の“山口まゆ”は、ちょっと変わりそうですね。どんな年にしたいですか?

この作品に出会って、お芝居がますます好きになったので、もっともっといろんなお芝居を探ってみたいし、もっともっと人の意見を聞きたいなと思います。そのときの役に乗り移れるようになって、また違った“山口まゆ”をお見せできたらいいなと思っています。そして、井上さんみたいに切り替えが早くなりたいです。井上さんの作品を全部見ようと思って、ウィキペディアをスクリーンショットしてあるんですよ、本当に! 井上さん目指して頑張ります(笑)。

【プロフィール】やまぐち・まゆ=’00年11月20日生まれ、東京都出身。A型。’14年、ドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」(フジ系)でドラマデビュー。「アイムホーム」(’15年、テレビ朝日系)、「リバース」(’17年、TBS系)、映画「相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」(’17年)など出演。(ザテレビジョン)