ARを活用したアーティストグッズの最先端? メイジー・ケイ「AR Record Book」レビュー

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 18歳のシンガーソングライター、MAISY KAY(メイジー・ケイ)が12月5日、渋谷CONTACTにてショーケースライブを開催した。

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 12月1日に日本デビューEP『Disguises』をリリースした彼女は、現在アメリカ・LAを拠点に活動中。気鋭のシンガー・Anlyとのコラボ楽曲「Distance feat. Anly」は12月14日付でSpotifyバイラルチャート(日本)で1位にランクインした。同曲のプロデュースは三代目J Soul Brothersや西野カナなどの楽曲も手掛けるJeff MIyahara氏が担当し、Jeff氏は今後メイジー・ケイの日本での展開もプロデュースしていくという。

 ショーケースでは表題曲の「Disguises」に続き、「Heart of the Ocean」をバックスクリーンにMVを流しながら歌唱。繊細でありながら表現力豊かなボーカルで観客を魅了すると、最後にはAnlyを迎えて「Distance」を披露した。「Distance」のレコーディングはタイトル通り日米の離れた場所で行ないAnlyとはこの日が初めての共演だったそうだが、息のあったパフォーマンスとなった。

 4年間楽曲制作に取り組んできた彼女のこれまでの集大成だという『Disguises』。イギリス・ロンドン生まれである彼女だが、日本人の情緒に訴えかけるようなメロディも多い。五輪真弓の「恋人よ」で受けた衝撃をメイジー・ケイの歌声に感じたというJeff氏の手腕もあり、「Distance」ではJ-POP的なキャッチーさも取り入れられている印象だ。

 また今回、メイジー・ケイのデビュープロジェクトの一環として、ARを活用した「AR Record Book」のプロトタイプを制作(2018年発売に向け開発中)。レコードブックには歌詞が書かれているほか、該当箇所に専用アプリ「MAISY KAY」を起動してカメラをかざすと、スマートフォン上でMVや楽曲、インタビュー動画が再生されるという仕掛けになっている。反応速度が非常に速く、ストレスフリーだ。

 過去にはBUMP OF CHICKENのアルバム『Ray』の歌詞カードやブックレットにアプリを起動してカメラをかざすと、飛行船が飛び出して見えるなどAR的な仕掛けを楽しめるという取り組みがあったが、これはその発展形と言えるだろう。また「AR Record Book」+「MAISY KAY」アプリのほかに、別途作られた「MAISY KAY Disguises」アプリをドル札や日本札などの一般の紙幣にかざすと映像やEPでの収録曲を再生するとのこと。アーティストグッズとしては非常に斬新な試みだ。

 Jeff氏は今回の「AR Record Book」をメイジー・ケイのデビュープロジェクトの一環だけにとどめず、「新たなフィジカルフォーマット」として、他のアーティストへの展開拡大も構想しているそうだ。ARを使ったアーティストグッズの可能性を大きく広げる取り組みであると同時に、メイジー・ケイというアーティストの魅力を広く知らしめる試みになる予感がする。(村上夏菜)