80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第22回は、走りと美しさを融合したスペシャリティカーに太鼓判です。

80年代後半、FFスペシャリティとしてプレリュードやセリカが走りとスタイルを磨き人気を獲得。そんな中の1988年、FRの走りと大人のエレガントさを両立させて登場したのが5代目のシルビア、S13型です。

流れるようなスピード感を持つボディは「エレガントストリームライン」と称され、ここに加えられたグラマラスなフェンダーとの組み合わせは驚くほど自然で、必要以上のボリュームは感じさせません。

バンパーを一体化したフラッシュサーフェスボディは、細くシャープなキャラクターライン、面一処理されたドアノブなどにより、金属の塊を磨き込んだような質感を実現。

クリスタル調のランプとグリルによるフロントフェイスは、リトラクタブルとしないことでエレガントさを獲得。さらに、リアは横長のランプとシンプルなパネル面が安定感を演出します。

フルパッドのインパネ、一体発泡成形のシートは、徹底してシームレスに仕立てられ、ソフトタッチ形状で統一されたパーツはすべてが新設計という意欲作です。

当時の日産は久米豊社長の元、組織改革が進むなど現場の志気が非常に高く、同年のシーマ以降次々とヒット作を送り出します。

豊かなボディ、細いAピラーの繊細なキャビン、きらめくグリルによる、ほとんど奇跡のような一品モノのスタイル。アートフォースと名付けられたボディは、そうした勢いが生んだ果実なのかもしれません。

●主要諸元 日産 シルビア K’s(5MT)
形式 E-S13
全長4470mm×全幅1690mm×全高1290mm
車両重量 1120kg
ホイールベース 2475mm
エンジン 1809cc 直列4気筒DOHC16バルブ・ターボ
出力 175ps/6400rpm 23.0kg-m/4000rpm

(すぎもと たかよし)

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