画像提供:マイナビニュース

写真拡大

ひと昔前に比べると、広く認知されるようになったフードアレルギー。フードアレルギーを持つ人がアレルギー症状を引き起こす特定の食物を摂取してしまうと、場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こして命を落とすケースもある。そのような状況を避けるため、正しい知識と理解は必要不可欠だ。

現在は発症数や重篤度から勘案して「食品表示基準」が定められ、「卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに」の7品目については、法令上表示が義務づけられている。そのため、 これらの食物に対しては「アレルギー反応がある」と自覚している人が多いはずだ。

ただし、この法令はいくら、キウイ、くるみ、大豆、カシューナッツ、バナナ、やまいも、もも、りんご、さば、ごま、さけ、いか、鶏肉、ゼラチン、豚肉、オレンジ、牛肉、あわび、まつたけ の20品目に対しては、「表示を推奨する」としている。

これら日常の食卓になじみのある食材もアレルギーの対象になることは、意外と知られていないのではないだろうか。このような、広く知られていない食材へのアレルギーにこそ危険が潜む。今回は、大人が気をつけるべきフードアレルギーについて、ウィメンズヘルスクリニック東京の院長・浜中聡子医師にうかがった。

○即時型と遅発型の違い

フードアレルギーには「即時型」と「遅発型」の2つの種類があるが、まずはそれぞれの特徴を知って注意点などを確認しよう。

即時型

アレルギーの原因となる食物を食べた後、すぐにアレルギー症状が現れるタイプが「即時型」。食べた直後にアレルギー反応が出ることから、アレルギーの原因となる食物を特定しやすく、自覚している人が多い特徴がある。

遅発型

アレルギーの原因となる食物を食べた後、しばらく時間がたってから症状が現れるタイプが「遅発型」。どの食物に反応しているかが非常にわかりにくく、その症状の原因がフードアレルギーかどうかも判明しにくいという特徴を持つ。

即時型の場合は、「IgE測定法」という血液検査でアレルギーか否かを確かめられ、上述の表示が義務づけられている7品目を含む14品目の食物について調べることが可能。検査も皮膚科や耳鼻科、アレルギー科などで実施されており、比較的受けやすいという。

一方で遅発型の場合は、食物だけでも250を超える品目をチェックする「IgG測定法」という血液検査でなければ判明しづらい。そして、この検査を行っているのは、大きな病院などのごく限られた施設のみとのこと。

浜中医師は「フードアレルギーは、皮膚のかゆみや発赤が最も多い症状ですが、時には気道が狭まって息ができなくなるといった重篤なものもあります。遅発型のわかりにくい症状としては『なんとなくだるい』『下痢をする』『微熱が出る』といったものも」と話す。

また、一度摂取しただけではアレルギー反応が出なくても、コップに水を注ぎ続けるといつかはあふれ出すように、ある日突然反応が出るケースも起こりうるという。すなわち、幼少時より当然のように食べていた食物に対し、突然アレルギー反応を起こす可能性があるというわけだ。

そのほか、妊娠や出産を機に体質が変わったり、過度のストレスによって免疫力が落ちたりして、これまで問題なかった食物にアレルギーを起こす場合もある。日ごろから食物に対する自分自身の反応を注意深く観察しておくことが重要と言えよう。

○フードアレルギーの予防法とは

予防するのが難しいフードアレルギーではあるが、浜中医師は「偏った食生活を送らないこと」が肝要だと説明。さまざまな食物をまんべんなく食べることが一番の予防策になるというわけだ。

また、一つひとつの食物に対してはアレルギー反応が低くても、それらの食物をまとめて使った料理を食べると、アレルギー反応を高めてしまうケースがある。特に海外旅行は、長時間の移動や時差などで体力が落ちているうえ、日本で馴染みのない食物や料理を口にする機会が多いので、注意が必要だという。

自分が食べているものを認識し、「もしかして……」と思い当たる食物があったら、一旦止めて様子を見るのも賢い選択。自分の体の状態と生活習慣にきちんと向き合うことが何より大切だと肝に銘じておこう。

からだエイジング