効率化と顧客満足向上を狙うメガバンクの店舗改革が進む(東京・豊洲)

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 今年はメガバンクが構造改革路線を鮮明にした一年となった。柱となるチャネル改革は店舗のあり方を大きく変える。

 「駅前の一番よい場所に店を持つ必要がなくなっている。土日や遅い時間帯も開いていて住宅に近い店舗が広がっていく」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の佐藤康博社長は銀行店舗の将来像をこう話す。

 主要都市の駅前一等地に構えた銀行店舗の存在意義が揺らいでいる。三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行の来店数は過去10年でそれぞれ4割、3割減った。インターネットバンキングなどの利用増が背景にある。こうした顧客の行動変化に応じて各社がスマートフォンなどによる“非対面チャネル”のサービス拡充を進めている。

 一方で「店頭取引のニーズがあることも事実」(平野信行三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)。同社の顧客調査によれば、店頭を利用する理由として「手続きを間違えたくない」「その場で手続きを済ませたい」との声が多い。対面によるきめ細かい対応も引き続き欠かせない。

 「リアルとバーチャルを組み合わせた顧客接点全体が、個々の顧客にとって最適であり、当社にとっても高い生産性を実現できるよう再構築を図る」(平野社長)という方針の下、“対面チャネル”は新型の現金自動預払機(ATM)などを活用し少人数で運営できる「機械化店舗」を展開し効率化する。

 三井住友銀行はペーパーレス化などのデジタル技術を導入し事務スペースを削減し、顧客対応スペースを広げた「次世代店舗」を全国に拡大している。みずほFGはデジタル化とともに銀行・信託・証券一体で相談対応ができる店舗を展開。同時に相談対応などに特化する小規模店も配置し店舗網を再構築する。