13日、韓国・ソウル経済新聞によると、韓国政府が科学系のノーベル賞受賞に値する科学者を育てようと11年から始めた事業「大統領ポスドク(Post-Doc)フェローシップ」が来年から中断される。資料写真。

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2017年12月13日、韓国・ソウル経済新聞によると、韓国政府が科学系のノーベル賞受賞に値する科学者を育てようと11年から始めた事業「大統領ポスドク(Post-Doc)フェローシップ」が来年から中断される。突然の中断方針は、長期的な視野に立ち基礎研究支援を進めるとしてきた文在寅(ムン・ジェイン)政権の方針に反していると批判が出ている。

同事業を運営していた韓国研究財団は、今年までに選定した課題のうち支援期間が残っている74課題のみ継続して支援する計画だという。同事業は優秀な若手科学者を育成することを目的に始まったもので、39歳以下の博士号取得者か、博士号を取得してから7年以内の若手研究者を対象に人件費を含めて毎年1億3000万ウォン(約1350万円)が最大5年間支援される。

科学分野でのノーベル賞受賞者輩出のため「若い科学者をフルサポートする」方針の下、他のポスドク事業との差別化を図った。一般のポスドクの場合、年間4500万ウォン(約470万円)の支援期間が2年に制限されており、大統領ポスドクは破格のメリットが与えられていた。

しかし基礎研究の性質上、すぐには成果が出ず、一部の被支援者がサポート期間中に就職などで中途放棄するケースが発生したことなどから、今回、科学研究開発予算を審議する国家科学技術審議会で、国会に予算案を提出する前に関連予算を全額削減したことが分かった。

これと関連し、予算執行の主務省庁である教育部は「大統領ポスドク新規予算が全額削減されて残念」とし、「大統領ポスドクの代わりに『博士後国内研修』プログラムの予算を強化し、このプログラムに応募を誘導する計画」としている。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「文在寅さんは最も優先すべき医療・科学分野で時代に逆行している」「公務員を増やすために予算を多く使っているが、科学技術に投資する余裕があるのかな?」「政府は福祉やインフラ工事以外に興味がないんだ」「政府の誤った政策で、国が数十年は後退する」など、政府への批判の声が多く寄せられた。(翻訳・編集/三田)