同じ病で一家3人が帰らぬ人に(画像は『Mirror 2017年12月6日付「Mum dies of ‘broken heart’ just weeks after young son and grandad’s sudden death」(Image: ncjMedia Ltd)』のスクリーンショット)

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イギリス北東部からあまりにも悲しすぎるニュースが届いた。父親、孫、そして娘と1か月間に愛する家族3人を亡くした男性が、悲しみに打ちひしがれながらも「前向きに生きる」と話す姿は思わず涙を誘う。英メディア『Chronicle Live』『Mirror』『The Sun』などが伝えている。

タイン・アンド・ウェアのサウス・シールズで、度重なる悲劇が起こった。アシュリー・トムリンさん(32歳)の祖父ジェイムズさんが大動脈瘤破裂で他界し、その悲しみが癒えぬ22時間以内に息子のジャック・ファーダ君(10歳)が息を引き取ったのだ。

ジャック君は11月6日、激しい胸の痛みを訴えた数時間後に病院で死亡した。死因は大動脈瘤の破裂によるもので、ジェイムズさんと同じ症状だったようだ。アシュリーさんはひとり息子を亡くした悲しみに打ちひしがれた。

生後間もなくして心臓に穴が開いていることが分かったジャック君は、3か月の時に手術を受けた。それから5歳になるまでニューカッスルのフリーマン病院で定期検査を受けていたという。

ジャック君は歩き始めた頃からサッカーが大好きになり、いつもサッカーボールで遊んでいた。学校のサッカーチームではキャプテンとしてゴールキーパーを守り、地元サッカーチーム「South Sheilds(サウス・シールズ)」でのトレーニングを毎週欠かさず受けているほど熱心なサッカーファンだった。同じくサッカーが好きだった曽祖父のジェイムズさんと一緒に今年の5月、ロンドンにあるウェンブリー・スタジアムへサッカーの試合を観に行ったこともあった。

最愛の息子を亡くしたアシュリーさんは、葬儀の場で「あんなに大きな心を持った息子が心臓の病で亡くなるなんてなんとも皮肉だと感じています。ジャックの笑顔は部屋を明るくしてくれました。最高の10年間の人生を私に与えてくれた息子はみんなに好かれていて、全てにおいて完璧でした」と追悼の言葉を述べていた。

ところが息子の死から1か月も経たないうちに、アシュリーさん自身も帰らぬ人となってしまったのである。12月4日、母親ジルさん(59歳)宅に滞在していたアシュリーさんは、早朝にバスルームで発作を起こした。物音に気付いたジルさんがバスルームを覗くと娘が倒れていたため、すぐに救急車を呼んだ。しかし駆け付けた救急隊員が救助を試みるも、アシュリーさんはその場で息を引き取った。

その時、アシュリーさんの父でありジルさんの元夫キースさん(59歳)は電気技師の仕事でアゼルバイジャン共和国の首都バクーにいたが、娘の死の知らせを聞きすぐに帰国した。

わずか1か月間に、父と孫、そして娘を亡くしてしまったキースさんの悲しみは計り知れないが、心情をこのように吐露した。

「ジャックの死で娘はかなり落ち込み、もう立ち直れないのではないかと心配していました。でも5〜6日後に、娘は前向きに生きなければならないと思ったのか、クリスマスの予定を話したり、いつか家族で旅行に行こうなどと口にしていました。当然、我が子を失うことは親にとって人生最悪の出来事です。私も今、娘を亡くしその立場にあります。アシュリーはとてもいい娘で、多くの愛に溢れていた素晴らしい母親でした。ジャックと娘は親子でありながらも親友のような間柄で、とても深い絆で結ばれていました。おそらく父親よりも、母親のほうが子供を失う悲しみは何倍にもなると私は思います。元妻のジルは、娘と一緒にジャックを育ててきたので今は悲しみに沈んでいます。ジャックは娘とジルにとって世界そのものでしたから。私も悲しみでいっぱいですが、乗り越えなければいけないと思っています。これからはジルと互いに支え合い、前向きに生きていきます。」

検死結果によると、ジェイムズさん、ジャック君、アシュリーさんは3人とも同じ病を抱えており、大動脈瘤の破裂が死因とみられている。アシュリーさんは、突然発作を起こして亡くなったようだ。医師らは、遺族に同じ病のリスクがないかどうか検査をするようにすすめており、キースさんは早々に検査を受ける予定だと話している。

このニュースを知った人からは「なんて悲劇なの。遺族のことを思うと辛い。お悔やみ申し上げます」「あまりにも悲しすぎる」「1か月に3人もなんて…あまりにも辛すぎるよね…」「これはもう悲劇以上だよ。なんて辛い出来事なんだ」といった悲しみの声が多々あがっている。

画像は『Mirror 2017年12月6日付「Mum dies of ‘broken heart’ just weeks after young son and grandad’s sudden death」(Image: ncjMedia Ltd)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)