まさかの4失点で敗れた韓国戦は、屈辱以外の何物でもないだろう。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本に4-1の大勝を飾ってE-1選手権2連覇を成し遂げた韓国代表の快挙を、韓国メディアも賞賛している。
 
「4得点爆発の韓国、7年7か月ぶりに日本を撃破――痛快な“東京大捷”」(『聯合ニュース』)などといった各種メディアのヘッドラインは、日本でも複数のサッカーメディアが引用報道している通りだ。
 
 韓国でも「日本メディア“63年ぶりホームで韓国に惨敗”の屈辱」(『news1』)、「白旗+情けない+屈辱、衝撃に陥った日本サッカー」(『インターフットボール』)など、日本メディア発の情報がもれなく報じられている状況だ。
 
 ただ、韓国メディアの見出しや記事の翻訳引用だけでは伝わらない“韓国側の視点”もあるようだ。『スポーツ・ソウル』のキム・ヒョンギ記者も言う。
 
「私が試合直後に報じた記事(「男子は韓国、女子は北朝鮮――日本、ホームで“コリア”にやられた」)が“日本は恥をかかされた”、“大会の敗者は日本”と報じられているようですが、ちょっとニュアンスが違う(笑)。今回の日本はひと言で言えば“経験不足”でした」
 
 キム・ヒョンギ記者は大会開幕前の公式記者会見で、選手のやりくりに苦言を漏らしたハリルホジッチ監督の言葉を聞いて、「日本選手の経験の少なさが韓日戦のポイントになる」と感じていたそうだが、試合開始すぐにそれが如実に現われたという。
 
「前半3分に先制した後、その後どうゲームを運んでいくか定まらないままに韓国の攻勢に圧倒されていた。同点後も、もっと強く韓国に抵抗すればここまで点差は開かなかったはず。日本がいくら経験が少なく若い選手中心だったとはいえ、あそこまで無気力な姿を見せるとは思わなかった。唯一Aマッチ50回以上を数える今野も何もできていなかった印象でした」
 
 韓国の大手ポータルサイト『NAVER』で活躍する著名なサッカージャーナリストのソ・ホジョン記者は試合開始直後、その今野を中盤の底に起用していたことが韓国の好機に映ったという。
「今野選手の経験には疑いの余地はありません。ただ、イ・ジェソン、キム・ミヌの速さやキム・シンウクの高さを持ってすれば難はないと思いました。開始早々にチャン・ヒョンスが守備でミスをしてPKを取られた立ち上がりは予想外でしたが、日本の伝統的な長所である“中盤での優勢”“テンポ良いパス回し”“確かなボールキープ”がまったく見られず、韓国にとっては比較的やりやすい試合だったはずです」
 
 それでも日韓戦でここまで点差が開くのは珍しい。ソ・ホジョン記者はキム・シンウクへの対応の遅さが日本の敗因のひとつではないかと見ている。
 
「キム・シンウクが交代でベンチに下がるまで、日本は何も対応できませんでした。キム・シンウクは個の強さも高さもある選手ですが、Kリーグの各クラブは組織的な守備で彼の動きを封じます。当然、日本もそう出ると思いましたし、戦術対応力の高い日本なら当たり前のように後半から対処してくるはずと思っていましたが、ハリルホジッチ監督は傍観しすぎではないかと思わせるほど無策でお手上げ状態だった。そこに日本が大量失点を喫した原因があったのでは」
 
 まったくもって本領を発揮できなかった日本。「それでも印象的だった選手は?」という問いに対しても、「川又堅碁。ハリルホジッチ監督が望む速くて直線的な攻撃や、デュエルでしたっけ? それをペナルティエリア内で闘争的に示した唯一の選手でした」(ソ・ホジョン記者)、「正直、韓国戦で目立った選手はいませんでしたが、それでも唯一上げるなら開始早々にPKを獲得した伊東純也でしょうか。あの速さは魅力的でしょう」(キム・ヒョンギ記者)というぐらいだった。キム・ヒョンギ記者はこんなことも言っていた。