所属する鹿島での経験を活かしてプレー。細かなミスもあったが、確かな一歩を踏み出した。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[E-1選手権]日本代表 1-4韓国代表/12月16日/味の素スタジアム  
 
 三竿健斗にとって、代表デビューは予想外のタイミングだった。
 
「リードされている展開だったので、(1枚目のカードとして投入されるのは)予想していなかった。呼ばれた時はびっくりした」
 
 念願の瞬間は66分に訪れた。同世代の井手口陽介と交代でA代表のピッチに立つ。「セカンドボールを拾うこと、テンポ良く球離れ早くプレーすること」という指示を受けて送り込まれた。細かなパスミスは散見されたが、落ち着いた振る舞いを見せた。
 
 本人は、冷静な語り口で舞台裏を明かす。
 
「練習からすごく良い準備ができていたし、2試合出られなかった悔しさがあった。チャンスはいつか絶対来ると思っていたので、そこに向けて準備していた」
 
 思えば、所属する鹿島での経験を活かしたのかもしれない。開幕当初は出番に恵まれない苦しい時期を過ごしたが、大岩剛監督の就任をきっかけに主力へ定着する。日ごろの練習から焦らずに取り組んできた成果が、中盤から終盤戦にかけて現われたのだった。
 
「やっとスタートに立てたが、たとえ本大会のメンバーに選ばれても、今のままでは全然通用しない。(チームに向けられた)試合後のブーイングをしっかりと受け止めないといけない」

 コメントの通り、ビハインドを背負った難しい展開で、大きな仕事を果たせた訳ではなかった。惨敗を喫したなかで、その至らなさを本人が一番自覚しているだろう。自身が置かれている状況を冷静に分析する力こそ、三竿の強みだからだ。
 
「ワールドカップという良い目標ができた。(クラブでリーグ優勝を逃した)悔しい想いをした分、成長できると思うので、来季が楽しみ」。この日確かな一歩を踏み出した21歳の若武者は、前だけを見据えて歩みを進めていく。

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