13日、韓国のスーパーでカニや牛肉などを万引きした男が警察に捕まったが、犯行の背景を知ったネットユーザーから男を擁護する声が相次いでいる。写真はスーパーに並ぶ牛肉。

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2017年12月13日、韓国のスーパーでカニや牛肉などを万引きした男が警察に捕まったが、犯行の背景を知ったネットユーザーから男を擁護する声が相次いでいる。韓国・MBNなどが伝えた。

スーパーの防犯カメラの映像には、リュックサックを背負った男性が鮮魚コーナーでワタリガニを手にし、その後レジに向かわずにこっそりリュックに入れる場面が映っている。これが証拠となって、男はスーパーの店員に捕まり、警察に引き渡された。

この62歳の男、盗んだのはワタリガニだけではなく、これまで同じ店で牛肉やサバなど計4回にわたり万引きを繰り返していたという。

しかし、男には「盗まねばならない」事情があった。90歳を超えた病気の母親と2人で暮らす男は、苦しい家計でろくに食べていない母親に何とかしておいしい料理を作ってあげたい一心で盗んでしまったと語った。「肉体労働をして月60万ウォン(約6万円)を稼いでいるが、生活費と母親の治療代で消えてしまう」状態が続いていたという。また、自身も1年前に認知症と診断されるなど、健康状態も悪かったそうだ。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「これは無罪だ」「生計型の窃盗とは、気の毒だ。処罰だけが答えじゃないと思う」「どうか善処をお願いしたい。この息子さんがいなかったらお母さんの面倒は誰が見るのか」「認知症でも親孝行の心は消えないんだね」など擁護コメントが相次いでいる。

また「本当の泥棒は法律の網をかいくぐっていい暮らしをしてるのに」「まだまだ福祉が整っていないということ」「国が救済してあげるべき」「これこそ国に原因があると思う」などの指摘も多数。

一方で、ごくわずかではあるが「切ない事情は分かったけど、スーパーが何度か見逃してくれたのにもかかわらず盗みを繰り返すのはやり過ぎだ」として「罪は罪だ」と主張する人もいた。

なお、被害に遭ったスーパーは男の気の毒な事情を知り「処罰を望まない」と善処を求めているといい、警察も男を拘束せず書類送検にとどめる方向で検討しているそうだ。(翻訳・編集/松村)