アストロズのジャスティン・バーランダー【写真:Getty Images】

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「スポーツ界の名珍場面総集編」…10月のMLB優勝決定シリーズのバーランダーの“魔球”

 2017年のスポーツ界を沸かせた名シーンを連日にわたって振り返る「名珍場面2017」。今回は10月の米大リーグ(MLB)のプレーオフで起きた「“避けたのに空振り三振”の衝撃」。アストロズのジャスティン・バーランダー投手が魔球のようなカーブを投じ、あまりの変化に打者がよけながら空振り三振に倒れるというシーンを米スポーツ専門局「FOXスポーツMLB」が動画付きで紹介。すると、ファンから「まるでマシーンのようだ」「なんて残酷なボールなんだ」と衝撃が広がった。

 なぜ、よけようとしたのにバットが出てしまうのか。そんな驚きのシーンが生まれたのは10月20日、ヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦、0-0で迎えた5回2死だった。

 右腕バーランダーは8番の右打者フレージャーに対し、カウント1-2と追い込んだ。バックネット裏のファンは三振を期待して立ち上がる。そして、思い切り腕を振って投げ込んだのはカーブ。次の瞬間、打者もびっくりの軌道を描く。

 一瞬、高く浮き、ボールになるかと思われた。実際、打席で対峙したフレージャーは頭部付近に来ると思ったのか、上体を反らし、避けようとした。しかし、白球はベース手前から急激にブレーキがかかって落ちた。ストライクゾーンに入り込んできたボールに対し、フレージャーは慌ててスイングしたが、完全に振り遅れ。全くタイミングが合わず、バットは空を切った。

 球速は83マイル(133キロ)。投げ終わって捕手のミットの位置を見れば、ド真ん中である。にもかからず、打者を避けようとさせながら空振りさせてしまうのだから、恐れ入る。結果的に不格好なスイングを生み、中継していた実況陣も思わず、一瞬笑ってしまったほどだった。

ファンも仰天「まるでマシーン」「なんて残酷なボール」

 スタジアムが熱狂したシーンを「FOXスポーツMLB」は公式ツイッターに動画付きで紹介。「ジャスティン・バーランダーはただただフェアではない」と紹介した横からのスローモーションでは、完全にボールが通過した後にバットがスイングされていることがわかる。そんな場面を見たファンから仰天の声が続々と上がっている。

「こんな風に振らされるのを見ることはかなり稀だ。なんてピッチだ」
「困惑させられるな」
「手錠はかけるが刑務所にはぶちこまない、それと同じだ」
「まるでマシーンのようだ」
「なんて残酷なボールなんだ」

 新人王、MVP、サイ・ヤング賞、最高防御率、最多勝2度、奪三振王4度など、数々の賞を総ナメしてきた年俸2800万ドル(約31億7000万円)の右腕に対し、称賛するコメントともに「抱腹絶倒のワンシーンだ、間違いなく!」と“笑撃”を呼んだことがうかがえる声も相次いでいた。

 この三振から流れが生まれたチームは直後に3得点。そのまま一気に流れをたぐり寄せ、7-1で快勝し、3勝3敗のタイでワールドシリーズ進出に逆王手をかけた。バーランダーは7回8奪三振で無失点の快投。そして、チームは最終戦にリーグ優勝を決め、右腕はシリーズMVPを受賞。勢いそのままにワールドシリーズでもドジャースを倒し、悲願の世界一に輝いた。

 バーランダーは8月末にタイガースからトレードでアストロズに加入。シーズン通算では15勝8敗、防御率3.36の活躍で貢献した。シーズン後には女優ケイト・アプトンを挙式を挙げ、話題を呼び、公私で充実一途のシーズンとなった。