「Thinkstock」より

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「うちはお肉が届いたよ」「干物で冷凍庫がパンパン!」「ここ最近(ふるさと納税のお礼の品で届くので)お米は買っていない」という“ふるさと納税トーク”を耳にしたことはないでしょうか。

「お得そうだな」と気になりながら、実はまだふるさと納税をやったことがない人も多いかもしれません。2017年も終わりが見えてきましたが、実は今年分もまだまだ間に合います。今回は「今年こそ、ふるさと納税をしたい」という人に向けて、年末ギリギリに初めてやる場合のコツと注意点についてお伝えします。

●地方を応援することにつながる、ふるさと納税

 一度でもやってみると「こんなにお得なの?」と驚き、リピーターになる人が続出するふるさと納税。多くの自治体が、寄附(=ふるさと納税)に対して、魅力的なお礼の品を送ってくれます。

 寄附した金額のうち、2000円を超える金額(上限あり)が住民税などから差し引かれるので、“2000円の自己負担だけで、自治体自慢の特産品をもらうことができる”というのが大きな特長です。

 とはいえ、ふるさと納税は寄附をした人だけがお得というわけではありません。以前、筆者は何十もの自治体に、ふるさと納税についての取材をしたのですが、どの自治体も「今まで全然知られていなかった品物を、全国の人に知ってもらえてうれしい」「ふるさと納税のおかげで、園のバスを購入できた」など、とても喜ばれていました。

 つまり、ふるさと納税をすることは“地方を応援すること”にもつながります。応援したい地方を選んだり、応援したい特産品を選んだりすることが大事だと思います(ちなみに筆者は、どこででも買えるものというよりも、お肉や海産物、果物、ご当地のタオルなど、その地域ならではのものを選んでいます)。

●ふるさと納税、まず何から始めたらいいの?

「ふるさと納税をやってみたい」と思ったら、まずはサイトをチェックしましょう。

 自治体でふるさと納税専用ページを用意しているところもありますが、簡単なのは、ふるさと納税のポータルサイトを利用すること。ふるさと納税に関するさまざまな情報が盛り込まれているサイトで、「ふるさとチョイス」「ふるぽ」「さとふる」などが代表的です。

 それ以外にも、楽天ユーザーなら「楽天ふるさと納税」もおすすめです。「楽天市場」での買い物と似たような感覚でふるさと納税ができますし、楽天スーパーポイントを使って寄附することができ、ふるさと納税でポイントもつくのが魅力です。

●年収などによって、お得に利用できる上限金額が

 ただし、お得に利用できる上限金額があります。たとえば、独身(もしくは共働きで中学生以下の子どもがいる人)の場合、給与収入が300万円なら2万8000円、500万円なら6万1000円、800万円なら12万9000円が、お得にふるさと納税を利用できる限度額の目安。つまり、年収や家族構成によって上限金額の「枠」があるようなイメージです。

 総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」で自分の限度額の目安を確認できるので、一度チェックしてみましょう。

 注意したいのは、この上限金額は“1年あたり”ということです。今年分を使い切れなかったとしても、来年に持ち越すことはできません。今年の分は、今年のうちに! なのです。今年分の受け付けに間に合うよう、寄附をする際は受付期限を確認してからにしましょう。

●年末ギリギリに寄附する際の注意点とは?

 ただし、年末ギリギリに寄附をする際にはいくつか注意点があります。まず、よく耳にするのは、年末ギリギリにふるさと納税をして、1月にお礼の品がどっと届いて「冷蔵庫に入りきらなかった」なんていう話。お礼の品は、いつ届くかわからないものが多いからです。それを防ぐ方法としては、主に3つあります。

【定期便に申し込む】
お肉やお米、果物などを何カ月かにわたって定期的に届けてくれるタイプのもの。お米20kgなどがいきなり届いても保管場所に困りますが、分割して届けてもらえたら助かります。

【ポイント&カタログ制のものに申し込む】
寄附をすると「20P」などとポイントをもらえるもの。ポイントの有効期限が1年や2年などとあらかじめ決められており、カタログギフトのような特産品ラインナップから、期限内にゆっくり選ぶことができます。

【日持ちをするものを選ぶ】
要冷蔵や要冷凍のもの、日持ちがしないものは一度に使い切れない場合もあります。家族や友人におすそ分けをするか、調味料やタオル、食器など、日持ちをあまり気にしなくていいものを選ぶといいでしょう。

●ふるさと納税、確定申告は必ず必要?

 ふるさと納税は、通常は確定申告が必要です。ですが、会社勤めの人で寄附先の自治体が5つ以下などの条件を満たせば、「ワンストップ特例制度」というラクチンな仕組みを利用できます。

 自治体に書類を提出すると、自分に代わって税金の手続きをしてくれるので確定申告は不要。2017年分のワンストップ特例制度の申請用紙は2018年1月10日必着なので、それまでに自治体に届くよう早めに送りましょう。間に合わなければ、確定申告をする必要があります。年末のかなりギリギリであれば、最初から確定申告をするつもりでいると安心かもしれません。

 ただし、医療費控除の申告をする予定があるなど、翌年に確定申告をする人は、ワンストップ特例制度は利用できません。ふるさと納税も一緒に確定申告(「寄附金控除」という項目で)することを忘れないでください。

●ふるさと納税をする人、しない人

 ふるさと納税をすると、今住んでいる自治体に納める予定のお金の一部がほかの地方自治体に行くことになるわけですから、今住んでいる自治体に入るお金が減るというデメリットがあります。実際に、ふるさと納税によって東京都の一部で納められた住民税が減っているというニュースを耳にしたことがあるかもしれません。

「お世話になっている自治体へのお金が減るのはよくない」と考え、「私は、ふるさと納税をしません」とおっしゃる方にもたびたび出会います。それもその人自身の考えなので、もちろんアリだと思います。

 とはいっても、ふるさと納税は国が決めた仕組みで、今のところは一人ひとりに権利があります。まずは仕組みがあることを知って、「では、自分はどうするか」ということを一人ひとりが考えることがいいのでは、と筆者は思っています。

 また、ふるさと納税をする際に「災害にあった地域への寄附」や「ガバメントクラウドファンディング」という自治体が行うクラウドファンディング(各地のさまざまなプロジェクトの応援)などを選ぶこともできます(いずれも返礼品がないことが多いです)。自分が納める税金の用途を指定できるということも、ふるさと納税の大きなメリットではないでしょうか。

 以上、「今年初めてふるさと納税をやってみたい」という方に向けてコツと注意点についてお伝えしました。年末まであと少しですが、今から始めればまだ間に合います。気になっていた方は、まずは自分の年収などからお得に利用できる上限金額をチェックしてみてください。
(文=西山美紀/マネーコラムニスト)