アリババ「自動車自動販売機」を中国に設置へ。スマホで選び3日間試乗、気に入ればそのままスマホで購入


中国ネット販売大手アリババグループが、自動車の自動販売機を設置することを計画しています。中国ではアプリで自動車の購入手続きを行い、最寄りの販売機でその車を受け取ってそのまま帰途につくのがもうすぐ日常的な風景になるかもしれません。販売機の利用プロセスは、まずアリババのショッピングサイトTaobao(淘宝)アプリで好みの自動車を探します。このとき、たとえば街頭で見かけた気になる車をカメラで撮影して、それを検索したりもできます。

つづいて購入者の個人情報と顔写真(スマートフォンのセルフィーでOK)を入力し、保証金を支払います。そしてその足ですぐに、アリババのオンラインショッピングブランドTmall(天猫)が設置する最寄りの自動自動車販売機へと向かいます。販売機で顔認証が通れば、目的の自動車が目前に振り出されてきて、そのまま3日間の試乗貸出しを受けることができます。最終的にその車が気に入れば、アプリ上で代金を支払えばそのまま自身の車として乗り続けられます。

ただし、誰でもこのとおりに車を手軽に買えるというわけではなく、やはり購入者にはいくらかの信用度が求められます。具体的には、これまたアリババグループのエスクローサービスZhima(芝麻信用)でのスコアが700以上である必要があるとのこと。

また3日ごとに試乗車を乗り継がれても困るため、車種ごとの試乗は1度だけ、2か月の間に5車種までしか試せない決まりとなっています。

アリババは、2018年1月には上海に自動自動車販売機第1号を設置し、つづいて南京、そしてゆくゆくは数十か所にまで設置を拡大するとしています。なお、販売車種がどうなるかについては不明ながら、アリババは12月初めにフォードとの間でオンライン販売に向けた提携を結んでいます。

ちなみに、自動車の自動販売機といえば、2015年に米国ナシュビルの中古車販売業Carvanaが設置して話題となったほか、2017年5月にはシンガポールでも高級スポーツカー専門の自動車自動販売機が稼働したことが伝えられています。一般目線では考えられない話ですが、お金をたくさんお持ちの方々にとっては、いまや缶コーヒーと同じ感覚で自動車を買うのがあたりまえなのかもしれません。