年末恒例の記者会見に臨むロシアのウラジーミル・プーチン大統領(2017年12月14日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は14日、同国が組織的なドーピングに関与していたことを告発したグレゴリー・ロドチェンコフ(Grigory Rodchenkov)氏について、「米国連邦機関の管理下にいる」と主張した。

 プーチン大統領は年末恒例の記者会見で「彼は米連邦捜査局(FBI)の管理下で守られている。それはわれわれにとってはよろしくない。なぜなら、彼は米国の連邦機関に管理されながら仕事をしているということになるからだ」とすると、「彼らはロドチェンコフに何をしているのだ?どのような物質を与えて、彼に必要なことを言わせている?」と述べた。

 ロシア反ドーピング研究所の元所長であるロドチェンコフ氏は、モスクワの反ドーピング機関(RUSADA)の高官2人が相次いで突然死したことで、自分にも命の危険が及んでいるとして2016年に米国へ逃亡し、2014年ソチ冬季五輪のドーピングに関する調査につながる情報を提供。その結果、ロシアは組織的にドーピングを行っていたとして来年2月に開催される平昌冬季五輪の出場を禁止されたが、「クリーン」な選手に関しては五輪旗の下での出場が認められている。

 現在、FBIの証人保護プログラムを受けながらドーピングの詳細を暴露しているロドチェンコフ氏について、プーチン大統領は同氏が精神的に問題を抱えており、ドーピングに関与していたと主張し、「この人物は、どうやってわが国の反ドーピング機関の責任者になれたのだ?それは、その決断を下した人間の過ちだ。そして、私はその決断を下した人物を良く知っている」と述べた。

 プーチン大統領は、「ロシアが抱えている問題を解決する」ために、国として国際オリンピック委員会(IOC)や世界反ドーピング機関(WADA)と協力していくと明言する一方で、「選手の利益を守るために、民事裁判も考えている」とつけ加えた。

「多くの国際団体がそれを望んでいないことは承知しているが、われわれに何ができる?選手が名誉と尊厳を守るために法廷で立ち上がるのを支援していくしかない」

 ロシアは現在、ソチ五輪に出場した選手25人がドーピング違反でIOCから処分を科されたことに対して、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えることを表明。そこで敗訴した場合は、スイスの連邦裁判所に上訴することや、最終手段として欧州人権裁判所(European Court of Human Rights、ECHR)に持ち込むことが可能となっている。

 ロシアは国家ぐるみのドーピング疑惑について一貫して否定しているものの、一部の選手が禁止薬物を摂取したことについては認めている。
【翻訳編集】AFPBB News