AKB48、4回目の組閣で新風が吹く? チーム8メンバーの兼任が与える影響を読む

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 AKB48劇場(東京・秋葉原)のオープン12周年を記念する特別公演が12月8日に行われ、そこでグループ内の組閣が発表された。AKB劇場が誕生してからもう12年が経つのかと思うと、まさに光陰矢のごとしだ。

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 AKB48にはチームA、K、B、4、8とあり、そこにそれぞれのメンバーが所属している。組閣とは、そのメンバーの入れ替えを行うものだ。つまり従来のチームが解散され、新たなチームとして再編される。学校で言うところのクラス替えに近い。AKB48で組閣が初めて行われたのは2009年。その後2012年、2015年と行われ、今回で4回目だ。組閣のたびに、慣れ親しんだメンバーと別れる悲しみや新しいチームへの期待、不安など、メンバーは悲喜交々だ。

 今回の一番の見どころは、卒業発表した2名を除いた45人のチーム8メンバー全員が、チームA、K、B、4のいずれかと兼任することが発表されたこと。全国47都道府県から代表メンバーが集まって構成されたチーム8は、AKB48の中でも独自のポジションで活動しているチームだ。既存のAKB48メンバーが割り振られたチームA、K、B、4とは違い、トヨタ自動車株式会社の協力のもとメンバーを募集するオーディションが全国で行われ、AKB48の新チームとして2014年に誕生した。チームのコンセプトもAKB48の「会いに行けるアイドル」とは異なり、各地でライブやイベントを行う「会いに行くアイドル」をテーマに活動している。つまり、AKB48でありながらも、チーム8という個別のグループとしての側面も持っている。ただし、組閣以前にも既に何人かのメンバーが兼任をしていたり、アンダーで各チームの公演に出演している。また他にも例えば大西桃香(奈良県代表)がAKB48の特別公演『ミネルヴァよ、風を起こせ』(作曲家・外山大輔プロデュース)に出演するなど、他のチームのメンバーと共演することはよく見られた。

 組閣が発表された際、ファンの間で「チーム8は無くなるのではないか」と懸念する声もあったが、メンバーはチーム8としても活動を続けていく。チーム8メンバーは兼任によって活動の場も広がり、他のチームの先輩やメンバーとの交流の場も増える。今までチーム8を知らなかった多くのファンの目に留まることになるため、知名度向上にも繋がるだろう。

 また、それぞれのチームで培った経験やパフォーマンスをチーム8の活動に持ち帰ることで、チーム8のパワーアップにも繋がる。チーム8メンバーは「会いに行くアイドル」をコンセプトにしており、毎週末に各地でライブやイベントを行っている。そのため、ファンとの対応が上手なメンバーも多く、他チームメンバーがチーム8から学ぶことも多いだろう。チームBと兼任することになった太田奈緒(京都府代表)は「正直チーム8がこれから大丈夫なのかとか不安もある。。でも、大きなチャンスと考えて頑張りたいし、チーム8が入ったから AKBはもっと勢いがついたとか思ってもらいたい」と自身の755で抱負を語っていたように、今回の組閣によって生まれる相乗効果は、チーム8にとってもAKB48全体にとってもプラスの方向に働くはずだ。

 さらに、今回の組閣では16期研究生が各チームに振り分けられた。16期研究生は2016年12月の『AKB48劇場11周年特別記念公演』で披露され、ちょうど1年が経つ。今まで16期研究生として18人で劇場公演などの活動をすることが多かったが、今回それぞれのチームに9名が昇格し、残りの9名が研究生のまま所属となった。16期研究生は、今までのような「横並び」ではなくなるという厳しい現実に直面すこととなったが、そこで生まれる成長にも期待できる。

 今回、昇格できなかった山根涼羽は「本当の正直、16期生の昇格って言葉を聞いた時、少し期待をした自分がいました。でも昇格と同時に名前は呼ばれませんでした。笑顔になってたけどすごく泣きたかったです。(中略)神様が少しだけチャンスを与えてくれたんやと思います!もう7回もAKB48のためにオーディションを受けました。何度も心が折れました。だからこそそんなに私は弱くないです。むしろ全然大丈夫です!!」と前向きな思いを語っていた。

 またキャプテンが新たに選出されることもあり、誰がそのチームのキャプテンになるかも組閣の見どころのひとつ。今回の組閣では、岡部麟(茨城県代表)がチームA、込山榛香がチームK、高橋朱里がチームB、村山彩希がチーム4のキャプテンに就任した。

 キャプテン人事で一番の注目は、チーム8の岡部麟が兼任メンバーながらチームAのキャプテンに選出されたこと。チームAは、盒兇澆覆漾⊆津痛穃せ辧横山由依とAKB48を代表する大物メンバーらが歴代キャプテンを務めてきた。諸先輩らが築いてきたチームAキャプテンのポジションを岡部に託すということは、彼女への強い期待の現れだろう。

 チームAに憧れていた岡部は、劇場でも「不安ですが、先輩もいるので……たくさん頼って頑張って……」と涙で言葉を詰まらせると、総監督の横山由依が「一番びっくりしているのは麟ちゃんだと思うけど、しっかりしているし、周りも見られそうだし」とフォロー。また岡部は自身の755で「今 自分のことで精一杯で 自分のことをどうにかしたいのに… キャプテンという重大な役を担うことになって、、、自分を見失わないか そこだけが 心配da」(原文ママ)とキャプテン就任への不安な思いを吐露していた。新しい世代がこれからどのようにAKB48グループを改革していくのかは、今後の注目ポイントになってくるだろう。

 新体制での活動は、来年4月から始まる。12周年公演では最後に、総監督の横山が「AKBって今までいろんなことを乗り越えて来たし、やって来たと思う。チーム8のみんなも今までの活動もできるみたいだし、13年目の試練なのかチャンスなのかわからないけど、13年目に繋げられる様に必死に頑張っていきましょう」と語り、「ここにいるメンバーでもう一回東京ドームに立ちたい」と締めくくった。

 グループの中でも破竹の勢いのチーム8全員が兼任し、さらにフレッシュな16期が各チームに入ることはパワーアップのチャンスだ。AKB48が再び東京ドームに立てる日が来ることを心待ちしたい。(佐藤 仁)