ポルシェ、初の完全電気自動車「ミッションE」に数種のバリエーションを計画

【ギャラリー】Porsche Mission E9


販売台数が伸びている電気自動車(EV)。増え続ける需要に応えるため、ほぼ全ての大手自動車メーカーがEVの製造を既に行っているか、あるいは計画している。ポルシェ初の完全電動モデル「ミッションE」は、テスラを仮想的とするパフォーマンス・セダンである。ポルシェはこのミッションEに複数のバリエーションを揃え、正式名称を与えた上で、2019年または2020年の発売を目指しているようだ。


世界的に見ると、同社の「パナメーラ」は売り上げの6割をハイブリッドが占めており、特に北欧では9割に上る。他の地域でも税制上の優遇や補助金が導入されれば、電動化モデルの需要はさらに増えるはずだ。ポルシェは戦略を転換し、当初の予定よりもさらに多くの人々にミッションEを売り込もうとしているらしい。同社の計画では、ミッションEの年間目標販売台数は2万台に設定されている。テスラ「モデルS」の成功を見れば、これは実現不可能な目標ではないだろう。


ミッションEは、2014年に登場した「マカン」以来の完全なニューモデルだ。EVでは航続距離が重要だが、ポルシェは第一にパフォーマンスを重視し、EVの強みであるトルクや低重心を活かすそうと考えている。前後両アクスルに搭載する2基のモーターで4輪駆動とすることで、テスラと対等に張り合えるクルマになった。2015年に発表されたコンセプト・モデルでは、ミッションEの最高出力は600hp、最大トルクは91.5kgmとされていた。

ミッションEの市販モデルでは、1回のフル充電で500kmの航続距離を実現、800ボルトの高速充電システムにより、わずか15分でバッテリー容量の80%まで充電が可能になるという。この技術は日立との協力により開発されたものだ。バッテリーを大きくすると航続距離は伸びるが、どうしても重くなってしまう。パフォーマンスを重視するポルシェは、航続距離を少々犠牲にせざるを得なかったようだ。しかし、ミッションEには航続距離やパフォーマンスの異なる複数のバリエーションが用意される見込みだ。これもテスラ モデルSの戦略に倣ったものである。

将来的には全固体電池がミッションEに搭載されるかもしれないが、それはまだずっと先のことだろう。全固体電池は現在のリチウムイオン電池に比べて軽量かつコンパクトであり、いま電気自動車が直面している最大のハードルの1つの解決策となる。

ミッションEの市販モデルは(どんな車名になるにせよ)、約8万5,000ドル(約960万円)からというパナメーラのエントリー・レベルと同価格帯になることが予想される。参考までに挙げると、テスラの「モデルS 75D」は補助金別で約7万5,000ドル(約850万円)からとなっている。

By Reese Counts
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

【ギャラリー】Porsche Mission E9


【ギャラリー】Porsche Mission E Concept: Frankfurt 201535



■関連記事
・ポルシェ初の市販EV「ミッションE」、予定価格帯はテスラ モデルS 100Dと同等に。市販化へのデザイン変更はわずか
・【フランクフルトモーターショー2015】ポルシェ、初の電気自動車「ミッション E」を発表

■関連動画