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text:Yasuhiro Ohto(大音安弘)

もくじ

プロローグ
ー フルモデルチェンジ 2代目へ
エクステリア
ー 新型画像 カスタムは先代Z路線
インテリア
ー 後席ドア スライド量50mm拡大
シャシー
ー HEARTECT(ハーテクト採用) タイヤサイズは?
パワートレイン
ー 全車マイルド・ハイブリッド 燃費は?
装備
ー 軽初!後退時ブレーキサポート Fガラス投影式HUD
グレードと価格
ー グレードと価格:スペーシア
ー グレードと価格:スペーシア・カスタム
代表モデルスペック
ー ハイブリッドG/XSターボを比較

プロローグ

フルモデルチェンジ 2代目へ


スズキは、2017年10月25日より開幕した東京モーターショー2017で、軽ハイトワゴン「スペーシア・コンセプト」を世界初公開した。コンセプトと銘を打ちながらも、標準車とカスタムの両モデルを揃え、細部までしっかりと作り込まれていたことから、早々のデビューが予測されたが、あれから約2カ月となる12月14日、そのままの形で2代目スペーシアとして正式に発表された。現行型のデビューが2013年であることを踏まえると、やや早いタイミングでフルモデルチェンジを迎えたといえる。

前身となる2008年に登場した「パレット」と現行型「スペーシア」の売りであった両側スライドドアを備えた使い勝手の良い軽ハイトワゴンという基本を受け継ぎながらも、新世代プラットフォームの採用や先進の安全機能の充実化に加え、より楽しいクルマであることを目指すなど、優れた道具ではなく、共に楽しい時間を過ごす相棒へと磨き上げられた新型スペーシアの見所に迫ってみたい。

 
▶ プロローグ ▶ インテリア ▶ シャシー ▶ エンジン ▶ 装備 ▶ グレードと価格 ▶ スペック

エクステリア

新型画像 カスタムは先代Z路線


新型スペーシアの最大の魅力は、そのデザインといっても過言ではない。愛嬌たっぷりの丸みを持たせたスクエアなスタイルは、旅の友であるスーツケースをモチーフとしたもの。ボディサイドのビードは、まさにスーツケースのそれを連想させる。このデザインには、スペーシアで出かけて家族や仲間たちとたくさん思い出をつくってほしいという開発者たちの願いが込められているという。


ボディサイズは、先代とほぼ同等だが、フロントガラスを立てて、全高のみプラス50mmとなる1785mmとすることでより大きく、そして、室内の広さを連想させる姿となった。新型のポップなイメージを高めるボディカラーは、2色の新色を含む全10色を設定。上級の「ハイブリッドX」では、ツートーンルーフ仕様が用意され、外装色に合わせてブラックかホワイトをコーディネートした4色から選択可能となっている。


上級仕様となるカスタムは、基本デザインを共用しながらも、見事なイメチェンを図っている。シャープなデザインのヘッドライトや大型メッキグリルを備えた専用フロントマスクをはじめ、エアロタイプの前後バンパーやサイドスカート、メッキ仕様のガーニッシュとするなど変更を加え、独自の世界観を演出。アグレッシブなスタイルへと進化させている。装備もアップデートされ、LED式のライトユニットやアルミホイールを標準化。さらに上級グレードの「ハイブリッドXS/ハイブリッドXSターボ」では、切削光輝意匠を取り入れた15インチアルミホイールを装着する。ボディカラーは、専用色を含む全9色に加え、ブラックルーフ仕様の5色を設定している。

 
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インテリア

後席ドア スライド量50mm拡大


遊び心はインテリアにも発揮されており、水平基調のダッシュボードパネルの助手席側デザインは、スーツケースそのもの。この部分は収納スペースとなっており、ドリンクホルダーやボックスティッシュなどを収めることができる。内装色はブラックを基本とするが、上級仕様のXでは、ベージュ内装も選択可能。但し、ツートンルーフでは、外装色により内装色が固定される。


ボディサイズをほぼキープしながらも、キャビンの拡大が図られており、室内高をプラス35mmの1410mm、室内幅はプラス25mmの1345mmへと広げられている。後席スライドドアも開口部の拡大や左右Bピラーへの乗降グリップ設置、ステップとフロアの段差を抑えることで、子供や高齢者でも乗降がし易いように配慮された。後席は、スライド量をプラス50mmの210mmとすることで、ゆとりある足元空間を実現。またラゲッジスペース拡大時に、これまで2アクションが必要だった後席格納機構をワンアクションとし、使い勝手を向上させている。



カスタムのインテリアは、ブラック内装に、メッキ加飾をアクセントに取り入れたクールな仕上げ。

シフトノブやステアリングに本革を使用し、シート表皮は、レザー調とするなど上質さを演出している。このほかにもサイドサポートを強調したスポーティなフロントシートやタコメーター付き3連タイプのメーターパネルなど差別化を行った。

 
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シャシー

HEARTECT(ハーテクト採用) タイヤサイズは?


プラットフォームも一新。新生代スズキ車に続々と採用されている「HEARTECT」を採用し、優れたボディ剛性と軽量化を両立。これにより軽ハイトワゴン最軽量となる850kg(ハイブリッドG・2WD)を実現している。


サスペンションは、操安性や静粛性に加え、乗員の快適性を重視した専用チューニングを施すことで、乗り心地も向上させた。新型ではホイールベースをプラス35mmの2460mmに拡大しているが、最小回転半径は、14インチ(155/65R14)仕様で4.4m、15インチサイズ(165/55R15)で4.6mと先代同様で、取り回しの良さをしっかりと受け継いでいる。


また移動中の車内でも同乗者全員が会話を楽しめるように、静粛性にも拘り、キャビンへの音の侵入を極力抑えるべく、遮音性能と吸音性能が高められているのもポイントだ。

 
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パワートレイン

全車マイルド・ハイブリッド 燃費は?


改良が加えられた658嫩称3気筒エンジンは、52ps/6.1kg-mの自然吸気仕様を基本とするが、カスタムのみこれに加え、64ps/10.0kg-mを発揮するターボ仕様を設定する。


新型パワートレインの最大の特徴は、全車マイルドハイブリッド化されたこと。これは新型ワゴンRにも採用されているもので、従来型のSエネチャージよりもハイブリッド機能を高めたものだ。高出力化したISG(モーター機能付き発電機)と大容量化した専用リチウムイオンバッテリーにより、最長10秒間のモーターによるクリープ走行と最長30秒間のモーターアシストを可能にしている。さらにアイドリングストップ開始の車速を約10km/hとすることで、減速エネルギー回生する時間を増加させ、効率を高めた。


結果、新型の燃費消費率(JC08モード)は、自然吸気仕様で26.4km/ℓ〜30.0km/ℓ、ターボ仕様では、24.0km/ℓ〜25.6km/ℓとし、全車エコカー減税対象車とした。また新機能として「パワーモード」を追加。これは、スイッチ操作ひとつで、パワートレインの制御変更とISGのモーターアシスト力を強め、力強い加速を実現させるもの。モアパワーが求められる坂道や高速の合流などで活用できる。またFWDが基本となるが、全車にAWDが設定されている。

 
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装備

軽初!後退時ブレーキサポート Fガラス投影式HUD


今や常識となりつつある軽自動車の先進安全運転支援機能が、さらに充実化されたのも大きなトピックだ。新型スペーシアに全車標準搭載されるのは、単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたシステムで、歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキ機能を含む「デュアルセンサーブレーキサポート」、ペダルやシフトの操作ミスによる衝突の回避または被害軽減を図る「誤発進抑制機能」、約60km/h〜約100km/hで走行中の車線逸脱を警告する「車線逸脱警報機能」、約60km/h〜約100km/hで走行中の車線内でのふらつきを警告する「ふらつき警報機能」、信号待ちなどで先行車発進を気づかせる「先行車発進お知らせ機能」、前走車や対向車に配慮したハイビーム切替を行う「ハイビームアシスト」を備える。


さらに目玉となる新機能として、軽自動車初となる「後退時ブレーキサポート」と「後方誤発進抑制機能」を追加。これらの機能は、10km/h以下で後退中に、リアバンパーに内蔵された4つの超音波センサーが3m以内の障害物を検知し、システムが作動。衝突回避または被害軽減を図る。この超音波センサーは、リアパーキングセンサーも兼ねており、4段階の異なるブザー音で距離を知らせ、駐車支援も行ってくれる。


新型に採用された新機能は、これだけに留まらない。軽自動車初となる「フロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイ」と「全方位モニター用カメラパッケージ」をオプション設定した。「ヘッドアップディスプレイ」は、運転に必要な情報をフロントガラスにカラーで投影し、単眼カメラによる進入禁止の標識認識の表示も行う。もうひとつの新機能である「全方位モニター用カメラパッケージ」は、対応の純正ナビゲーションシステムと同時装着が前提となるが、車両周囲360°を俯瞰映像もしくは3D映像で表示することで、発進時の周囲確認をサポート。さらに前後発進時に左右確認もサポートし、接近する移動物を検知すると、表示とブザーで知らせてくれる。これらは、全車にオプション装着可能だ。

 
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グレードと価格

スズキ・スペーシア

ハイブリッドG(2WD):1,333,800円
ハイブリッドG(4WD):1,454,760円

ハイブリッドX(2WD):1,468,800円
ハイブリッドX(4WD):1,589,760円

スズキ・スペーシア・カスタム

ハイブリッドGS(2WD):1,576,800円
ハイブリッドGS(4WD):1,697,760円

ハイブリッドXS(2WD):1,690,200円
ハイブリッドXS(4WD):1,811,160円

ハイブリッドXSターボ(2WD):1,787,400円
ハイブリッドXSターボ(4WD):1,908,360円

 
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代表モデルスペック

ハイブリッドG/XSターボを比較

車名スペーシアスペーシア・カスタム
グレードハイブリッドGハイブリッドXSターボ
エンジン 658cc直3 658cc直3ターボ 
ステアリング ラック&ピニオン式 
全長 3395mm 
全幅 1475mm 
全高 1785mm 
ホイールベース 2460mm 
トレッド 1295mm(前)/1300mm(後) 
車両重量 850kg 900kg 
最高出力 52ps/6500rpm 64ps/6000rpm 
最大トルク 6.1kg-m/4000rpm 10.0kg-m/3000rpm 
燃料タンク容量 27ℓ 
公表燃費 30.0km/ℓ 25.8km/ℓ 

最小回転半径 4.4m 4.6m