バルサとポルトガル代表で、ふたりの天才と同時期にチームメイトになる幸運に恵まれたセメド。超一流とのプレーについては「難しくない」と語る。(C)Getty Images

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 過去10年のバロンドールを独占してきた当代きっての名プレーヤーたちと、同じチームでプレーできる選手はそう多くない。バルセロナに所属するポルトガル代表のDF、ネウソン・セメドはそのひとりだ。

 バルサでリオネル・メッシと、ポルトガル代表でクリスチアーノ・ロナウドとともにプレーするセメドは、その幸運を自覚している。

 スペイン紙『Marca』によると、セメドはポルトガル『Mais Futebol』で、「メッシとクリスチアーノ(ロナウド)の両者とプレーができて、幸運だと感じている。世界最高峰のふたりとチームメイトになれるチャンスがある選手は、そう多くないからね」と述べた。

「今、それができるのは僕とアンドレ・ゴメスだけ。僕らは恵まれている。超一流の選手と一緒にプレーできるのは素晴らしいことだから」

 どちらが世界最高か、という議論がつねに付きまとうメッシとC・ロナウドだが、チームメイトとしてプレーしやすいのはどちらなのだろうか。

 セメドは「甲乙つけがたい」としたうえで、「正直なところ、ふたりとも一緒にプレーするのは難しくないんだ」と語った。

「これまでの数字や記録がすべてを物語っているように、彼らは独力で決定的なプレーができる。特徴は違うけど、超一流の選手とのプレーは簡単なんだ。ボールを渡すだけでいいんだからね」

 今シーズンのリーガ・エスパニョーラでは、メッシが14ゴールと得点ランクの首位につけているのに対し、C・ロナウドはまだ4ゴールと、やや不振に喘いでいる。だがセメドは、「(C・ロナウドも)アシストは決めているし、チャンピオンズ・リーグ(CL)では安定してゴールを決めている。リーガでの不振は彼のせいじゃないと思うけどね」と、同胞のアタッカーを擁護した。

「チームの状態があまり良くなくて、彼もその影響を受けているんじゃないかな。望んでいるタイミングでボールが回ってこないとか、そもそも決定機が少ないとか。いずれにしても彼自身は素晴らしい選手に変わりないし、ピッチの上でも全力を尽くしているよ」

 今シーズンの開幕前に実施されたバルサの北米ツアー中の練習で、移籍直前のネイマールと揉めたことについてセメドは、「とくになんの影響もなかったよ。チームや友人が支えてくれたからね」と、まったく気にしていない様子だった。

「入団したばかりなのに、チーム内でもっとも影響力のあるひとりとぶつかってしまった。でも、普通の練習での出来事だったし、あのときは多少嫌な気持ちにもなったけど、理解もしているんだ。当時の彼は、移籍前の非常に難しい時期にあったからね」

 そのネイマールは、パリ・サンジェルマンへと去った。しかしバルサはリーガで首位に立ち、CLでもグループステージを首位で通過と好調を維持している。

 まだ完全なレギュラーとは言えないセメドだが、メッシとともにバルサにタイトルをもたらそうと意気込んでいるのは間違いない。そして、それが達成されたら、次の目標はC・ロナウドとのワールドカップ制覇となる。