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ニュータニックス・ジャパンは12月12日、都内で独自OSの最新版「Nutanix Acropolis Operating System(AOS) 5.5」の発表と、国内における事業概況について記者説明会を開催した。

AOS 5.5では、ハイパーバイザーのAcropolis Hypervisor(AHV)で「AHV Turbo(FRODO)」「AHV GPU Support」「マイクロセグメンテーション(Tech Preview)」、分散ストレージファブリックで「Near Sync」「Acropolis Data Encryption(ADE)」、管理ツールのPrismを構成するPrism Centralで「One-Clickデプロイ(Tech Preview)」「Dynamic Alerting」「VM Right Sizing」「Scheduled Reporting」など、多くの新機能を追加している。

AHV Turboは、これまではQEMU-KVMがシングルスレッドだったため、マルチスレッドに差し替え、ハードウェアのアップグレードなどを不要とし、ソフトウェアアップデートのみでの性能改善や高速なデバイスへの対応準備(RDMA、NVMe、3D Xpoint)を担保。AHV GPU SupportはAHVがNVIDIA GPUに対応し、パススルーとvGPUを提供。これにより、CAD on Citrix環境におけるハイパーバイザーの費用削減が見込まれるほか、ディープラーニングなどの基盤として活用できるという。マイクロセグメンテーションは、VMのファイアウォールの設定などに依存することなく、セキュリティの設定を仮想スイッチのレイヤで可能とし、ネットワークセキュリティの強化や一元管理性、アプリ視点でのポリシー構成・適用、ポリシーとフローを可視化できる。

Near Syncは準同期リモートレプリケーションとなり、RPO(目標復旧地点)を従来の60分間隔から1分間隔に短縮し、従来と同じワークフローを踏襲しており、レイテンシや距離に基づく制限がなく、データロスの最小化やデータ復旧の粒度向上、リモートサイトダウン時の迅速なデータ取り出しを実現しているという。また、ADEはソフトウェアベースのAES-256暗号化となり、SED(暗号化ドライブ)が不要でFIPS 140-2 Level 1 Securityに特殊なハードウェアなしで準拠し、ドライブの盗難からデータを保護するとしている。

Prism Centralは、複数のAcropolis Clusterを1つの集中管理インタフェースから管理するためのマルチクラスタマネージャー。One-Clickデプロイはワンクリックで展開し、1インスタンス構成または3インスタンスクラスタ構成を可能としており、展開の容易性や可用性・スケーラビリティの向上が見込めるという。Dynamic Alertingは、平常時を基準としたアラートを自動生成し、主要なパラメータが平常時の基準から外れたことを自動検出することで、勘や経験への依存、手動でのアラート構成作業の削減、監視の効率化が図れる。

VM Right Sizingは、VMへの過剰なリソース割当やパフォーマンス問題を自動検知し、CPUとRAMのガイダンスを機械学習による振る舞い検知で作成した上でアイドル状態のVMと、それを削減することで返却されるリソースをレポートする。これにより、リソースの適正配分、パフォーマンス問題の検知、インフラ投資計画の参考になるという。Scheduled Reportingは利用状況レポートを指定したスケジュールで定期出力し、Eメールで自動送信する。詳細なレポートを出力することで、報告やインフラ投資を上申する際のエビデンスとして活用を可能としている。

ニュータニックス・ジャパン システムズ・エンジニアリング ディレクターの露峰光氏は「これまでNutanixが存在し、生き抜いてきた理由としては、ストレージや仮想化などITの複雑性を回避するサービスを提供し続けているからだ。そして、複雑性を回避するサービスの適用範囲が拡大してきたことも挙げられる。クラウドはコアクラウド、災害対策用のサイトやブランチオフィス、小売店などのディストリビュートクラウド、空港、荷船、船舶、採掘装置、特殊車両といったエッジクラウドと分散していくため、エッジの部分も含めたクラウド環境に対応可能なソフトウェアを提供していきたいと考えている」と、述べた。

○国内事業の概況は?

国内の概況に関してはニュータニックス・ジャパン コーポレート マネージング ディレクターの町田栄作氏が説明を行った。まず、同氏はグローバルにおける2018年第1四半期(8月〜10月)の業績について触れた。

グローバルの売上は前年比46%増、収益は同32%増、総ユーザー数が7813、新規ユーザー数が762、ネットプロモータースコアが90、AHVの採用率が28%(APAC Japanは35%)、地域別売上でAPAC JapanはEMEA(Europe, the Middle East and Africa)を抜いて16%を占めており、好調を維持しているようだ。

このような状況を踏まえ、町田氏は「これまではハードウェアがポートフォリオの主体だったが、今後はソフトウェア主体のポートフォリオを推し進めていく。国内のハイパーコンバージドインフラ市場は2021年には304億円に拡大する。特にサーバはオポチュニティがあり、1ソケットサーバと2ソケットサーバは国内全体のサーバの45〜50%を占めていることから、われわれはソフトウェアOSを提供していく。そのような分野で拡販することで、ハイパーコンバージドインフラ以上のものがソフトウェアOSの世界で待ち構えている」と、力を込めた。

また、グローバルテクニカルアライアンスプログラム「Nutanix Ready」は102社が申請済み、91社が申請中だという。さらに、日本独自のパートナープログラム「Enterprise Cloud Association」は、ワーキンググループごとに共同検証を実施し、技術情報を公開しており、著名なアドバイザリーメンバーも参加を予定している。