大きな声では言えないが、今期のドラマ、実は何気にフジテレビが面白かった。浅野忠信・神木隆之介の「刑事ゆがみ」に、昨今、潔癖症キャラでバラエティをざわつかせている本郷奏多の「ラブホの上野さんSeason2」、ぼっちの大学生が女子高生の中に入る一風変わった男女入れ替わりモノ「ぼくは麻理のなか」、FOD×dtv共同製作ドラマ、野島伸司脚本「パパ活」は、これを月9にすればよかったのに、と思ったほど。そして、もっとも気合を入れて見ているのが、この井上真央主演「明日の約束」(カンテレ制作)だ。

井上真央演じる高校のスクールカウンセラー藍沢日向(あいざわ ひなた)が、不可解な死を遂げた生徒の死の真相に迫るミステリー部分と、実は彼女自身が過干渉な母(手塚理美)とのいびつな関係に悩むという二重仕掛けになっている。

振り返ってみると、今年は"毒母"が目立った。「娘をやめていいですか?」(NHK総合)「過保護のカホコ」(日本テレビ)、そしてこのドラマ。「娘をやめて〜」の斉藤由貴、「カホコ」の黒木瞳、「明日の約束」の手塚理美と、自殺した生徒の母・仲間由紀恵、4人の毒母の中で誰が一番怖かったか、とアンケート調査してみたい。

それはさておき、第9話では、自殺した生徒の担任であり、日向も信頼していた霧島(及川光博)が、実はその死に大きく関わっていたことがわかり、日向と霧島が対峙するシーンはよかった。及川光博が「自分は(いじめの)種をまいただけ」と悪びれることもなくしれ〜と語るところは背筋もゾッとするほど怖かった。ミッチーはこういう役をやらせると本当に巧い。今まで"いいひと"を演じていただけにここでの豹変はしてやられたり、だ。

次回、19日が最終回。まだバラバラになったままのピースもいくつかある。すべて解決して、どんな絵が描かれるのか。日向の笑顔で終わって欲しい。

 

同時間帯に「マツコの知らない世界」(TBS)や「幸せ!ボンビーガール」(日本テレビ)など人気バラエティがあり、良く出来たドラマなのに、あまり見られていないのがもったいない。

(火曜よる9時〜)

大熊猫