12日、韓国・朝鮮日報などによると、朝鮮半島の南北軍事境界線に位置する板門店の共同警備区域(JSA)で脱北した北朝鮮兵に、韓国企業から「一生分のチョコパイ」が提供されることになった。写真は板門店。

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2017年12月12日、韓国・朝鮮日報などによると、朝鮮半島の南北軍事境界線に位置する板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)で脱北した北朝鮮兵オ・チョンソンさん(24)に、韓国企業から「一生分のチョコパイ」が提供されることになった。脱北事件時の銃撃により意識不明に陥っていたオさんは、手術を受け意識を回復した際、真っ先に食べたいものとしてチョコパイを挙げていた。

韓国の元祖チョコパイメーカーとして知られるオリオンは12日、オさんが入院中の亜洲(アジュ)大学病院にチョコパイ100箱(9600個)を贈り、一部をオさんの病室にも届けた。併せて同社は、オさんが退院後も一生チョコパイを無料で食べられるよう「生涯無料購買権」の提供を約束したという。

オリオンは「苦労して韓国に来た兵士がチョコパイを食べたいというので、歓迎の意味で贈った」とし、「宣伝のためにしたわけではないが、(贈呈の事実が)広まって当惑している」との立場を明らかにしている。

韓国の報道によると、チョコパイは南北が共同操業していた開城(ケソン)工業団地の従業員を通じて2000年半ばに北朝鮮で知られるようになり、一時は「お金の代わりになる」と言われるほど高い人気を誇ったという。オさんもチョコパイを知った経緯について「開城工団のようなところからよく出たと聞いている」と話していた。

こうした報道に、韓国のネットユーザーからは「あふれる情を感じる」「心が温かくなった」「何億もかけた広告よりいい」「チョコパイは今も軍隊では人気のおやつだからね」など、オリオンのチョコパイ製品名でもある「情」に感じ入ったとの声が多く寄せられている。

中には「必死の思いで韓国にやって来た人に、たかがチョコパイ?」「すぐ飽きると思うけど…」「食べ過ぎると歯が駄目になるよ」と否定的な意見もあるものの、「宣伝だろうが善意だろうが、とにかくいいこと」といった声の方がより共感を集めているようだ。

また「韓国で幸せに暮らせるよう願っている」「北に生まれたという理由だけで自由もなく苦労してきたんだ。とにかくおめでとう」など、オさんの今後にエールを送る人もいた。(翻訳・編集/吉金)