アンカーという難しい役割を任された今野は、きっちりと仕事を完遂して見せた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[E-1サッカー選手権]日本代表 2-1中国代表/12月12日/味の素スタジアム

【日本代表PHOTO】E-1選手権・第2戦の中国戦は小林と昌子の2ゴールで勝利!

 今野泰幸は、やはり効いていた。アンカーで起用された中国戦は、「とにかくあそこのポジションを崩さずにいろと言われた」というハリルホジッチ監督のオーダーに応えて相手の中央突破をシャットアウト。ひとたびボールを奪い返せば、シンプルに前線やサイドに預けて攻撃の一歩目になった。目立ちはしないものの、まさに欠かせぬ縁の下の力持ちとして攻守両面で日本代表を支えたのだ。
 
 それでも、今野によれば「みんな自信をもってやっていたし、相手のロングボールが多いなかで、(最終ラインが)結構撥ね返してくれて助かった。こぼれ球もまあまあ上手く拾えていたので、後ろに助けられました」のだという。

 攻撃に関しては「今日の僕のポジションでアシストだったりゴールだったりという仕事はできないかなと感じていたし、その前のパスをどんどんだしていきたいと思っていた。間が空いていたので、間に良いパスを出せた」と一定の手応えは得たようだが、あくまで自己評価は低めだ。
 
 しかも、冷静にプレーしていたようで、「正直、焦っていましたよ」とも言う。
 
「勝たなくちゃいけない相手だとやっていて思っていたし、チャンスも作れていたぶん、点を取らなくちゃいけないなと。0-0で終わったらサポーターの皆さんに申し訳ないと思っていたので焦りがありました」
 
 そんな様子など微塵も感じさせないのは、豊富な経験ゆえだろう。代表サバイバルについて話を向けても、「監督に聞いてください。考えていないですね」とどこ吹く風。ただただ自分のプレーと向き合っている。
 
 雑念がないからこそ、今野は常に安定したパフォーマンスを発揮できるのかもしれない。「とにかく1試合1試合だと思うし、次は韓国戦が待っているし、また相手が強くなる」と目の前の戦いに集中する大ベテランは、どこまでも心強い。
 
取材・文●五十嵐創(サッカーダイジェストWEB)