4人組ロックバンドのTHE YELLOW MONKEYが9日と10日、東京ドームで『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2017』を開催した。2016年1月に再集結し、約17年振となる本公演は2日間で10万人を動員。両日とも「SPARK」や「JAM」など、2001年の東京ドーム公演と同曲数の全23曲を披露。吉井和哉(Vo&Gt)は「これからも素敵なメンバーやファンのみなさんとロックンロールし続けたいと思います!」と決意とも言える力強い言葉。さらに来年からオリジナルアルバムのレコーディングに突入することを宣言しオーディンスを沸かせた。唯一無二のロックバンドが放った東京ドーム2日目、10日の公演のもようを以下にレポートする。【取材=村上順一】

これからもロックンロールし続けたい

(撮影=KEIKO TANABE)

 満員御礼の東京ドーム。メインステージからアリーナを1周するように花道が伸び、ドームの中央には卵形のバルーン。スクリーンにはカウントダウンの数字。再集結時を彷彿とさせるこのカウントダウンで開演までの期待感が膨らんでいく。100秒を切ると歓声が巻き起こり、カウントが0になるとスクリーンにはステージでスタンバイをするメンバーの姿。

 メインステージにメンバーのシルエットが映し出されると、中央のバルーンから登場するというサプライズ。2001年1月8日に開催された東京ドーム公演でラストに演奏された「WELCOME TO MY DOGHOUSE」。あのライブからの続きを思わせる選曲だ。体の内側から何か熱いものが込み上げてくるかのような幕開けだった。

 続いて、「パール」、5月にリリースされた『THE YELLOW MONKEY IS HERE. NEW BEST』の特典シングルから「ロザーナ」を披露。そして、菊地英昭(Gt)のソリッドなイントロのカッティングで歓声が沸いた「嘆くなり我が夜のFantasy」。バンドの真骨頂の一つ、菊地英二(Dr)によるシェイクビートに廣瀬洋一(Ba)の絡み合うグラマーなベース、そこに乗る吉井のセクシーな歌が印象的なナンバーで扇情させていく。

 MCでは「たまらんね〜」と序盤からの盛り上がりにご満悦な吉井。「2日目のTHE YELLOW MONKEY、最高の夜にしないか!」と投げかけ「TVのシンガー」を披露。初日の9日は疾走感溢れるロックチューン「I Love You Baby」を披露したが、この日は対照的なクラシックロックを彷彿とさせるギターリフと、反骨的な歌詞が鮮烈に響くミディアムテンポのナンバーで、ロックの真髄をぶつける。そして、盛り上がり必至の「SPARK」で全てを放出するかのようなアグレッシブなグルーヴで魅了した。

 透過スクリーンを使用しノイズの中でギターをかき鳴らす吉井の姿。そこから「天国旅行」を披露。20人のストリングスを従え壮大なスケール感のなかで、歌い上げていく。夕日と海の美麗な映像がパノラマに広がった「真珠色の革命時代〜Pearl Light Of Revolution〜」と、バラードナンバーで感情を揺さぶる。そして、10月に配信リリースされた新曲「Stars」へと紡がれた。

 吉井はこの東京ドームでの思い出を語る。初めて東京ドームでライブを観たのは1990年5月のデヴィッド・ボウイ。バンドを結成して間もない頃に、廣瀬と一緒に参加したと明かす。その時はこんな大きなところで自分たちができるとは、微塵も思っていなかったという。「活動休止を発表した時も東京ドームでやれるなんて夢にも思わなくて、17年経って再び東京ドーム、しかも2days出来るなんて、あの頃の自分に言ってあげたい、何も心配いらないと」としみじみと語った。

 さらに続けて、「みなさんも未来に希望を持って、信じれば上手くいくと思ってこれからも突き進んでもらいたい。このダメ男から言えるメッセージはこれくらいしかないけど、またこれからも素敵なメンバーやファンのみなさんとロックンロールし続けたいと思います!」と投げかけ、「バラ色の日々」、「太陽が燃えている」と、ブラスセクションも交え、情熱的でエモーショナルなナンバーでライブを勢いづけた。

日本にいなかったバンドになる

(撮影=KEIKO TANABE)

 オーディエンスも人差し指を立て、腕を上下にノリノリで楽しんだ「ROCK STAR」、ドームが煌びやかなディスコのような空間に変貌した「MY WINDING ROAD」、そして、花道に多くの外国人女性が登場した「LOVE LOVE SHOW」では、その女性たちに吉井がスキンシップを取りながら歌唱するという目が離せない演出で楽しませる。

 ここで吉井は「去年から始まった再集結のアニバーサリー、たくさんの人たちに祝福していただきました。感無量の幸せしかない2年間でしたが、いつまでも祝福モードで活動するわけにはいけない、チャレンジし続けなければいけない」と、再集結後のファンの温かい空気に感謝するとともに、次のステップへの決意を話す。

 そして、“最大のミッション”と話し、来年からアルバムのレコーディングに本格的に突入することを告げた。「この2年間でやりたいことが明確になり、やるべき音楽の手応えとヒントを拾うことができた。今まで日本にいなかったバンドになる」と宣言し、吉井がこの東京ドームで演奏するのが好きな曲だというヒット曲「JAM」を届けステージを後にした。

 再びステージに戻ってきたメンバー。「SO YOUNG」や「砂の塔」といった叙情的なナンバーでオーディエンスの心情を捉え、代表曲の一つである「BURN」では一際熱い演奏で盛り上げ、ラストは「悲しきASIAN BOY」。<YES SIR!>の掛け声を合図に特効の盛大な爆発音が鳴り響き、ボルテージも最高潮。サビではオーディエンスも左右に腕をビートに合わせ揺らし、5万人による美しい光景が広がった。そこにエピローグを告げるかのような紙吹雪が舞い落ちるなか『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2017』の幕は閉じた。28日には福岡ヤフオク!ドームで『THE YELLOW MONKEY SUPER メカラ ウロコ・28 -九州SPECIAL-』をおこなう。

セットリスト

12月10日 東京ドーム

▽THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2017

01.WELCOME TO MY DOGHOUSE
02.パール
03.ロザーナ
04.嘆くなり我が夜のFantasy
05.TVのシンガー
06.サイキックNo.9
07.SPARK
08.天国旅行
09.真珠色の革命時代〜Pearl Light Of Revolution〜
10.Stars
11.SUCK OF LIFE
12.バラ色の日々
13.太陽が燃えている
14.ROCK STAR
15.MY WINDING ROAD
16.LOVE LOVE SHOW
17.プライマル。
18.ALRIGHT
19.JAM
20.SO YOUNG
21.砂の塔
22.BURN
23.悲しきASIAN BOY