コンビニで謎の飲料「バターコーヒー」が売れる理由

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12月5日に、ファミリーマートなどのコンビニで「バターコーヒー」なる商品が発売になり話題になっている。同商品はファミリーマートとRIZAPのコラボ商品で、パッケージには「糖類ゼロ」「グラスフェッドバター、MCTオイル」の使用がうたわれている。これは事情を知らない人にとっては、その材料が何なのかすら意味不明だろう。しかし発売たちまち好評を博し話題となっている。それはなぜか?

売れているのは「ただのバター」ではないから?

 バターとコーヒーというのは一見不可解な組み合わせだが、じつはバイオハッカーといわれる栄養関係のギークたちにいわせれば、「脂肪とカフェイン」ほど健康に痩せる組み合わせとしてベストマッチなものはないという。

 それもただの脂肪ではなく、バターの中でも牧草飼育で育った牛のバターである「グラスフェッドバター」と、中鎖脂肪酸のオイルである「MCTオイル」から摂取できる良質の脂肪であることが重要だという。

 そもそもバターコーヒーとは、シリコンバレーの起業家であるデイヴ・アスプリー氏が考案し、著書『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』で紹介したものがアメリカでセレブやアスリートの間でブームとなり、それが飛び火するかたちで日本でも大きな話題となったものだ。しかし、実践する際、当のグラスフェッドバターが入手しづらいということがあった。そこで今回のコラボ商品は、ただコーヒーにバターを入れたというわけではなく、「グラスフェッドバター」の使用を明確に打ち出したところが好評を博しているのだ。

 本記事では、バターコーヒー人気の理由に迫るため、そもそもなぜコーヒーにバターを入れるのか?それがどういう効果をもたらすのかについて、『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』から、バターコーヒーが「最強の飲み物」である理由を詳細に解説した部分をピックアップして、特別に再掲する。少し突っ込んだ内容になるが、これまでの食の常識がひっくり返るような面白い話だ。ぜひ刮目して読んでいただきたい(以下は『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』より)。

パフォーマンスを最大化する「ベストの朝食」とは?

 僕が初めてバターのパワーを知ったのは、2004年、チベットのカイラス山に近く人里離れた地域の、海抜5580メートルの高地で出会った小柄な女性からだ。零下23℃の薄い空気で冷えきった体でゲストハウスによろよろと入っていったら、伝統的なヤクのバター茶、あのクリーミーな一杯をふるまわれて、生き返った心地になったのだ。

 飲んでも飲んでも飽きなかった。僕の中のバイオハッカーが問いかけた。

「こんな空気が薄い場所なのに、これを飲んだらなぜ、とても元気になるんだ?テントで生活していて荷物は軽くすべき遊牧民族が、あえて重いブレンダーや手動の攪拌機を持ち運ぶのはどうして?」

 これらの疑問は「完全無欠(ブレットプルーフ)コーヒー」のレシピ誕生に不可欠の要素になった。

 帰国してから紅茶を淹れてバターと一緒にブレンダーにかけてみたが、それはただのあぶらぎった紅茶でしかなかった。チベットのお茶では何か別のことが起こっていたのは明らかだ。地元の中国系小売店で最高級茶を買ったが、それでも記憶にある魔法の効果は得られない。そこで肝心なのはバターのほうかどうか確かめようと、最寄りのグルメ食品店へ出かけ、全世界のブランドバターを片っ端から買いあさった。

 当たりだった。

 逐一試していった結果、秘訣は、グラスフェッド牛の無塩バターを使うことだった。幸運にも地元の農家から入手できる人もいるかもしれないが、そうでなければ「ケリーゴールド・ピュア・アイリッシュ・バター」(米国、欧州連合)やニュージーランド産「アンカー・バター」(アジアの大部分とオーストラリア)などが目的にかなう。100%グラスフェッドバターが望ましいが、手に入らない場合は、「ブレス産バター」他AOP(原産地呼称保護)認証のものなど、飼料まで厳しく管理され、できるだけ牧草飼料の割合が高い高品質のバターが良い。

 僕はアンチエイジングの研究から、ココナッツオイルはとても健康的だと知っていたので、ココナッツのミルクとオイルを紅茶に加える実験もしたが、これでは紅茶の風味が消されてしまう。そこで紅茶を僕の大好物のコーヒーに切り替えた。コーヒーは紅茶よりもココナッツオイルの風味と合った。

 そして最終的にたどり着いたレシピは、コーヒーにMCTオイル(ココナッツから抽出した中鎖脂肪酸オイル)大さじ1〜2杯と、良質の無塩バターまたはギー大さじ1〜2杯を加えること。

 材料を混ぜ合わせたら、これまで味わったなかでも最高にクリーミーで、最高においしくて、パフォーマンスを最大化するコーヒーができあがった。「完全無欠コーヒー」だ。僕はもう7年以上も、毎日必ず1杯の完全無欠コーヒーで一日を始め、これが与えてくれるエネルギーと脳パワーを利用して体をハックするかたわら、自らのキャリアを切り拓き、人生のあらゆる分野で成功しつつある。

 このコーヒーは脳を復活させ、食物への渇望から解放してくれた。しかも同じことが何万人もの人たちにも起こっている〔訳注:バターが入手不可の場合、ココナッツミルク大さじ4杯とMCTオイル大さじ1〜2杯で代用することを著者は推奨している(体重65キロほどの人の朝食の目安)〕。

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