北朝鮮戦と同じく4-2-1-3システムで臨む可能性もありそうだ。

写真拡大 (全2枚)

 E-1選手権2戦目の相手は、中国。06年のドイツ・ワールドカップでイタリア代表を世界一に導いた名将マルチェロ・リッピの下、今大会は若手主体で臨んでいる。そのリッピが「実験的なものと捉えている」とコメントしているように、彼らにとって日本戦は「新しい選手を観察する」ゲームになりそうだ。
 
 2-2の引き分けだった韓国との初戦は守備がそこまでタイトではなく、どこか緩い印象もあった中国。かなり組織立っていた北朝鮮に比べれば、統率はとれていないのかもしれない。
 
 そんな中国をホームで迎え撃つ日本が優勝するためには、ここで勝点3を是が非でも獲得したい。となると、システムは4-2-1-3よりも前に人数をかけやすい4-1-2-3か。

 これを前提に中国戦のスタメンを予想してみる。
 
 GKは北朝鮮戦でビッグセーブを連発した中村航輔。この大会をきっかけに川島永嗣や西川周作にどこまでプレッシャーをかけられるか見物である。北朝鮮戦のパフォーマンスが特別良かったわけではなく、今季は開幕当初から良好なコンディションを維持している中村は今やJリーグきっての実力者。この中国戦、次の韓国戦もアピールに成功すれば、海外組も含む3月のテストマッチでスタメンも、という期待が膨らむかもしれない。
 
 4バックの最終ラインは右から室屋成、三浦弦太、昌子源、山本脩斗。室屋と三浦は同じリオ五輪世代の中村の活躍に大いに刺激を受けており、モチベーションは高い。練習でハリルホジッチ監督の目に留まれば、スタメンの可能性は十分あるだろう。
 
 FC東京のホームスタジアムである味の素スタジアムで戦える室屋は北朝鮮戦こそ「緊張した」が、仮に中国戦で先発できれば今度こそ持ち前の運動量とアグレッシブさで右サイドを制圧したい。左SBは車屋紳太郎が初戦の翌日に右太もも痛で別メニュー、さらに中2日というタイトな日程を考えれば、山本の代表デビューはありそうだ。
 
 中盤はまず、北朝鮮戦の決勝弾がインパクト抜群だった井手口陽介が当確だろう。ああいう決定的な仕事を見せられると、もはや彼なしの代表チームは考えられないと思ってしまうほど存在感を増してきた。
 
 もうひとりは今野泰幸か。初戦でも落ち着いたプレーで中盤を落ち着かせていただけに、中国戦ではアンカーとして舵取り役を担いそうだ。もっとも、中国のようにテストを優先するなら、三竿健斗という選択肢もなくはない。
 そして中盤の3人目は、今大会で背番号10を託された大島僚太。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督がこだわる「守→攻」への素早い切り替えを可能にする、巧みなボールタッチと優れた展開力はやはり魅力で、インサイドハーフならその攻撃センスを遺憾なく発揮できそう。仮に4-2-1-3システムで臨む場合は、今野と大島の2ボランチと予想する。
 
 いずれにしても、この大島はロシア・ワールドカップのメンバーに入ってきそうな逸材。おとなしい性格がハリルホジッチ監督からすれば弱点に映るが、サッカーの技術に関してはJリーグのトップクラスで、このタイミングで是が非でも試してほしいタレントだ。
 
 この大島との相性を考えれば、ウイングは川崎のチームメイトである小林悠と阿部浩之がベストだろう。今季のJリーグMVPに輝いた小林は北朝鮮戦で本領を発揮できなかっただけに、ここで結果を出したい。今後のサバイバルに割って入るには、複数のゴールが必マスト。ただ、右ウイングは初戦で途中出場した伊東純也がスタメンに昇格する可能性もある。
 
 大島と同じく阿部もスタメンで見てみたい選手のひとり。テンポ良くボールを捌き、絶妙な飛び出しでフィニッシュにも絡めるプレースタイルは、速攻を繰り出すうえで有効だ。左サイドでコンビを組むようなら、大島と阿部の川崎コンビが攻撃の生命線になるかもしれない。
 
 CFは金崎夢生のコンディションがいまひとつという現状から判断すると、川又堅碁が本命。北朝鮮戦では最前線で存在感を示し、終了間際にはあわやというヘディングシュートも放っている。アジアでは規格外のパワーとヘッドを備える川又が中国戦で爆発すれば、このポジションの争いも面白くなってくるはずだ。
 
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)