柏レイソルの日本代表GK中村航輔【写真:Getty Images】

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代表デビューの北朝鮮戦で攻守連発…海外メディア称賛「下剋上の猛攻を返り討ち」

 サッカーの東アジアE-1選手権で9日に2戦目の中国戦に挑む日本代表。12日には中国戦に挑むが、海外メディアでは辛勝した初戦の北朝鮮戦で躍動したGK中村航輔が脚光を浴びている。Jリーグでも名手、磐田MF中村俊輔の直接FKをスーパーセーブなど充実著しい22歳について「下剋上に躍起になった北朝鮮の猛攻をファインセーブで返り討ち」などと称賛している。

 一躍、注目の的になった。中村は9日の北朝鮮戦で代表デビューとなる先発の座を射止めると、好セーブを連発した。シュート数は日本の7本に対し、北朝鮮は12本。決定機も相手の方が多かった印象だが、最後の砦として立ちふさがったのが、22歳の若武者だ。そんな中村に対し、FOXスポーツ・アジア版は脚光を当てて称賛を寄せている。

「後半アディショナルタイムにヨウスケ・イデグチが日本を勝者に導く劇的ゴールを決めるヒーローとなった。しかし、日本にはもう一人のヒーローがいる。それは、下克上を起こそうと躍起になっていた北朝鮮の猛攻を全てファインセーブで返り討ちにしたゴールキーパー、コウスケ・ナカムラの存在だ」

 このように陰の立役者となった22歳に注目。「北朝鮮はホスト国の日本に対し、多くの決定的チャンスを生み出した。しかし、中村は後半においても熱心な働き者であり続け、パク・ミョンソンとチョン・イルグァンの的確なヘディングシュートも極度に素晴らしい弾き出しで逃れた」と高く評価している。

今季は中村俊輔の“技巧FK”、清武弘嗣の“変化ミドル”もスーパーセーブで話題

 中村は今季、22歳ながら柏の守護神として君臨。Jリーグでも好セーブを連発してきた。印象深いものの一つは5月20日の磐田戦。世界でFK弾を連発してきた名手にゴール中央20メートルの直接FKで対峙。蹴る前から駆け引きを繰り返し、ゴール左隅に鋭く放たれたシュートに抜群の反応を示した。そして、184センチの体で跳び付き、右手一本ではじき返してみせた。

 また、5月6日のC大阪戦でも1-0とリードした後半アディショナルタイムにゴール中央左から放たれた日本代表MF清武弘嗣の強烈ミドルは、ブロックにいった味方の足に当たってコースが変わり、体が流れていた右方向とは逆に飛んだが驚異的な反射神経で左手一本で反応。いずれもJリーグ公式Youtubeチャンネルに動画付きで紹介され、話題を呼んだこともあった。

 その5月にフル代表に初招集されると、今回のE-1選手権で初出場。デビュー戦でも臆することなく、一躍、海外メディアからも称賛されることになった。日本代表の守護神争いは川島永嗣、西川周作らによって繰り広げられてきたが、22歳の新星がロシアW杯のゴールマウスも守るべく、アピールを続けていく。