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「母と姉妹で撮った写真が出てきました」

「震災で着られなかった、大学の卒業式に用意した袴の試着写真です」

「独立した娘が成人したときの写真です」

昔の写真が見つかった瞬間、喜びと感動に満ちた歓声でイベント会場がわっと盛り上がります。

おもいでケータイ再起動は、過去に使っていて電源が入らなくなったケータイをユーザーに持ち込んでもらい、充電して再起動し、思い出の写真をプリントアウトする期間限定サービス。スマートフォンではない、いわゆるガラケーを対象とし、au以外のキャリアの端末でも対応します。

このイベントは、今回が第2弾となります。2016年7月にau SHINJUKUで別のイベントに付随する形でコーナーを設けたところ好評だったため、同年8月にau NAGOYAでメインイベントとして開催したのが始まりです。

思い出の写真は必ず見つけられるわけではなく、持ち込まれるうちの3割くらいは機構的に電源が入らなくなってしまっていたり、データがリセットされていたりするとのことです。それでも、過去に使ってきた複数の端末を持ち込むケースが多く、電源が入ると「懐かしい」と顔を綻ばせる様子が見られます。

会場は2Fの一角を占めるイベントスペースで、中央に充電コーナー、18枚の液晶パネルを使ったディスプレイの前に、バッテリーテスター、プリンター、アンケートのスペースを設け、反対側が受付となっていました。

充電コーナーは、ACアダプタがなくて充電できずにいたケースを想定して設置。ACアダプタを挿せば電源が入る場合、時間の掛かるバッテリーテスターをスルーしてプリンターが利用できます。これは前回のイベントの際の経験から生まれた工夫だそうです。

バッテリーテスターはバッテリー復旧用に2台を用意しています。これは完全放電や過放電が原因で通常のACアダプタでは充電に不具合が生じる時に使用していたもの。以前はどこのauショップにも置かれていましたが、ほとんどは廃棄され、たまたま残っていた2台で運用しています。改めてバッテリーテスターのメーカーに再生産の依頼も相談したものの、すでに金型がないため非常に割高になってしまうそうです。

おもいでケータイ再起動は、KDDI社員の有志による「au おせっかい部」が実施しています。企画の中心となったコンシューマエクスペリエンス推進部長の木村奈津子氏は、「"期待を超える感動"でお客様の心を動かし、寄り添っていきたいと考えて始めた取り組みです」と言います。

「手持ちのACアダプタでは充電できず、あの写真、コピーしておくんだった、プリントアウトしておくんだった……。そういう方々が、端末をお持ちになります。思い出の写真に再開できたユーザーの笑顔を見ると、目指していた方向に近付けていると実感できて私達も嬉しいです」と木村氏。

写真の発掘がイベントのメインですが、ケータイには写真以外にもさまざまな思い出が詰まっているもの。中には端末そのものが大切な思い出という人もいます。会場を訪れたユーザーからは、「着信音が懐かしい!」「お誕生日のお祝いで貰ったメールが出てきた」「311の時の留守電が残っていた」などの声も。

キラキラにデコレーションしていたり、プリクラシールが貼られていたり、改造アンテナに挿し替えてあったりするケータイを手に、昔ってみんなこうだったよねと懐かしむ声が少なくありません。

取材していて気が付いたのは、思い出を懐かしむユーザーだけでなく、スタッフも感動を共有して非常に活き活きしていたこと。残念ながら写真が見つけられないケースもありましたが、なんとかして電源を入れよう、写真を表示させようという熱意がスタッフの一人ひとりから感じられました。

KDDIでは、今後も全国の直営店で順次このイベントを実施していきたいと考えています。詳細は未だ明かせないとのことですが、第3弾は「西の方」で計画を進めているそうです。使っていない古いケータイが残っている人は、auの今後のアナウンスにぜひ注目してください。