ママ同士のお付き合いにストレスをため込む人も多い(写真:Ushico / PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

ママ友との関係にストレス


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ママ友のグループラインのチェックを1日怠ったら、コメントの数が300を超えていて愕然とした。恒例の集まりに顔を出さなかっただけで、裏切り者呼ばわりをされた――ママ友との関係は、極端な一面が見えることが多々あり、ストレスをためる方も多くいます。しかし、その世界にどっぷりはまり込んでいると、それが異常な事態とは気づきにくく、反対に、自分に非があるのではないかと、自分を責めてしまうことさえあります。

公園デビューなどの言葉が流行したこともありましたが、子どもが低年齢のうちは、保護者がつねに寄り添う形になるので、ママ同士の付き合いが濃厚になりがちです。また、幼稚園や小学校に上がると、自分のかかわりが子ども同士の関係に影響を及ぼすのではないかと恐れ、必要以上に気を使って疲れ果て、心の病を引き起こしてしまう例もあります。

子育ては、ママが笑顔でいるのがいちばんです。大切な子どもとの時間を無駄なことに費やさないために、ママ同士のお付き合いの方法についてお伝えしたいと思います。

1.接触頻度を減らす〜子ども同士が仲良しでも、親同士の気が合うとは限らない

子ども同士が仲良くなると、幼稚園や学校から帰宅後も一緒に遊ばせたいと思うものです。特に幼稚園の場合はお迎えが必要ですから、そのままの流れで、ほかの親子と一緒に過ごすことになりがちです。しかし、子どものためとはいえ、親同士も仲良くなれるとは限りません。単に、波長が合わない場合もあれば、育て方の基準や価値観の相違もあると思います。たまにおしゃべりする程度なら問題のないことも、日常生活の中で度重なると、相手に合わせたり、話題を選んだりすることに負担を感じることもあります。

一人っ子だとなおさら、帰宅した後も友達と遊ばせてあげたい気持ちはわかりますが、それでママの心の負担が増えるようなら、頻度を減らすことを考えましょう。子どものためにと無理して、少しでも犠牲になっている気持ちがあると、こんなにしてあげているのにと、子どもに八つ当たりしてしまうかもしれません。そうなったら本末転倒です。

少しの違いが許せなくなる

2.「共通項」をあえてつくらない〜少しの違いが命取りに

コミュニティの中では、ほんの少しの違いが大きな問題になることがあります。

たとえば、誰かが、「オーガニックのおやつでなければダメよ」と言い出し、手作りしか与えないと自慢して、材料にまでこだわり始めたとします。すると、子どもの体によいならと、それに賛同するママたちが、こぞってまねをしたり、情報交換を始めます。そんな雰囲気の中で、自分の子どもに、市販のスナック菓子でも与えようものなら、非難轟々(ごうごう)になること間違いありません。まるで人でなしのような扱いさえされかねません。価値観は多様であってしかるべきなのに、それが認められない世界なのです。食べモノのみならず、洋服のブランドや、身の回りのもの、習い事に至るまで非難の対象になります。仲間うちで認可されたものに賛同できない人は異端とみなされてしまう傾向にあります。いずれにせよ、偏った価値観が蔓延します。

その仲間意識はどこで生まれるかというと、生活環境において共通項が多く存在するという条件があります。子どもの年齢や性別、住んでる場所、ママの年齢層をはじめ、同じ幼稚園、習い事と、共通項が増えれば増えるほど強く相手を認識します。基本的に人は、自分と共通項が多い人に対して心が動きます。

知らない誰かが、何かの大きな大会で賞を取っても「へえ、すごいな」としか思わないのに、お隣に住んでいる同じクラスの○○ちゃんが、幼児教室の先生に褒められたのを見ただけで、夜も眠れないくらい気持ちが揺れたりするのです。必然的に生活環境の共通項が多くなるママ友のイジメが深刻化するのは、そのためです。

同じであることをよかれと思い、賛同して一緒のものを取り入れがちですが、共通項が増えれば増えるほど、少しの違いが許せなくなります。ですから、変えられない共通項は仕方がないとしても、そもそも違うという認識を相手に持ってもらう必要があります。よかれと思って、「うちも同じ」「わかる」などという言葉を多用されている方は、「同じ考えで同じ思い」と相手に誤解をさせやすく、さらなる共通項をつくってしまうので、気をつけましょう。

依存と攻撃は表裏一体

3.距離感が大切〜かかわればかかわるほど、攻撃の対象になる

承認されるとうれしいのは自然なことです。ですから、親切にされたり、悩みを相談されたりすると、自分を認めてもらえているという感覚が湧き、相手との心の距離が縮まります。そして、相手に対して、わかり合える存在としての「依存」が生まれます。これは、人間関係構築に必要なことなのですが、日々顔を合わせていると、この感情がエスカレートし、トラブルを招くケースがあります。なぜなら、依存と攻撃は表裏一体だからです。

自分の存在を認めてくれる相手に対しての依存が高まると、相手からの見返りを、多く期待するようになります。「もっと私を見て」「もっと私に構って」という思いが強くなり、その期待に応えられないと、「あなただから話したのに」「あなたなら受け入れてくれると思ったのにひどい」と、途端に機嫌が悪くなり、悪者扱いされます。たとえば家族や恋人の関係は依存度が高く、他人には見せない攻撃的な面を見せるということでも、おわかりいただけるのではないかと思います。

優しくされたり、頼られたりしたときに、それに応えようとする気持ちは大切ですが、夫から承認を得られていないなど、家庭問題を抱えていたりして、ほかへ承認欲求を求めているような場合、おせっかいなほどに優しく親切な行動をとるママがいます。必要以上に優しい、もしくは、プライベートなことを赤裸々に話すような傾向があれば、少し冷静になり、適度な距離感をもって対応し、相手のことを見極めることも必要です。

ママ友は、自分の友達ではありません。情報交換をしないと後れを取るのでは、と気に病むこともあるかとは思いますが、かかわりすぎるほうが、かえっていらぬトラブルを引き起こします。そのときはそこが唯一無二の世界と感じるかもしれませんが、そんなことは決してありません。

過ぎ去ってしまえば、大した問題ではなかったことがわかると思いますが、そんなふうに思えない、渦中にいるママたちの心中が、少しでも和らぐことを願っています。

嫌だなと少しでも感じることには無理にかかわらずに、笑顔で過ごせる子どもとの時間を大切にしてください。